あの大惨事から1ヶ月。
我が家に新しいパートナーがやってきた。
「あの大惨事」とは先月の気田川カヌーでの出来事。(参考記事:気田川デストロイヤー)
素人チェリーボーイズ達の大反乱によって、激しくクラッシュしてしまった僕の4ピースパドル。
何度も僕とともに死線をくぐり抜けて来たパドルが、まさかの通りすがりの童貞野郎によって破壊されたあの惨劇。
あのパドルは思いがけない形でのパドル人生の終焉を迎えた。
その後チェリー達の「パドル助成金」カンパもあって、僕は新パドルの購入へ動き出した。
正直気に入っていたパドルだったからまた同じ物を買おうかどうか迷った。
でもこれを機に、さらにお金をつぎ込んで本格的なパドルを探す事になった。
これはそのパドル購入+アルファにまつわる男の物語。
最終的にはショッキングなショッピングになってしまった購入記を振り返って行こう。
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鮎釣り解禁と梅雨入りによってしばらくは川で遊べない。
という事で、時間的な余裕があるからいつもの「個人輸入」での購入だ。
カヌー用品は国産の物より圧倒的に外国製の物が多い。
当然日本で買えば余計な金額が乗って来るから、断然個人輸入がお得なんです。
そもそも僕は長くカヌー野郎やってるけど、良いパドル(何万もする高価なやつ)を使った事がないからパドルの善し悪しがいまいち分からない。
ただ僕は折り畳んだカヌーを背負って移動する事が多いから、4分割のものが基本だ。
そしてゴエモンによって「軽さは正義だ」という事を学んだので、より軽いフルカーボン製のものを選びたい。
そんな条件で、今回は「NSR」「REI」「AmazonUSA」で物色。
コストパフォーマンスも考慮して無事にコレはと言うパドルがAmazonで見つかった。
輸出規制に引っかかったので、いつものように輸入転送サービス「goopping」を使用しユタ経由での輸入だ。
で、送料の問題もあるからせっかくなんで他にもパドリングシューズと防水バッグも購入。
パドルも4分割ものだから、そんなに送料も高くつかないだろう。
そしておよそ2週間後、我が家にそいつらがやって来た。
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ショッキングNo.1 〜悲しみの送料〜
仕事から帰宅すると、玄関に二つ箱が届いていた。
そもそもなんで二つに分かれているんだ?
ひとつはもの凄く長い箱だ。
箱を開けると4分割のパドルが2分割状態で梱包されて入っていた。
なぜせっかくの4分割パドルなのに分割して送って来ないんだ?
おかげで箱の寸法がやたら長くなった挙げ句、シューズとバッグが別の箱で来るという悲劇。
結果、合計送料が1万円オーバーという悔しい末路になった。
パドル自体が15,000円ほどで、送料11,000円。
大バカヤロウのお買い物だ。
まあそれでもこのパドル自体には満足している。
普通に日本で買えば35,000円くらいする商品だ。
購入したのはアクアバウンドの「スティングレイ・カーボン4P」。
アクアバウンドってメーカーはどっちかって言うとシーカヤックパドルのメーカーのイメージが強かった。
でも4分割でフルカーボン(シャフトもブレードもカーボン)ってのはアクアバウンドかマーシャスのパドルしかなかった。
マーシャスは国産なので、必然的にアクアバウンドに絞られた。
そして用途によって、イーグルレイ(ツーリング用)とマンタレイ(盛り漕ぎ用)とスティングレイ(その中間)に分けられている。
僕は無難にスティングレイをチョイス。
当然フルカーボンなので1kgに満たず、スペシャルに軽い。
4分割するとこんな感じ。
こうすれば運搬に便利だし、何よりあんなアホな送料を取られる事もない。
さらに良いのは接合性。
分割式パドルってのはどうしてもガタツキがあって気になる部分がある。
