僕がその外国の女に恋をしたのは10年くらい前の事だろうか。
そう、それはもう一目惚れってやつだった。
当時その子は日本ではほとんど知られていない存在だった。
しかし僕はそんな彼女を、とある雑誌のほんの小さな記事で目にする事になる。
その記事によると、彼女の名は「パックラフト」というらしい。
主にアラスカなどの原野を旅する荒くれた男どもに寄り添い、彼らの旅をステキにサポートするとの事。
しかも必要な時にサッと出て来て、用が無い時は大人しく男の背中で小さくくるまっているという都合のいい女。
それでいて文句一つ言わず、スケールのデカい旅にホイホイと付いて来る軽い女だという。
当時のものではないが、その雑誌にはこのように彼女がアラスカ野郎にもてあそばれている写真が載っていた。
当時の僕がこのアラスカ野郎に激しい嫉妬と羨望の眼差しを注いだ事は言うまでもない。
しかし、当時はまだ「珍アイテムご紹介」程度の取りあげのされ方。
もちろんまだ日本での購入先はなかった。
以来僕は彼女の事を淡い思い出の中に沈殿させて、その恋心を封印していた。
そして時は流れた。
僕は結婚し、子供が出来、その行動範囲は非常に狭いものとなった。
そして近隣のカヌーで行けるような川は大方下ってしまい、新たなフィールドにも飢えていた。
その結果「カヌー野郎のツレヅレ」と言いながら、川ではなくひたすら山でマゾる模様をお送りする事になってしまった。
次第に募って行く川への恋慕。
しかし捨てがたい山の魅力。
そして取り戻したい未知の世界に踏み入る冒険心。
なんとかこれらを総合的に両立できる遊びは無いものか?
例えばザックを背に山に踏み入り、車では行けない湖や渓谷をカヌーで下り、透明度の高い淵がある川原で焚き火でキャンプし、再びザックを担いで別のフィールドに向かうというようなオールインワンな旅が。
そこでふと脳裏に蘇ったのがパックラフトさん。
ついに10年の時を越え、青春の恋が再び再燃。
同窓会で出会った当時好きだった子に「一人で帰りたくないの」と言われてしまったかのような衝撃。
中年の恋ほどタチの悪いものは無い。
もはや忘れかけていた酸っぱい思いは、ひとたび燃え上がるとその延焼を阻止する事なんて不可能だ。
そこで僕はここ最近の雪山登山と平行して、水面下でパックラフトを調べに調べていた。
実は昨今、アウトドアの狭い業界内でにわかにパックラフトブームが巻き起こっている。
まあそうは言っても、ニッチなカヌー人口の中でパックラフトまで手を出してるのはそんなに多くはないんだけど。
パックラフトは一言で言えば「気軽に背負えるカヌー」であると言う事。
僕が初めて付き合った二人乗りカヤック(パーセプション・キウイ3)が体重33kg。
そこから計量化を重ねて、現在の相棒ダッキーのゴエモン(NRS・バンディット2)が12.7kg。
この時点で「軽量さは極まった」と思ったものだが、なんとこのパックラフトの重量は2〜3kg程度しかないという革命的なウルトラすぎるライトさ。
故に今まで車や電車ありきだった川旅も、アラスカ辺りではこのようなスケール感で楽しめてしまうのだ。
Alaskan Summer from Gerhard Gindl on Vimeo.
