五色ヶ原〜黒部ダム/富山

五色ヶ原秘境おなべ隊 前編〜いざ浪漫秘境へ〜

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「秘境おなべ隊」と呼ばれる集団がいる。


彼らは山に行っても全くピークハントにこだわらない。

そのくせ大荷物を持って何時間も山中を彷徨い続ける。

そして浮かれた正常登山者達に背を向けて、ただただストイックに人のいない奥地へと消えて行く。


彼らの目的はただひとつ。

そう、それは「極上の秘境で極上のお鍋を食らう」その一点のみ。


別にわざわざ秘境に行かなくても、誰かの家に集まって鍋食えば済む話。

しかしそこにはマロニーはあっても「ロマン」というものが存在しない。

この日本からロマンが消え失せてから幾年月。

「真のロマンとは無駄で不毛でおマゾな行為にこそ宿っている」と信じてやまない者達こそ「秘境おなべ隊」なのである。



そんな彼らが今回選んだ浪漫秘境ステージは北アルプスの山中にある。

その名は「五色ヶ原」。

切り立った山岳地帯の中に突然現れる、台地状の広大な浪漫秘境である。


実はこの時期の五色ヶ原は、小屋の営業が終了しているため水などが一切確保できない。

現地に水が無いというのは、お鍋目的のおなべ隊にとっては死活問題。

しかしおなべ隊は別名「おマゾ隊」とも呼ばれる歴戦のマゾ集団。

彼らはそんなピンチすらロマンに変えてしまう。

「水?食材?酒?そんなものは全て担ぎ上げれば良い事だ。一石二マゾじゃないか。」と。


結果、おなべ隊隊長のザック状況はこのようなオシャレヘビーコーディネイトに包まれる。

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ザックはパツンパツンに膨れ上がり、重量は通常のテント泊山行のものを遥かにオーバーした20キロ級。

しかしこの背中に光る黄金のプライドが、「泣き言を言うな」と背中でおなべ隊を引っ張って行く。

しかもこの隊長、この時点で余計な高山病と風邪まで背負っており、激しく咳き込みながらの決死の行軍。

通常なら自宅療養が必要な状況だが、お鍋へのアツい情熱がこの隊長を突き動かしてしまうのだ。


そんな体調不良隊長の呼びかけに対し、今回秘境おなべ隊に手を挙げた者7名。

ただ鍋を食う為だけに集まった総勢8人の猛者達。


「五色ヶ原で五色鍋を食うぞ!」


こうしてロマンを求めて、秘境おなべ隊の挑戦が始まった。

そんな彼らの戦いの記録をヌルっと振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そもそも最初は普通の平和企画だった。

皆に声をかける際は「お気楽ルートでノンマゾ紅葉鍋登山を楽しもう」と非常に軽いノリで仲間を募った。


しかしそこはズサンプランナーの僕が立てた計画。

次々と計画にボロが出始めて、「小屋冬季閉鎖」「水場無し」という情報が入った時点で一気に平和色が薄れてマゾ方向へ脱線。

水も食材も酒も全てを担ぎ上げる事になり、早くもおなべ隊のメンバーから隊長に対するブーイングの嵐。

しかも僕が勝手に「お気楽ルート」と言った五色連峰縦走コースは、とあるブログ上で「白馬三山縦走よりもヘビーだ」と言わしめた猛烈アップダウンのルートだったという事も発覚。

それを直前になって知らされたメンバーからは「話が違うじゃないか」というクレームが殺到。


しかしそんな逆風の中、集合場所の扇沢駐車場で「聞く耳持たぬ」といった隊長の凛々しい姿。

ただでさえ物々しい荷物に加え、一眼やらGoProやら三脚やらを装備して見ているだけで実に騒々しい。

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まるで新型のガンダムのような出立ちだが、彼は「余計な物と無駄な重量あってこそ、マゾはロマンとなり鍋は美味となる」と身をもって示している。

そして彼はこの時点でいつものように「長引く風邪」を引っさげて来ており、この2日前には病院に行っていたという仕込みの妙。

一度咳き込むと「血を吐くんじゃないのか?」と思ってしまう程、1分くらいは顔を真っ赤にして苦しんでいる。

その見事な仕上がりに加えて、移動のトロリーバスに激しく酔って降車時にはこの状態。

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まだ始まってすらいないのに早くも嘔吐寸前という仕上がりの良さ。

