◉ 愛すべき旅道具

冬山準備season2〜僕とアイツのドライな関係〜

先週の雨の経ヶ峰で壮絶な最期を遂げた我が一眼レフカメラ「PENTAX K30」。

只今メーカーへ強制送還中。

彼の安否は未だに分からないが、生きて帰って来る事を期待している。

あのカメラにも男塾ばりの生き返りの奥義が備わっている事を切に願っている。


というわけで今回の週末はカメラ無しで出かける気にもならず、天気も悪かったから大人しくしている事に。

しかしこんな時こそやらねばならん事がある。

来るべき冬山登山シーズン2年目へ向けての準備だ。

そもそも2ヶ月後に第二子の出産を控えた父親が「冬山準備だ」などと息巻いている時点で最低だ。

主婦層から絶大な不人気を誇る本ブログが炎上の可能性を秘めているが、あくまで「ちゃんと家庭をこなす」という前提の元で話を進めて行こう。



雪山というのはウェアもギアも夏とは全く違って来るしお金もかかる。

なので数ヶ年計画で徐々にアイテムを増やして行き経験も積んで行く必要がある。


去年は必要最低限な物は大方揃えた。

アイゼン(涙の乗車券)、ピッケルとロングゲイター(動けない男の水面下)、アウター上下とスノーシュー(脱湿マニアとガンダムシュー)など。

今年に入ってからは4シーズン対応の登山靴も手に入れた。(さよなら相棒〜そしてマンモスへ〜


それでは2年目に向けて何を揃えるべきか?

去年の課題を元に炙り出してみた。



去年最も苦しめられたのは「休憩時の体温調節」と「昼メシの問題」。

その二点が如実に現れて一番悲惨だったのが御在所岳での「焦がし味噌バターコーンラーメンの戦い」だ。(参考記事


この時は登りの時にかいた汗が冷えて体温が著しく低下。

そして寒冷地でバーナーも機能せずにぬるいラーメンを原型のまま食べるというダブルパンチで僕を苦しめた。

危うくマゾのフリーズドライが完成してしまう寸前まで追い込まれたあの教訓。

以来、僕は雪山登山では一切の休憩をする事無く動き続け、昼メシも凍りかけたおにぎりを行動食のようにササッと食べるというストイックスタイルになった。

このままではただの修行だし、せっかくの静かな雪山をのんびりと楽しめない。


そこで今シーズンのテーマは「最強のべースレイヤーと中間着」と「寒冷地でちゃんと機能するバーナー」の導入に踏み切った。


さあ、ここまで読み進んで来てそろそろ多くの読者が脱落し始める頃だろう。

この先はマニアックな記事なんで、興味ある人だけご入室ください。


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まずは「最強のべースレイヤーと中間着」。

いわゆる「中身」の話なので、華やかなアウターに比べてその地味さは抜群だ。

しかし、何事も外見よりも中身が重要。

「かわいらしい」というアウターに包まれた女が、結婚後に「ドS」というインナーを身にまとっていたという驚きの結果に苦しむ男を僕は知っている。

「かわいらしい」というアウターの効果を発揮するには、「おしとやか」という中間着の下に「やさしさ」というべースレイヤーを身にまとって初めてその威力を発揮する。


つまり今僕が持っている防水・防風で透湿性に優れたアウターの真価を発揮するためには、伸縮性・通気性・吸湿発散性・保温性に優れた中間着がいて、その下に強烈な吸湿発散性を備えたべースレイヤーで常に肌をドライに保つ必要がある。

とにかく重要な事は「体が汗で濡れていない状態」に保つ事が最重要。

我が嫁の愛のように強烈なドライ状態こそが望ましいのだ。



それはもう調べに調べましたよ。

各アウトドアブランドがそれぞれ渾身の作品を作り出しているから、その種類も組み合わせも幾通りもある。

頭から湯気が出て禿げ上がるかと思うほどに悩んだ結果、僕が導き出した「最強のべースレイヤーと中間着」は以下の通り。


〈べースレイヤーのさらに下〉

ファイントラック(finetrack) フラッドラッシュパワーメッシュT男性用 FUM0802ファイントラック(finetrack) フラッドラッシュパワーメッシュT男性用 FUM0802
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ファイントラック(finetrack)

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〈べースレイヤー〉

(パタゴニア)patagonia M's Cap 3 MW Crew 44421(パタゴニア)patagonia M’s Cap 3 MW Crew 44421
(2012/08/27)
patagonia(パタゴニア)

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〈中間着〉

patagonia(パタゴニア) R1 プルオーバー M's R1 P/O 2012FWpatagonia(パタゴニア) R1 プルオーバー M’s R1 P/O 2012FW
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patagonia(パタゴニア)

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さすがはインナー。

見た目の華やかさはまるでないが、そんな事は問題ではない。

重要なのはその機能だ。


まずは日本の革新的メーカー「finetrack」のメッシュTシャツ。

正直finetrackはロゴマークがスポーツスポーツしちゃっててカッコ良くないからアウターとかは触手が動かないが、多湿の日本のフィールドでのインナーとしては最強だ。

