爆発大移動の旅シリーズの途中だけど、週末の記事を一つ。
以前紹介した「チーム・マサカズ」。
素人だけで構成された、登山・カヌーなどの活動で「まさか」な展開を楽しむという、結成されたばかりのチームだ。
前回の春日井三山登山では、初回から数多の「まさか」をしっかりと楽しんだ。(まさか三昧)
今回は、そんな彼らの二回目の登山ミーティングの模様だ。
ちなみにこちらが新たに作られた、チーム・マサカズのfacebookのトップ画像。
チーム名の由来となった「マサカズ」という男(大学の同級生だが、まだチームには参加していない隠れキャラ)が、悪い事を企んでいる顔がトレードマークのトップ画像。
チームロゴは、マゾのMを赤く強調し、アポストロフィーもポイントで赤くする事で僕とマサカズと小木Kの「痔」のつらさを鋭く表現している。
前回のミーティング登山は、首謀者のMが言い出しっぺにも関わらず腹痛で来られなかったという失態を犯して不参加だった。
以来「ゲリM」と表記される事になったこの男の為に、今回は改めてのお気軽登山アゲインだ。
チームメンバー矢作Cの誕生日祝いと共に、ゲリMの登山童貞喪失のための緊急登山。
場所はお馴染みの初心者マウンテン「金華山」。
僕の「金トレ」の場であり、嫁のアウトドア化への夢が粉々に砕け散った場所でもある。(参考記事:DSY登山記)
参加メンバーは前回登山メンバーの僕と、小木K、矢作Cのおぎやはぎコンビ。
そして新たにゲリM、ビビるSと小木Kの子供二人だ。
今回はお子様の参加という事もあって、恐らくマゾ的な要素は皆無だろう。
最初はそう思っていた。
しかしここは織田信長の居城、岐阜城を頂きに構える金華山。
信長公の名言「泣かぬなら、マゾってしまえ、ホトトギス」が実行される時が来てしまったようだ。
そんな休日の、温かな登山の様子を振り返って行こう。
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駐車場には一足先に、ブログでもお馴染みのビビるSが到着していた。
彼は集合時間の2時間前に到着し、彼の嫁さんの指令を受けて岐阜で有名などら焼きを買いに行っていたようだ。
しかもお店でどら焼きの販売が10時半からだという事が判明して、その場で買えなかったという「一人まさか」を密かに楽しんで来たようだ。
ビビるSは嫁さんのミッションをちゃんとこなす偉い男だ。
僕の場合だとよく嫁に「全裸で栄を走って来い」などと言われるが、そのミッションはさすがにインポッシブルだ。
そして彼はさりげに新車購入したロードバイクを持って来ていた。
激しく僕の遊び欲望が溢れまくる。
でもこれ以上趣味が増えてしまっては、お金がとても持たない。
それどころか、趣味が増えるにつれて嫁の愛情が減って行く。
しばらくは、カヌーと登山でおとなしくしておくか。
やがて小木Kと、その子供のMちゃんとCちゃん到着。
小木Kの本名は神谷だから、MちゃんとCちゃんは二人合わせてMC神谷。
「MC小宮」を懐かしく思い出した。
やがて約束の時間になっても、ゲリMと矢作Cの三河地方コンビが一向に到着しない。
今回の登山は彼ら二人の為のものなのに、まさかの遅刻。
今回も出だしから「まさか」が止まらないのか。
ゲリMに至っては前回病欠な上に今回も遅刻で、言い出しっぺの割に緊張感が無い。
彼の大腸と同じく、全く締まりのない男だ。
しびれを切らしたMC小宮は「もう置いて行こうよ」と言いだす始末。
子供にここまで言わせてしまうとは、とんだゲリ野郎だ。
10分ほど遅れてやっと全員集合。
危うく初心者を置き去りにした、放置プレイ登山になる所だった。
そしてここで僕はトランクを開けて「闇輸入商人」に姿を変えた。
トランクに溢れるLEKIのトレッキングポールの山。
以前僕が藤原岳でトレッキングポール喪失後、再び個人輸入野郎となってアメリカから仕入れたものだ。
チームメンバーと輸入送料費を折半して、みんなで共同購入した。
LEKIは輸出規制がかかっていたブランドだったから、お得意のユタ州経由の転送サービスにて格安入手。
LEKIのポールは、トレッキングポールとしては王道の最高ブランド。
僕が今まで使っていて失くした安いポールがスズキの軽自動車だとすれば、一気にベンツに乗り換えたような気分だ。
ゲリMに至っては初心者の免許取り立てのくせに、いきなりベンツに乗るようなバブルっぷり。