そしてヘロヘロ状態でケーブルカーやロープウェイを乗り継いでスタート地点の室堂へ。

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動きが何やら酔っぱらいみたいになっているのは、実は急激に高度を上げた事によって猛烈な高山病に冒されてしまったのだ。

頭痛が始まり、意識は朦朧とし、吐き気も止まらない。

おまけに頭に付けて来たGoProのヘッドバンドのおかげで、頭が締め付けられてさらに頭痛はエスカレートだ。


不器用な隊長は己のマゾを背中で語るしか隊員達に「道」を示す事ができない。

出発前にして「風邪によるだるさ」「咳による疲弊」「重量ザックによる衰弱」「乗り物酔いによる吐き気」「高山病による頭痛」という五色のマゾに支配されるという粋な演出。

五色ヶ原に対する、隊長の並々ならぬ決意の程が伺える悲惨な状況だ。


これに対し、不満を漏らしていた隊員達から「隊長!僕らが間違ってました!」「一人でマゾるなんてズルいッス!」「共に極上のお鍋を食いましょう!」という声が続出。

こうして我々は心を一つに団結し、見事スタートラインに到達した。

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左から「パパラッチK」「B旦那」「小木K」「女優E」「低血圧M」「おマゾ隊長」「ジョンボーA」「ゲリM」の総勢8名の秘境おなべ隊。

横浜組とチーム・マサカズが合同した、久しぶりの「ハママサ同盟」だ。

さあ、張り切って鍋食いに行くぞ。


そしてスタートと同時に、早速女優Eが「隊長!隊長のザックがずぶ濡れであります!」と叫ぶ。

大事な鍋の水がザック内で漏れてしまったのではないかと戦慄が走る隊長は、大慌てでザック内チェック。

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すると見事にザック内でビールが破裂していたというまさかな滑り出し。

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シュラフとかは防水ザックに入れていたから良かったものの、ザック内はビールだらけで実に芳醇な香りで包まれている。

これぞおマゾ隊長流の快晴祈願事前代償奥義「ザックジャパーン」である。


まだスタート直後なのに勝手にシャンパンファイトを始めてしまった隊長。

しかも隊長が一生懸命ビールを拭いている隙に、缶に残ったビールを小木Kが勝手に飲み干すという連係プレー。

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猛烈に腹立たしかったが、ご覧の通り空は見事に晴れ渡っている。

さすがの悪天候隊長でも、五色マゾ+ザックジャパーン+横取り無礼男の合わせ技でついに快晴を手に入れた模様。

最高の秋登山が楽しめそうな雰囲気だ。

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かと言ってほとんどの人達が向かう立山には目もくれずに、我々はもちろん登山者まばらな浄土山方面へ。

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景色は素晴らしく空は快晴なんだが、僕だけはその久々のナイスな状況を楽しむ余裕がない。

実は背中の鍋の中に入っている食材のせいで、やたら僕の周りだけがネギ臭くて吐き気が止まらないのだ。

おまけにビール臭いし。

そしてさらに頭痛もひどくなり高山病の勢いも止まらない。

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実はみんなにはこの時言ってないが、隊長は本気でリタイヤを考えていた。

もの凄くしんどいし、このままじゃリアルにヤバい事になってみんなに迷惑をかけてしまう。

しかも風邪で弱り切った体のせいで、このヘビーザック背負って立っているのがやっとな状態。

なのにこの先白馬三山よりヘビーだと言われる縦走が待っているだなんて、マゾにも限度と言うものがある。

そもそもここまで辛い思いをして鍋だけ食いに行くって…。

引き返すなら今じゃないのか…。


そんな時、先の方に浄土山の大急登がずどんと登場。

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もはや僕にはリアルに極楽浄土への入口にすら見えた。

そんな浄土山の挑発的な態度に対し、再び隊員達から「マジであれ登るの?」「なんか話が違くね?」「誰だ!お気楽ルートって言ってた奴は!」でというクレームが再発。

みんなそれぞれが無駄に水を担がされているから、まだまだ隊長に対する不信感が素晴らしい。

何気に80Lザックにパンパンに荷物を入れてハイパー歩荷していたジョンボーAは、早々に浄土に旅立ち、

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人のビールを勝手に飲んだ小木Kもしっかりダウンしている。