でもこのパドルは「TLCアジャスタブルシステム」なるものが採用されている。
これでブレードの角度がワンタッチで0°、30°、45°、60°、90°にセッティングでき、接合部のガタツキもないって寸法だ。
ロングツーリングにも激流デイツーリングにも最適な一本。
早くこれで川を下りたい。
暫くはあのチェリーボーイズ達には触らせないようにしよう。
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ショッキングNo.2 〜悲しみの防水バッグ〜
続いては送料分担の為についでに買った商品。(結果的に送料は得しなかったけど)
僕は近場の川を気楽に一人で漕ぐ時に不便を感じていた事がある。
比較的大きめの防水バッグしか持ってないから、車の鍵と携帯くらいしか入れない時には大きすぎた。
自転車回送の時にその大きさが邪魔だったから、機会があれば小さいサイズの防水バッグをいつか買おうと思っていた。
普通に小さめの防水バッグを買えばよかったんだが、Amazonを見てたらこんな商品があった。
それがこの商品。
防水カヤック製品でお馴染みのシールライン社の「シールパック」だ。
画面でこの商品を見た時には「ウェストベルトもついてるから、自転車回送の時に両手がフリーになるじゃないか」と喜び、迷わずクリックしちゃった商品。
うん、ウェストベルトもしっかり付いているからカヌーに括り付けるのも楽ちんだ。
これで自転車回送が楽になるぞ。
しかし、気づいてしまった。
本来防水バッグはクルクル巻いて行くと密閉されて、当然水の侵入もないし中の空気だって漏らさない。
でもこいつは中の空気がだだ漏れだった。
これじゃ川で転覆した時にバッグの中に浸水しちゃうじゃないか。
意味ないじゃないか。
慌ててネットで詳しくチェック。
購入した時は発見した嬉しさと、シールラインという防水ブランド力によって盲目的にクリックしてしまった商品。
よくよく調べてみるとこのような事が書いてあった。
「雨が降ってる時などに自転車での使用に最適。街中の利用に適しています。完全防水ではございません」
大バカヤロウのお買い物だ。
そもそも雨降ってる時に自転車乗らないし、街中で使う事もない。
車の鍵と携帯や財布などの絶対濡れたくない物を入れて川に行こうってのに完全防水じゃなきゃ意味がないのよ。
またしても無駄な物を買ってしまった。
こいつも倉庫の中でその一生を終える可能性が高い。
悔しいから今度大雨の中で自転車漕いでやろうかな。
それともこのパックの中にさらに小さな完全防水バッグを入れるマトリョーシカ戦法で行くか。
何にしても無駄な物だ。
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ショッキングNo.3 〜悲しみのシューズ〜
送料と防水バッグの件ですっかりへこんでしまったが、お次ぎはパドリングシューズだ。
僕は普段テバの踵付パドリングサンダルを使っているけど、ちゃんとしたネオプレイン製で石で滑らないグリップ力の優れたパドリングシューズを探していた。
いつかモンベルで買おうと思っていたんだけど、これを機についでに輸入する事にした。
実は先月の吉野川ラフティングの際、あえてシューズをレンタルしてサイズをチェック済みだ。
その時の写真がこれ。
自分の足のサイズがアメリカサイズで「9」だという事を抜かりなく確認していた。
本来僕は海外から個人輸入で物を買う際に「サイズがある商品はやめとこう」というルールを決めていた。
というのも以前冬山用のパンツを買って、大惨事に見舞われた事があるからだ。(参考記事:松の廊下の悲劇)
しかし今回はサイズが分かっている以上、失敗などあり得ない。
そしてAmazonで選びに選び抜いて決めた商品がこれだ。
カヌー野郎達の信頼のメーカー、テバの「チェリーボム2」だ。
直訳すると「童貞爆弾2」とでも言うんだろうか?