LEKIのポール制作者も「まさか」な展開だろう。
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瞑想の小径登山道の入口にて記念撮影。
これだけ見ると「チャイドルに群がる変態カメラマン」のような絵だ。
大満足の子役撮影会を終えた一行は、やっと登山開始。
なんだか最近、シビアな雪山登山が続いていたからホッとする登山だ。
たまにはこういうのも悪くないな。
毎度毎度マゾっていたら、マゾのありがたみが薄れてしまうから調度いい。
やがて見晴らしの良い場所へ。
まだ登り始めてちょっとなのに、MC小宮の子供二人は「カップラーメン、カップラーメン食べたい」と訴え出す。
あまりの懇願っぷりに、ちゃんと普段メシ食わせてんのかという疑惑が浮上。
切にカップラーメンを求める彼女達の訴えは、戦後のギブミーチョコレートを彷彿とさせる悲しげな光景だった。
まあ要は普段カップラーメンの様なジャンクフードはあまり食べないから、今回はそれを食うという楽しみが彼女達を突き動かしていたようだ。
そこはなだめて、景色の撮影大会。
みんな一眼レフ的なカメラの所有者なので、カメラ野郎達のオフ会の様な光景になっていた。
セミプロキャメラマン矢作Cに至っては、マンション入口のアイドルの逢瀬を狙うパパラッチの様な凄いカメラだ。
そんな中、ここの風景のベストフォトを撮影したのは、カメラも初心者のゲリMのこの1枚。
通りがかりの別の登山者が、せっかくヘッドバンドで隠していた頭頂部を上部から偶然激写した1枚。
これはゲリMのビギナーズラックだったが、この登山者にとってはアンラックで気の毒な結果となった。
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その後もひたすら登って行く。
子供達はとても元気に、文句一つ言わずに登って行く。
ウチの嫁がここを登った時はこの辺で不機嫌となり、僕に「死ね、ブタ野郎」と吐き捨てた辺りだ。
やはり人には「素質」というものがあるんだろう。
山に楽しく登れる素質と登れない素質、人を罵倒する素質と罵倒されやすい素質。
人はそれぞれの素質を受け入れて生きて行くんだ。
と、瞑想の小径で瞑想に耽る小物がひとり。
そんなこんなで、やっと登頂成功です。
中々良い登山だったね。
そして何はともあれラーメンだ。
下の休憩スペースで昼メシタイム。
カップラーメンを渇望していたMC小宮の二人の、素晴らしいガッつきっぷりが実に気持ちいい。
登山よりも、ラーメンの喜びのが大きいようだ。
そして僕も御在所岳の「雪中味噌バターコーンラーメンの戦い」以来のカップラーメン。
「闘将!拉麺男」が凍傷になりかけた一件だ。(参考記事)
久しぶりに温かくて「固形じゃない」ラーメンを食べたら、やっぱり美味かった。
やっぱりラーメンはかじって食うもんじゃないな。
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さあ、下山だ。
下山の登山道前に、例の場所に到着した。
サングラスをかけて随分ファンキーな奴が混じっているが、決してここはワンピースの登場人物との撮影会会場ではない。
前回僕と一緒に、失くしたグローブを探してくれた武将達だ。
前回は斎藤義竜・龍興親子だったが、今回は大御所斎藤道三がいるではないか。
しかし一番目立っていたのは、兜を忘れてサングラスをかけていた斎藤義竜だった。
城主というか山賊だ。
武将ブームに乗るのは良いが、もう少しやる気を出して行こう。
そして我々は百曲り登山道にて下山して行った。
そして下山完了。
ここから岐阜公園を横切って、駐車場へ帰って行く。
下山したからと言ってビビるSのように油断していると、一眼レフカメラで放尿姿を美しく切り取られてしまう。
そして僕の手によって、その姿がこのブログを通じて全世界へ配信される。
ビビるSにとっては「まさか」の失態だった。
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我々は公園内のベンチで談笑した後、駐車場に向けて歩き出した。
通常なら「良い登山でした」と言う事で、ここでこの記事は終わるはずだ。
しかし我々は「登山を楽しむ」というコンセプトのチームではない。