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このような隊員達のマゾっぷりを見せつけられれば、不器用な隊長はリタイヤなんて言い出せずに再び背中でマゾを語り続けてしまう。

とりあえず行けるとこまで行ってみよう。


まずはすっかりやる気を無くしている隊員達の士気を高める為に、一旦荷物を浄土山入口にデポして展望台まで移動。

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すると遥か前方に、我々が目指す秘境「五色ヶ原」の姿が。

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この台地状に広がっているのが五色ヶ原。

あの広大な大地で、満天の星空のもと五色鍋を食らう事が今回の我々の目的だ。


これを見て、再び秘境おなべ隊の士気も上昇。

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ハイパー歩荷おなべのジョンボーAももはや我慢できず、「早くあそこであなたといい事したいわ♡」とパパラッチKをモミモミし始める。

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もちろんヘルメットおなべのパパラッチKも「ハァ…ハァ…。凄く気持ちE…。あんなとこでこんなことされたら…。」と興奮を隠しきれない様子。

彼らは秘境でおなべの意味をはき違えてる可能性が高い。


何はともあれ、再び一致団結した秘境おなべ隊。

一気に大急登「浄土山」とのがっぷり四つの戦いに突入だ。

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猛烈ハード。

ハートは震え、燃え尽きるほどヒートして血液のビートが刻まれてしまうような山吹色の大急登。

通常の荷物ならまだしも、このクソ重い荷物を背負った五色マゾの身にとっては、ひたすら世界チャンプからボディを食らい続けているような過酷さだ。


しかしそんな中、隊で3番目に重い荷物を背負う男「B旦那」が抜け出した。

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最近の彼は、南アの白峰三山を1日で走り抜けてしまうようなハードマゾの住人。

そんな変態化著しい横浜の雄が、「背中の重みはロマンの重みだ」とばかりに一気に浄土山を蹴散らして行く。

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この横浜組のエースの力を見て、チーム・マサカズも奮起。

チーム一血圧が低く、チーム一足のリーチが短い女「低血圧Mちゃん」が必死でB旦那に食らいつく。

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ザックから手足が生えてるかのような小さな体で、懸命に急登にへばりついている。

こんな意味の分からない隊に入隊させられて、さぞや後悔した顔をしているに違いない。

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拡大してみる。

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ニヤリとしてる!

さすがはチームのマゾンナ。

急登なほど、そして荷物が巨大なほどに彼女のニヤリが冴え渡る。


そんな中、前方でB旦那が「甘寧、一番乗り!」とばかりに浄土山制圧。

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実にハードな急登の戦いだった。

しかし一気に高度を稼いだ分、ここからは劒岳と立山の眺めが見事だ。

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ひとまずここらで昼飯タイム。

そしてここで我々は衝撃の光景を目の当たりにする事になる。


実は出発前、水などの荷物分配の際に「俺のザックもう何も入らんわ」と言っていた小木K。

そんな彼がここで取り出した昼飯は、かさ張りまくりの「コンビニ弁当」だったというまさか。

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誰もが共同荷物をより多く持てるようにと、おにぎりなどのコンパクト昼飯をチョイスして来た中でのまさかのガッツリ弁当。

そんなかさ張って、食い終わってもゴミとしてかさ張り続けるものをザックインさせて「俺のザックにもう水は入らん」と言い切った男の勇姿。

しかも腹立たしいほど美味そうに食っている。


そして食後におもむろに取り出されたのは、大量のお菓子とうまい棒。

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絶対にあと1Lは水を持てたんじゃないだろうか?

