登山初心者にとって、ある時を境に今後の山に対する「決意」を高らかに宣言する時がやってくる。
山の父に対して「今後娘さんとお付き合いさせて頂きます」と言いに行く瞬間だ。
それはその男の本気度を表明するという瞬間。
その瞬間とは、恐らく「アイゼンを買う」という事ではないだろうか?
僕にもついにその瞬間がやってきてしまったんだ。
もう、後戻りなんて出来ない。
この切符は栄光の山野郎への乗車券なのか。
それとも悲惨なM野郎への片道切符か。
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「アイゼン」等というものは、全く日常生活では用のないものだ。
いわゆる雪山を滑らずにザクザク進んで行くアイテム。
日常から心の雪原を嫁にザクザクと蹂躙されている僕だが、これからは僕自身が山に己の足跡を残して行くのだ。
とりあえず以前の記事に、初の雪山に必要なものをピックアップしたが(降り積もる欲の雪)、最低限必要なアイテムが「アイゼン」だった。
これがなきゃ、最悪死んでまうからね。
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とりあえず今日、モンベルへ行ってきた。
この手の「お初もの」は、モンベルに行けば概ねコストパフォーマンスに優れたものを提供してくれる。
洋物のゴツい奴らは、自分で問題点をあぶり出してから買うのが吉だ。
お店の人と相談して決めたものは、「スノースパイク10」というタイプ。
いわゆる10本爪のアイゼン。
3000m級の本格的な冬山ではなく、中低級クラスの山に適したモデルだ。
4本爪とかの軽アイゼンという選択肢もあったが、ここが男の覚悟を示す分岐点だ。
よくわからないが、「負けてたまるか」という強い決意を持って買わせていただいた。
僕自身アイゼン自体が始めてだから比較しようがないが、とても装着が簡単で手間取らない。
まあ、こればっかりは使ってみない事には分からない。
こうなってくると、早く使いたくてうずうずしてくるのがいつものパターンだ。
でも明日の「鈴鹿セブン」の天気はいまいちで、風も強いからまた来週かな。
しばらく大人しくしようと前回記事で言ったばかりだから、大人しくしておくか。
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おや?
岐阜の東、長野の県境あたりは明日天気が良さそうだぞ。
風もあまりないみたいだ。
しかも久々に2000mを超える山だ。
これは「アイゼン」を試すチャンスじゃないのか?
それともこれは巧妙にしかけられた罠なのか?
とにかく確かめに行かねばなるまい。
という事で僕は明日、恵那山へ行ってきます。
唐突に始まったが、華々しい雪山デビューを飾ってきます。
そのままグッバイにならないように、これから万全の調査に入ります。
前回藤原岳で見事に遭難しているだけに、今回は用意周到で行くぞ。
もしブログの更新が止まってたとしてもお気になさらず。
僕は星になって、みんなをいつまでも見守っているさ。
涙の乗車券
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MATATABI BASE
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