あくまでも「マゾを楽しむ」という信念の元で動いている。
少なくとも、僕はそう認識している。
今日は子連れ登山という事もあって、全くマゾ的要素が無かった。
しかしお子様の時間はもう終わりだ。
さあ、ここからは大人のマゾの時間帯。
魅惑のマゾのロスタイムが始まる。
「その先にある世界」へと突入するのだ。
という事で「泣かぬなら、マゾってしまえ、ホトトギス」の合言葉のもと、僕は本日の2登目を宣言した。
しかし誰も付いて来るとは言わなかった。
「マゾを楽しむ」という信念は、どうやら僕だけだったようだ。
まあいい。
この先の世界は、初心者のマゾには危険な世界だ。
彼らにはまだ早い。
こうして僕は一人、みんなと別れて再び登山道を登り出した。
これはその時の様子を矢作Cが激写したものだ。
実に猛々しく、その背中には「一流のマゾの貫禄」すらうかがえる。
後にMC小宮の二人が、この時の事を父に聞いたらしい。
「お父さん。なぜあの人はまた登って行くの?」と。
小木Kは言葉に詰まったそうだ。
「彼はマゾだからだよ」って言っても伝わるわけが無い。
きっと彼女達は「あのおじさんは森の妖精なんだ。きっとお山に帰ったんだ。」って思っているに違いない。
この特殊な世界を理解するには、彼女達はあまりにも若すぎたのだ。
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そんな森の妖精が辿ったルートは「馬の背登山道」。
自衛隊の訓練登山道として有名な、僕の金トレ(金華山トレーニング)ロード。
岐阜城までの最短直登ハードコース。
さすがは大人のマゾの時間枠。
先ほどまでの穏やかな登山とは打って変わって、11PM的な急登がひたすらに続く。
このルートの参考コースタイムはおよそ40分。
そして僕のベスタイムは20分。
その時はりんたろくんを担いでのタイムだったから、空身の僕はベストタイム更新に目標を定めた。
そして駆け上がって、本日二度目の登頂。
コースタイム16分。
汗だくのグハグハで、時折オエッてなる。
ロープウェイで上って来た観光客の中に、全身から湯気を出しながら肩で息をする男がひとり。
今ボディーブローを食らったら、間違いなく昼のカップラーメンの大逆流だ。
ひとしきりマゾを楽しんだので下山。
すると途中で思わぬ再会を果たす。
子連れ登山仲間であり、金トレアニキのYさんだ。
以前、初めてりんたろくんを背負って来た時に出会ったベビーキャリアの先輩。(参考記事)
どうやら最近は、二人目の子供が出来て中々来られなかったようだ。
今日は自由な時間が出来たから、3キロ走ってきて、馬の背登山道を駆け上がり、下山後3キロ走って帰ると言う。
さすがだ。
ちなみに彼の馬の背登山道ベストタイムは13分。
しかも子供を背負っての状態で。
とんでもない男だ。
さすがは深夜のマゾ時間枠。
登場人物も、一気に色濃くなって来たぞ。
しばし談笑してから、僕は下山して登山を終了した。
しかし、金トレアニキとの再会で僕のマゾ熱はスパークしていた。
ここで帰っては、アニキに失礼だ。
さあ、深夜枠の時間帯はもう終わりだ。
もう、ここからは18禁のマゾの秘宝館。
本物にのみ許される領域。
レンタルビデオ店の奥の方にある、のれんの先の空間のような禁断の世界。
マゾサンクチュアリの始まりだ。
男は再び頂上を目指して、本日の3登目へと突入した。
若干両足の腿がプルプル言い始めたが気にしない。
もちろんルートは馬の背登山道。
やがて僕は本日三度目の岐阜城登城を果たした。
体中が嗚咽し、心肺機能が悲鳴を上げる。
ほとばしる快感と突き抜ける爽快感。
これが僕の生きる道。
さあやっと落ち着いたぞ。
もういいだろう。
こうして僕は大満足で下山して行った。
早くチームの皆にも、この高みの世界まで達して欲しいものだ。
チーム・マサカズの活動はまだ始まったばかりだ。
今後彼らがどのように成長して行くのか?
誰がいち早く開花してしまうのか?
それとも最初から最後まで、マゾなのは僕だけなのか?
今後の彼らの活動に注目だ。
魅惑のロスタイム〜金華山〜
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MATATABI BASE
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