そして「やっぱデザートはうまい棒だわ」と言いながら、鼻の下を伸ばしてうまい棒を食う。

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これぞ小木K奥義「上げ底うまい棒」。

彼はその確信犯的な上げ底作戦で、重い水を背負う事を見事に回避。

そしてそのとばっちりを食らうのが、今回最重量の荷物を背負う事になった「ハイパー歩荷クリエイター」のジョンボーAだ。

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世界的な歩荷クリエイターの彼は、荷物が重ければ重いほど「ぬひ、ぬひ、ぬひひひ」と快感に浸る男。

そのうち彼が、小木K自体を背負わされる日はそう遠くないだろう。



さあ、ここから五色ヶ原までは「龍王岳」「鬼岳」「獅子岳」という、なんか嫁でも出て来そうなごっつい名前の三山を越えていく。

決意も新たに、再び一致団結する秘境おなべ隊のメンバーたち。

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しかし小木Kは例のモリ弁のせいなのか、明らかに胃がもたれているような表情。

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ゲリMもゲリ便が出そうで出ないと言った感じで、妙に切ない表情だ。

まだ先は長いと言うのに、この時点で僕も含めてチーム・マサカズの古参メンバー達の疲労の色が濃厚だ。


そしてそんな状態の我々の前に、実に重々しい姿で立ちふさがる龍王の姿。

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今の我々には、もはや牛丼8杯目のような圧力。

見ただけで吐きそうだ。


実はこの龍王岳は山頂を通らない巻き道が存在している。

当初B旦那とジョンボーAのタカ派メンバーは「そんなもん、当然全てピークハントしていきますよ。」と言っていたが、もうこの頃にはそのような戦意は喪失。

「どうする?」「巻きでしょ。」「巻きだね。」という軽い会議を経て、一切迷いのない足取りで巻き道チキンルートへ。

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我々の目的はピークハントではない。

あくまで鍋を食いに行くだけだから山頂なんてクソ食らえ。

そう自分たちに言い聞かせて、己の情けなさに見て見ないふりを決め込む秘境おなべ隊。


この頃には大女優の女優Eのサド化も進み、「チッ、情けないスタッフどもだよ。オイ、聞いてんのかそこのオレンジ頭。」とADのパパラッチKにサドり出す。

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パパラッチKも「ハイ!スイマセン!次の鬼岳ではちゃんと撮影入りますんで!」と大女優のご機嫌を取るのに必死だ。


そんな中五色ヶ原までの猛烈なアップダウンが目に入って、いよいよこみ上げて来る胃酸。

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一体どんだけ下らせるんだというくらい下降させられて、そこから再びガッツリ登らされるの繰り返し。

誰だ、お気楽ルートだなんて言ったクソ野郎は。


がつーんと下降して。

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またがつーんと急登。

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そしてもはや会議が開かれる事もなく、お互いにテレパシーで「鬼岳も巻いて行こう」と無言で確認。

もうこの頃には我々の間に言葉なんて必要はなかった。


鬼岳での撮影も延期になって、いよいよ大女優の怒りがおさまらない。

画面には映っていないが、女優Eが「おい!どういうことだこの歩荷野郎!」と背後からジョンボーAを蹴飛ばしている様子が激写されている。

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ハイパー歩荷クリエイターもあわや滑落しそうになりながら、「エリカ様!すいませんでした!」と謝罪している。

それを見たマネージャーのB旦那がすかさず女優をなだめに入る。

そして懇願するような目でこっちを見て、「今撮った写真、頼むから週刊誌に流さないでくれ」と訴えて来る。

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サド化した大女優の取扱いに苦労する撮影スタッフ達。

そしてもう一人の大御所男優は「ねえ、五色ちゃんまだなの?」と大あくびをかましている。

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拡大。

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この緊張感ある現場で、この余裕はさすが大御所だと言わざるを得ない。

そこですかさず男優専属メイクの低血圧Mちゃんと付き人のゲリMが大御所男優を囲み込み、「次の獅子岳が絶景でございます。もう少し頑張りましょう。」とご機嫌を取りつつ先に進む。

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大女優と大御所男優の圧力に耐えながら、やたらと長い行軍が続く「女優と小木がゆく!秋の五色鍋紀行」撮影班。

一体何度アップダウンを繰り返したか分からないが、再びここで獅子岳への登りに突入。

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再度確認しておくが、当然この時点でも撮影監督の体調不良は順調にキープされたままだという事を言っておこう。


やがてハードな登りを越えて行くと、やっとこさ「獅子岳」の山頂に到達だ。

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やたらと長い縦走をして来たが、ちゃんとピークを踏んだのは何気にこの獅子岳だけだったりする。


そしてここからの立山カルデラの眺めは、まさにグランドキャニオンチックな壮大な荒涼感。

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そして近づいて来た五色ヶ原。

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そして女優の眼下には黒部ダム。

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ここからその表情は伺えないが、なんとかこの景色でご機嫌は回復しただろうか?

