◉ 愛すべき旅道具

涙の乗車券

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登山初心者にとって、ある時を境に今後の山に対する「決意」を高らかに宣言する時がやってくる。

山の父に対して「今後娘さんとお付き合いさせて頂きます」と言いに行く瞬間だ。

それはその男の本気度を表明するという瞬間。

その瞬間とは、恐らく「アイゼンを買う」という事ではないだろうか?

僕にもついにその瞬間がやってきてしまったんだ。


もう、後戻りなんて出来ない。

この切符は栄光の山野郎への乗車券なのか。

それとも悲惨なM野郎への片道切符か。

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「アイゼン」等というものは、全く日常生活では用のないものだ。

いわゆる雪山を滑らずにザクザク進んで行くアイテム。

日常から心の雪原を嫁にザクザクと蹂躙されている僕だが、これからは僕自身が山に己の足跡を残して行くのだ。


とりあえず以前の記事に、初の雪山に必要なものをピックアップしたが(降り積もる欲の雪)、最低限必要なアイテムが「アイゼン」だった。

これがなきゃ、最悪死んでまうからね。

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とりあえず今日、モンベルへ行ってきた。

この手の「お初もの」は、モンベルに行けば概ねコストパフォーマンスに優れたものを提供してくれる。

洋物のゴツい奴らは、自分で問題点をあぶり出してから買うのが吉だ。


お店の人と相談して決めたものは、「スノースパイク10」というタイプ。

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いわゆる10本爪のアイゼン。

3000m級の本格的な冬山ではなく、中低級クラスの山に適したモデルだ。

4本爪とかの軽アイゼンという選択肢もあったが、ここが男の覚悟を示す分岐点だ。

よくわからないが、「負けてたまるか」という強い決意を持って買わせていただいた。

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僕自身アイゼン自体が始めてだから比較しようがないが、とても装着が簡単で手間取らない。

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まあ、こればっかりは使ってみない事には分からない。

こうなってくると、早く使いたくてうずうずしてくるのがいつものパターンだ。

でも明日の「鈴鹿セブン」の天気はいまいちで、風も強いからまた来週かな。

しばらく大人しくしようと前回記事で言ったばかりだから、大人しくしておくか。

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おや?

岐阜の東、長野の県境あたりは明日天気が良さそうだぞ。

風もあまりないみたいだ。

しかも久々に2000mを超える山だ。

これは「アイゼン」を試すチャンスじゃないのか?

それともこれは巧妙にしかけられた罠なのか?

とにかく確かめに行かねばなるまい。



という事で僕は明日、恵那山へ行ってきます。

唐突に始まったが、華々しい雪山デビューを飾ってきます。

そのままグッバイにならないように、これから万全の調査に入ります。

前回藤原岳で見事に遭難しているだけに、今回は用意周到で行くぞ。


もしブログの更新が止まってたとしてもお気になさらず。

僕は星になって、みんなをいつまでも見守っているさ。



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