ここまでできれば理想的で、いつかはあの雨にまみれたデナリ国立公園にリベンジかましたい所。
しかし今はとてもアラスカまで行けない。
だがこのパックラフトの利点と欠点を理解すれば、日本でもその特性を生かした遊び方があるはず。
まず利点は以下の通り。
・ひたすら軽くてザックに括り付けられる。
・膨らますのがカップラーメンよりも早くできる。
・喫水が浅くて水上に出ている部分が多いから浅い川も攻められる。
・もっと浅い場所や危険箇所がある場所でも軽々と持ち上げて回避できる。
・だから夏でも鮎釣り師のいない場所に行けて、釣り師がいても回避が容易。
・行ける川のフィールドがグッと広がる。
・場所によっては登山と川下りの両方が楽しめる。
・頑張れば山上湖まで担ぎ上げて優雅に漕げるかも。
・車に積んでおけば、出会い頭の清流でも「ちょっとひと下り」とか出来てしまう。
・下らなくても人がいない綺麗な川原へ行くための道具となる。
・とにかく気軽で自由度が高い。
なんて感じでいいとこばっかりだ。
でも一方で、やっぱり以下のような欠点も懸念される。
・軽いが故に生地の強度に難がありそう。
・喫水が浅いから風の影響をモロに受けそう。
・船底がフラットだし形状的に直進性はほとんどないだろう。
・セルフベイラー(自動排水穴)がない。(※フェザークラフトでベイラー付きのが出てるけど、高価な上に重さも4kgを越えてしまう)
でもこの欠点を補えば、必然的に重くなってパックラフトとしての魅力は半減してしまうだろう。
むしろそのような場面ではダッキーやらフォールディングカヤックを使えば良い話。
つまりパックラフトは「限定的な目的」で使うのにちょうど良く、オールマイティーな性能を求めてはいけない。
なので初心者が始めに買うものというより、2艇目3艇目とう「愛人的」な位置づけこそ理想的な使い方だろう。
で、いつものようにここまで調べ上げてる時点で、もう心は購入まっしぐらで後戻りは出来ない状態。
アウトドアの遊び人とは、いつだって宵越しの金は持たないくらいの愚かさが必要なのだ。
購入候補はもちろんパックラフトの老舗であり、多分世界シェアNo.1の「アルパカラフト」のものだろう。
僕が10年前に見た記事のパックラフトの名前が「ユーコン」だったから、そのとき見たのもこのアルパカラフトのユーコンヤックだったと思う。
日本にも代理店が出来て、白馬にある「サニーエモーションさん」がパックラフトの販売と普及活動を熱心に行っている。
一般的にパックラフトを買うならここで買うのが一番良いだろうし、体験ツアーなどもやっているからまずは試してみるのも良い。(サニーエモーションさんのページ)
しかしである。
実はこのパックラフト、何気に10〜14万円と高額商品なのである。
いくら宵越しの金は持たないと言っても、今年の冬の「やりすぎ散財」の凶行は何度も紹介して来た。
ゆえにリアルに個人貯金が底をつき始め、宵どころか今年の春すら越えられそうにない現実。
なおかつ、みんながアルパカラフト(といっても凄く少数)だから、同じものを買っても天の邪鬼の僕の心は晴れる事は無い。
そこで僕の相棒ダッキー・ゴエモンの生みの親、NRS社のパックラフトに目を付けた。
スプレースカートの無いタイプだが、そんなにガンガン激流を攻めるつもりも無いし、パックラフトの特性を生かすには乗り降りがスムーズな方がいいだろうと判断。
しかしそもそもNRSの商品自体が日本ではあまり手に入らないのに、その中でもニッチすぎる商品パックラフトを買おうと言うので情報がまるで無い。
調べる限りでは、日本でNRSのパックラフトを所有してる人の記録が一切無い。(むしろ本国アメリカでもあまり記録が無い)
これがまた僕の天の邪鬼ハートに火をつける。
これは「ひょっとしてNRSのパックラフト買ったら日本人初なのか?」という、単純な「日本人初」という甘い響きに悩殺。
恐らく誰か持ってる人はいるかもしれないが、こんなものは先に書いたもん勝ちだ。
さらに良い事に(悪い事に)、なんと日本でNRSと代理店契約を結んでいる数少ないカヌーショップの一つが、家から1時間の長良川沿いにあったというまさか。
僕は早速「まだ検討中なんですが」と前置きした上で、そのお店に向けて見積もり依頼のメールをズドンと発射。
やがて送料・関税・消費税などもろもろ含めたトータルで8万円くらいというお値打ち価格の回答が返って来た。(この時点で金銭感覚が麻痺して来ている)
そして僕は悩んだまま、前回の唐松岳雪上テント泊のアヒージョナイトに突入。
ここでしたたかに梅酒からウイスキーからワインから飲みまくり、気分よくなってテントイン。