それとも「次は誰を罵倒してやろうか」と思案している所だろうか?


さあ、やっっと秘境への入口に辿り着いた。

もうすっかり15時近いが、まだまだ五色ヶ原は遠いぞ。

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ほんと、秘境って呼ばれる所に行くのは大変なのね。

だから秘境って言われてるのね。

もうこの頃にはこの広い縦走路に登山者は我々だけだし。


でも先ほどの絶景のおかげなのか、この頃には大女優のご機嫌が直ってご覧の笑顔が炸裂。

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さすが、カメラが回っているとすかさず反応するあたり大女優。

そして辺りが綿毛のチングルマに包まれて来ると、

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大御所男優もご覧の笑顔。

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特に花に興味のない男だが、どうやら「チングルマ」という響きがいたく気に入った模様だ。


さあ、これで再び一致団結して最後の戦いに挑む事が出来る。

ここからはザラ峠まで一気に大下降だ。

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目の前にでっかく佇む大五色ヶ原。

なんとも壮大な光景の中、猛烈なる大急降下。

この迫力の前では、ADパパラッチKもオレンジ色のダニみたいにちっちゃく感じてしまう。

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これにはたまらずエリカ様もノリノリ状態。

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その輝いた姿を見た元夫のハイパー歩荷クリエイターは「くそう、いつか復縁してやるぞ」と決意も新た。

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その姿を見たマネージャーのB旦那が、すかさず「悪い虫がこっち見てます。気をつけて。」と注意を促す。

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その間に、小木Kのアクションシーンをサクッと撮影。

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しかし監督は相変わらず体調不良が悪化の一途で、もはやグッタリと撮影放棄。

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そうこうしているうちに、ついに太陽が沈みかかってるじゃない。

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雲海は見事なんだが、このままじゃ目的地に着くまでに日が暮れてしまう。

やがてザラ峠まで下降すると、

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もちろんその先は最後の急登タイムへ。

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一体何度目の急登なのか。

ここに来て、肉体的にも精神的にも実に厳しい最後の登り。

しかしここを越えれば秘境五色ヶ原だ。

やっと本来の目的「鍋を食う」が待っているぞ。


そしてついに我々は到達した。

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一体何時間この北アルプスを彷徨った事だろうか?

まさに日没サスペンデットすれすれの勝利。

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何気にこの時点で限界ギリギリだったゲリMに激しい達成感がみなぎっており、おそらく感動で脱糞している事は間違いない。

メンバー達にもふっと安堵の笑顔がこみ上げる。

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そして一度は早々にリタイヤを覚悟した隊長も、時折激しく咳き込みながら凛々しく皆を先導して行く。

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黄金の鍋を背にした男が黄金色の五色ヶ原に溶け込んで行く。

その美しい後ろ姿は、浮かれたメンバーに対し「最後まで油断はするな」と雄弁に語っているようだ。

しかしその直後。

隊長は「スパッツのワイヤーを木道と釘のわずかな隙間に引っ掛けて転倒する」という奇跡的なラストマゾを披露。

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最後まで油断は禁物。

隊長は自らの体でそれを皆に伝えたかったのだ。



さあ、五色ヶ原に着いたがここがゴールではない。

我々の目標はあくまでも「鍋」だ。

やたらとここまで長かったが、言ってみればやっと我らはスタートラインに立っただけ。

この五色ヶ原で、五色に味が変わるという「五色鍋」を食らって初めてゴールなのである。



我らは秘境おなべ隊。

この疲弊しきった日本にロマンを取り戻すため。

そしてこの重すぎた荷物を軽くするため。


今、


戦いの夜が始まる。




五色ヶ原秘境おなべ隊 後編へ  〜つづく〜



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