このメッシュTはベースレーヤーのさらに下に着るという独自の発想の物。

これ単体で着るものではないから、これだけ着てるとメッシュで乳首が透けて志茂田景樹になってしまうから注意が必要だ。


実はこいつに関してはすでに導入済み。

汗をかいたら即座に外側に排水し、外側から内部への水分の出戻りは一切許さないという素材。

汗をかいた男がひとたび家庭を飛び出したら最後、絶対に出戻りは許されない。

ゆえに家(体)は常にドライだ。


でもコイツが威力を最大限に発揮するには、この上のベースレイヤーが「ぴったりと体にフィットしている事」と排水された汗を強烈に吸い込んで発散させる「吸湿発散性」があって初めて成り立つ。

さらに雪山ではそこにある程度の保温性も求められる。

そのベースレイヤーこそが天下のパタゴニアさんの「キャプリーン3」だ。


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とにかく調べに調べまくった結果、このキャプリーンシリーズ(1〜4)が最も評価が高かった。

それはもはや「絶賛」と言ってもいいくらい使用者のハートを鷲掴みにしている。

その惚れっぷりは六本木のナンバーワンホステスに入れあげる男達に匹敵するほどだ。


その機能は吸湿発散性や保温性はもちろん、伸縮性、速乾性、耐久性にも優れていてオールシーズン手放せない汎用性。

さらに嫁から「ドブ野郎」と言われて「直ファブ」される(直でファブリーズをかけられる)僕としては、防臭加工されているというのもグッドポイントだ。


数字が1〜4まであるのは、単純に言えば数字が上がるに連れて保温性が上がって感じ。

行動時の事を考えると2でも十分かと思ったけど、僕は3をチョイスして中間着を薄くする方を選んだ。

タイプもジップネックタイプとクルーネックタイプとあったが、首まわりが嵩張りたくないからクルーネックタイプを選んだ。

同社の「メリノ」シリーズと言うメリノウールを使用したベースレイヤーも相当に高評価だったが、今回はスタンダードな化繊のキャプリーンを体感してみる事にした。


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そして中間着で選んだのは同じくパタゴニアの「R1プルオーバー」。

コイツにもフルジップタイプとバラクラバにもなるフード付タイプとあったが、基本的にインナー使用で脱がない事を前提としているしバラクラバは別で持っていくからシンプルなプルオーバータイプにした。


要はフリースなんだが薄手で軽いくせに保温性が優れており、行動時に伸縮性、通気性、吸湿発散性が素晴らしいという優れもの。

細身なので、ベースレイヤーから発散されて来た汗も的確に吸い取って発散する。

肌触りも良くベースレイヤーとしても使えるという使い勝手の良さ。

まるで先発から中継ぎ抑えまでこなす中日の山井大介のようなオールラウンダーだ。


このRシリーズも1〜4まで展開されているが、3と4は厚手なのでインナーとしては1か2だ。

R2も非常に評価が高かったから、ベースをキャプリーン2で中間着をR2という組み合わせと大いに迷った。

でも実際のところ行動中はかなり暑くなるので、行動時に着脱をしなくてもいい程の快適さを重視して「キャプリーン3とR1」の組み合わせを選んだ。


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でもここでふと不安になるのは、行動中とは言え風の強い稜線上や相当に寒冷状態の日には保温性がやや心もとない。

実際に僕のアウターであるマウンテンハードウェアの「ドライステインジャケット」は、透湿素材のドライQエリートの透湿性が素晴らしい反面、若干涼しいというか寒かったりする事があった。

これが強風時や休憩時に僕を冷却する要因の一つでもあった。(その時インナーもややお粗末な物だったからだけど)

そこでさらにこの「最強のインナー計画」に一アイテム加えたい。


それがこの化繊のダウン、パタゴニアの「ナノパフプルオーバー」だ。

(パタゴニア)patagonia M'S NANO PUFF P/O 84020(パタゴニア)patagonia M’S NANO PUFF P/O 84020
(2010/10/01)
patagonia(パタゴニア)

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化繊のダウンという事は、羽毛を使ったダウンに比べて多少保温性は劣るが「濡れても保温性を維持できる」という特徴がある。

羽毛のダウンはインナーとしてアウターの下に着るには汗で濡れるしロフトも失うしで保温性を維持できない。

休憩時にしか使わないなら羽毛が望ましいが、休憩時のみならず行動時にインナーとしてもアウターとしても使用できる化繊のダウンがずっと欲しかった。

そして軽量で嵩張らないから気軽に携行出来る。


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このパタゴニア・インナー三羽ガラス(キャプ3+R1+ナノパフ)を状況によって使い分ける事こそ、僕が導き出した「最強のインナーラインナップ」。