何やらシリーズ化された企画物のタイトルのようだがさにあらず。
日本では14,000円くらいするこの商品。(6,000円くらいで購入)
見て分かる通りバンドとコードで強烈なフィット感を生み出し、ネオプレインで保温性もバッチリで脱ぎ履きのしやすさも素晴らしいという商品。
そして「スパイダーグリップ」と「JStepアウトソール」という裏底に注目。
これは「油ぽくなりがちなアルミのランプを踏んでもそのグリップ力を保てるよう作られました」と書いてあるほどの優れたグリップ力があるらしい。
これで濡れた岩場も問題なく歩いて行けるわけだ。
しかし。
しかしだ。
なぜこんなにキツいんだろうか。
足の指が曲がってる。
何て事だ。
サイズ小さいじゃないの。
大バカヤロウのお買い物だ。
履けなくはないがとても窮屈だぞ。
フィット感が素晴らしいとかグリップ力がどうのとか以前の問題だ。
改めて箱をチェックする。
「9」サイズだし、JAPAN「270」とも書いてある。
僕は普段の靴が27cm。
確かにこの手のシューズはワンサイズ大きめが望ましいとは聞いた事があるが、こちとら吉野川でサイズ確認していたから驚きを隠せない。
僕は何度も履いては「このキツさはアリなのかナシなのか」を自問自答し続けた。
でもどう考えても小さい。
普段26cm位の人で調度いいではないだろうか?
どうしよう。
凄まじき童貞爆弾の威力。
シリーズ化されるだけの事はある。
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こうして自宅の庭で一人の男のうなだれる姿が目撃された。
普通ショッピングをした人間はウキウキとしているはずだが、その男にそのような気配はない。
大人しくパドルだけ買っておけばまだ救われただろうに。
こうして今回も得したのか損したのかよく分からない個人輸入の模様をお送りした。
皆さんも個人輸入にトライして、このようなスリルと感動を味わってみてはいかがだろうか?
P.S.足のサイズ26cmくらいの人で童貞爆弾2を買いたいって人、送料負担で7000円くらいでいかがでしょう?我こそはって人はコメント入れるかページ上部右手のContactからメール下さい。次のカヌーまでに連絡がなければ意地でもこのキュンキュンのシューズ履いて川に行こうと思います。己への戒めの為にも。
ショッキングショッピング
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MATATABI BASE
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ものスゴイ昔の記事にコメントしてすみません。
今、4Pパドルの購入で悩んでいて、この記事にたどり着きました。
ボクも昨年NRSのパックラフトを購入しました。
普段は、カナディアンやリバーカヤックで遊んでいるので、150cmのシングルパドルや195cmのダブルパドルは持っているんですが、パックラフト用の長めのパドルは持っていません。購入を検討しているんですが、アクアバウンドの4Pパドルも220cmとか230cmとかの種類があるみたいですね。
どちらをお使いですか?
ちなみに私の身長は172cmです。どちらの長さがおススメでしょうか。
新しい事業でお忙しいと思いますが、お暇な時にでも回答いただければ幸いです。
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いやあ、懐かしい所に滑り込んで来ましたね。
未だにこのアクアバウンドのパドル使ってますよ。
僕のは230cmです。身長もほぼ同じ171cmです。
ただ買うなら220の方をお勧めしますね。
実際にどっちの長さも使用したことありますが、短い方が断然取り回しがいいです。
パックラフトの特性上、狭い川で細かく動くことも多く、遠くの水をキャッチするより近くの水で小回りきかした方が扱いやすいです。長いとガンガン岩に当たって邪魔くさかったりもします。
直進性が欲しい大河(四万十川とか)ばかりがメインリバーなら長い方でも全然アリかと思います。
僕も次買うなら短い方と思ってるんですがお金なくて…。
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お忙しい中、まさかの素早い神対応、有難うございました(^o^)
やっぱり220cmですか。
大変参考になりました。
ボクは主に、関東近辺の川(那珂川・久慈川・長瀞)や山(八ヶ岳・南アルプス)あたりで遊んでいます。
どこかでお目にかかれたらうれしいです。
新しいHPも完成を楽しみにしていますね。
がんばってください。
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基本的に今はPC前に石のように配置されてますからね。
通知が来たら即です。
那珂川と久慈川行きたいんですよねー。以前久慈川行った時は大増水で全く下れなかった苦い思い出があります。
川でも山でも狭い世界なんでいずればったりお会いできると思いますよ。
基本的に現場でうつ伏せになって死んでるのが僕なんで、その時はちゃんと救助してください。
これからもよろしくお願いいたします!