◉ 愛すべき旅道具

脱湿マニアとガンダムシュー

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前回、松の廊下事件のせいで(参考記事)詳しくアイテムの紹介が出来なかった。

なので改めて、今回アメリカから導入した新しい山の相棒達をご紹介しておこう。



マウンテンでハードなマゾプレイを楽しむ僕の、力強い味方となったブランド。

それは米国アウトドアブランド「マウンテンハードウェア」だ。


まずこのマウンテンハードギアというブランド。

日本ではあまり馴染みの無いブランドだけど、アメリカではメジャーなブランドです。

最近では映画「岳」の衣装協力をしており、一気に知名度が上がって来た。


僕が以前アラスカを旅した時に、このブランドを初めて目にした。

その時は、正直「ロゴがダサい」という印象しか持たず、まるで魅力を感じなかった。

山のブランドなのにボルトナットのマークで、なおかつ英字の書体も単純に既成のフォント使ってるし。

それ以来このブランドは僕の記憶から消えていた。


その後いくつもの山を越えて、ある程度山の経験を元にモノを見る目が養われた。

そして、色々と調べて行く中でふつふつと「マウンテンハードウェア」の名を目にする機会が増えて来た。

新しいジャケットを選ぶ際に、機能重視で最終的に辿り着いたのが「マウンテンハードウェア」だった。


そして僕が選びに選び抜いた末に購入したのがこの「ドライステインジャケット」だ。

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このジャケットは「ドライQエリート」という新素材が使用されている。

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GORE-TEXが独占状態だった市場に、ついに次世代の新素材が登場したのだ。

この新素材の開発を期に、マウンテンハードウェアはなんと自社アイテムをGORE-TEXからすべてドライQエリート仕様にチェンジしてしまった。

これはかなりの挑戦だ。

例えるなら一昔前の折り畳み携帯電話全盛期に、我が社は今後スマートフォンしか扱わないと宣言するようなものだ。

それほどこの新素材に自身があるってことだし、革新的な素材な訳だ。


「瞬間脱湿」が売り文句のドライQ素材。

今までのGORE-TEXは、アウター内が蒸れてしまってから脱湿が始まるって感じだったのが、この素材は蒸れる事を許さない。

着た瞬間からすでに脱湿効果が始まっているのだ。


実際に前回の登山(富士急ハードランド)で使用したが、終始快適だった。

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急登連続な山だったけど、「蒸れてアウター脱ぎたい」なんて事は一度も思わなかった。

休憩時も当然外気の風は遮断しつつ、内部の脱湿はつづく。

結果的にインナーがドライ気味に保たれるので、体も冷えにくい。


僕の人生にもこんな防護服が欲しい。

激しい嫁の外気によって僕の心はムレムレに湿って行き、どんどん寂しく心が冷えて行く。

養子というプレッシャーのアウターを脱ぎ捨てて、旅に出たい。


話を戻して、さらにこのジャケットのオツなポイント。

脇下のスペースにその秘密がある。

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この脇下の部分だけが、あえて防水性の無いソフトシェル仕様になっている。

中を見ると分かり易い。

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まあ、確かに雨が降ってもこの箇所は濡れにくいし、そして一番蒸れやすい部分。

ドライQ仕様な上に、ここからガシガシ脱湿していくのだ。


とことん脱湿にこだわったマウンテンハードウェアの心意気。

「湿度」に対してよっぽど深い怨念でもあるのだろうか?

このジャケットを羽織るには、僕自身もサッパリとしたぬめりの無い人間にならなければ制作者に対して失礼だ。

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そしてセットで買ったのは「ヘスティアパンツ」。

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こちらも、もちろんドライQエリート素材。

スノーシーズンに特化したタイプのパンツが欲しかったからこのタイプにした。

残念ながら松の廊下事件があった為に、彼は今アメリカに旅立ってしまって、僕は彼の帰国を待っている所だ。


どっちかと言えば、バックカントリーでスキーをする人向けなパンツだったけど、ジャンルとしては「登山」に入る。

インナーにスノーゲイターもついていて、スノーシューだけならスパッツはいらんだろう。

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そして相変わらず「湿度」に深い恨みを持つブランドだけあってベンチレーション(換気機能)は凄まじい。

両サイドがガッパリとファスナーで開閉可能なのだ。

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これで股間が蒸れやすい僕の息子も、常に快適な状態をキープすることが出来る。

本来そう言う目的ではないと思うが、正直ここまで必要かどうかは謎だ。

なんせ、今は手元に無いから現場チェック出来ず。

いずれフィールドテストの模様はお送りしましょう。

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続いてスノーシュー。

僕のテント「ハバHP」に続いてのMSR製品。

MSR「EvoTour」だ。

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まずスノーシュー自体未知の世界なので、どれを選べば良いか分からなかった。

選ぶ際に重視したポイントは、「セッティングが簡単な事」「スノーハイクのみならず登山にも使用出来るもの」「ヒールリフターがついてる事」「見た目カッコいい事」「それらを満たしつつ一番安いもの」の5点だ。

その難関を勝ち抜いて来たスノーシューこそ「EvoTour」だった。


まだ実践使用してないから多くは書けないが、ざっとご紹介。

まずセッティングに関して。

このタイプは「スピードロックバインディングシステム」が採用されている。

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まるでホワイトベースの発射台みたいな雰囲気だ。


このベルトを最初に靴のサイズに合わせて調整すれば、あとは靴を滑り込ませてヒールストラップでしっかり固定するだけ。

雪山で素手になれない環境下では、このシンプルさが重要だ。

単にめんどくさがりなだけなんだけどね。


裏はこんな感じ。

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これなら斜面のグリップ力も申し分ないだろう。


さらに深い新雪時にも浮力をアップさせる強力なオプションがある。

フローテーション・テイルだ。

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こいつをガシーンと装着。

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これで一気に浮力アップ。

だんだんガンプラで遊んでる気分になってくる。


さらにさらに「ヒールリフター」で急坂も楽に攻められる。

このベロを引っ張れば、

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ガシーンと起き上がってヒールリフターの完成。

いいぞ、実にガンダムっぽい。

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急斜面の時、ここに踵が乗るのでふくらはぎへの負担は格段に減るってわけ。


お値段的にも最初の一歩としてまずまずお手頃価格。

さあ、いよいよこのガンダムシューでホワイトベースマウンテンへ飛び立つ時が来た。

いよいよこれでおもいっきり雪山で遊べる。

待ってろよ、ララ。

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いかん、もうかなりウズウズしてきた。

早く山で遊びたい。

因縁の御在所岳でリベンジを果たしたい。

行きたい、行きたい、行きたい。



というわけで僕は今頃御在所岳に登っている最中です。

このブログ記事は予約投稿でアップされてます。


実は急遽仕事が休みになったから、今頃山に行っちゃってます。

一応ブログ描いてる現時点での、明日の天気予報はこうです。

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常にピーカンで風もほとんどない。

パーフェクトな雪山日和だ。

いくらなんでも、この予報で酷い目に遭う事は無いだろう。



今頃僕は雪山を楽しんでいるでしょうか?

それとも再び無念の敗退を喫してしまっているでしょうか?

もしくは救助ヘリに吊るされて無言の帰宅を果たすのでしょうか?


生きていたらまた追ってご報告いたします。



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