まあもちろんお値段も最強ですがね。

でもそこは得意の海外個人輸入を駆使して半値以下で手に入れちゃうから、実はモンベルで揃えるより安く済んだりしてしまうから恐るべし。(参考記事


ちなみに今回はパタゴニア製品のセールをよくやる「CAMPSAVER」で購入。(ちょうどセール中だった)

パタゴニアはショップからの輸出規制があるから、転送サービスの「gooping」経由で輸入します。

到着までに時間はかかるけど、値段には代えられまませんねん。


あと、毎度僕を失意のどん底に陥れる「サイズが合わない」という地獄を見ないように、今回はしっかりとこの土日で試着してサイズもチェック済みだ。

お店の人が良い人だっただけにすごく罪悪感に苛まれる事になるが、倍の値段払って買うほどの恩義は無い。

172cm72kgの僕ですべてSサイズ。

キャプ3にかんしてはXSでもいいんじゃないかってくらいだったけどSにしておいた。


という事で送料の事もあるから、他の物もまとめて買っておきたいという衝動。

まだ「昼メシの問題」が解決されていない。


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寒冷地や高山では今僕が使っているガスストーブでは心もとない。

実際に御在所岳では火力アップのためにガス缶を手で温めて凍傷寸前まで追い込まれた。

昼メシを作る度にいちいち凍傷になりかけていたら、指が100本あっても足りない。

そこで最初に候補となったのが、SOTOの名作「MUKAストーブ」。

ソト(SOTO) MUKAストーブ SOD-371ソト(SOTO) MUKAストーブ SOD-371
(2012/04/05)
ソト(SOTO)

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この手のタイプは寒冷地でも火の勢いが安定して高出力。

しかもこのMUKAストーブは点火前の面倒なプレヒートも必要ないタイプの物で、世界中で絶賛されているストーブだ。


で、現物を見に行って説明を受けたが、やはり簡単なガスストーブに慣れている僕にはまだまだ面倒くさいという印象を受けてしまった。

雪山では可能な限り面倒な事を現場でやりたくない。

しかも子供が大きくなるまでは所詮日帰りだし、ラーメンの湯を沸かす程度で大した調理もしないから今の僕には必要性を感じられなかった。


そこで発売以来、気にしつつも手を出して来なかったあの製品に目を付ける。

革新的バーナー「JETBOIL」だ。

JETBOIL SOL TI チタニウム PREMIUM COOKING SYSTEMJETBOIL SOL TI チタニウム PREMIUM COOKING SYSTEM
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Jetboil

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革新的と言っても、登場から随分経っていて今更って感じがあるが日帰りの中低山雪山にはハッキリ言って最強だと思う。

とにかく熱効率の良さであっという間にお湯が湧くし燃費も良い。

でもこれもガス缶だからやっぱり雪山ではどうなのかなって思ってた。

なんか重量も重そうだって印象もあったし。

しかしちゃんとこのJETBOILも知らないうちに進化を遂げていたのだ。


この「JETBOIL SOL」というタイプにはレギュレーターなる機能が追加されており、寒冷地でもガス缶の機能を安定化させるというではないか。

そして気になっていた重量に関しても、このSOLにはチタンバージョンがあって相当に軽くなっている。

さらにパスタを良く作る僕には嬉しい事に、フタに湯切り穴が地味に追加されていた。


あっという間に湯を沸かすJETBOILが、見事に一瞬で僕のハートをヒートアップ。

もちろんこれもCAMPSAVERでご購入でございます。

(この時さらにトレッキングポールも買ったが、それは次回に詳しく書きます)


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さあこれで去年の経験を元に「休憩時の体温調節」と「昼メシの問題」に解決の兆し。

今シーズンの冬山装備買い足しは十分だろう。


これにさらにモンベルでバラクラバ(目出し帽)と予備のインナー手袋も買った。

モンベル(mont‐bell) スーパーメリノウール バラクラバモンベル(mont‐bell) スーパーメリノウール バラクラバ
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mont-bell(モンベル)

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もはや中低山の雪山において、十分に装備が整って来た感があるね。

後は、休憩時にササッと暖かいコーヒーが飲めるように山専用の魔法瓶も購入しようかと思っている。

サーモス(THERMOS) 山専ボトル 保温・保冷 0.5L FEK-500サーモス(THERMOS) 山専ボトル 保温・保冷 0.5L FEK-500
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THERMOS(サーモス)

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荷物にはなるけどこれがあればいちいち湯を沸かす必要も無いし、常時体の中から温められる。

山専ボトルって言うだけあって軽いし、グローブしたままでも注ぎやすい工夫がされているのも良い。


さあこれでいよいよ今シーズンの準備は万端だ。

問題は「そもそも行けるのか?」が重要な問題。

真の最強のインナーとは家庭の中にある。

ここをおろそかにすると、山に行けないばかりか嫁に見放されて心が凍傷になりかねない。


冬への戦いはまだまだ始まったばかりだ。



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