そこでiPhoneをみると、丁度良い事に(悪い事に)圏内。
もうすっかりホクホク気分で心が大きくなってしまった僕は、酔った勢いでそのままお店に発注メールをエイヤッと発射。
浮かれた末の標高2180m地点からのダイナミックな発注。
やはり漢とは、このくらいスケールの大きなメール送信をかましてナンボだ。
※その後の浮かれ代償は周知の通りなのでここでは割愛します。(参考記事:世紀末救世主伝説3〜生贄のクリスタルジャギ〜)
やがて後に冷静になってから「またやっちまった!」と頭を抱える貯金底つき男。
しかし発注したものは、当たり前だが律儀にしっかりと海を越えてやって来た。
例え酔った勢いとは言え、抱いて(発注)しまったものはしょうがない。
思えばかつての憧れのあの子が、今10年の時を経て海を渡って僕の懐に飛び込んで来たのだ。
ここは男としてしっかりと責任を取って遊んでやらねばならぬ。
誰が何と言おうと、私は何も間違った事はしていないのであります。
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と言う事で、やって来ました美濃市長良川沿いの「スピリットさん」。
このブログのコアは読者は分かるかもしれないが、あの伝説の「板取事変」の際に僕が助けを求めて電話をしたというカヌーショップがここだったんですね。(参考記事:板取事変〜警察のちクレーン時々竜巻〜)
実はここがNRSの代理店をしていて、ちょっとしたものなら毎月の入荷時にお取り寄せも可能なんで今後とも何かとお世話になりそうなお店だ。(スピリットさんのHP)
そしてここで念願のNRSパックラフトを受け取り、早速板取川の川原へ移動。
相変わらずの美しさで、試し抱きにはもってこいの逢瀬の現場だ。
で、この度アメリカからはるばるやって来たパックラフトの箱をご開帳。
箱の中からパックラフトと4歳児が飛び出した。
もちろんこの少年はパックラフトの備品ではなく、我が息子りんたろくん。
実はこの日は嫁に「りんたろと公園で遊んで来る」と言って家を出て来たんだが、実際彼は公園どころか人気の無い川原に連行されてしまった哀れな少年なのである。
本当は僕だけでしっぽりとこの新愛人との初の逢瀬を楽しみたかったが、今後の事もあるからこの際彼にも彼女を紹介しておこう。
さて、箱の中から出してみると中身はこんな感じ。
この本体の他に説明書とリペアキットが付属してます。
広げるとこんな感じ。
さあ、今からお前を私の愛で目一杯膨らましてやるぞ。
実はこのパックラフトを膨らますのは、ポンプではなく「フィルバック」という袋を使う。
袋の中に空気を入れ込んで、その空気を絞って注入するという入れ方。
これならポンプのようなかさ張るものを持ち歩く必要も無い。
ちなみにこれがそのフィルバッグを装着する空気注入口。
単純な構造だが、外からの空気は弁が開き、中からの空気に対しては弁が塞がって空気を漏らさない仕組み。
だがこのフィルバッグ、マニアックな商品のマニアックな備品だからなのか、本国NRSに現在モノがないというまさか。
なのでコイツだけ入荷次第別で送られるという手はずになっていて、今僕の手元にはない。
でもスピリットさんの行為で、メールではとりあえずフィルバック入荷までは中古のフットポンプを差し上げますって事だったのでしばらくはそいつでなんとかするのだ。
しかしである。
箱の中を見れどもそのフットポンプが入っていない。
仕方が無いので、出会ってまだ間もないんだがいきなりマウストゥマウスで膨らませてみる事に。
でも当たり前だが、まるで膨らんで行かないばかりか息を吐き過ぎて僕の顔がみるみる青ざめて行くばかり。
このままではパックラフトに殺されてしまう。
(後で知ったけど、口で膨らます場合は別の場所に口で膨らませる用の空気注入口がありました)
そこで仕方なくスピリットさんに電話すると、手違いがあったようで「もう一度フットポンプを取りに来てください」とのこと。
で、またしても戻って来ました。
りんたろくんとしては「お父さんは川に何しに行ったんだろう?」といった気分だった事だろう。
そして、お店の人が今フットポンプを別の場所に取りに行っているから少し待っててとの事。
せっかくなんで、その時間を使ってパックラフトをザックに取付けるシュミレーションをしてみた。
適当にやってるから、ちゃんとやればもっとコンパクトに付けられそうだけどとりあえず簡単に付けてみた。
あとはパドルとライフジャケットやヘルメットも合体。
この、まるで聖闘士星矢の装着前のクロスのような姿が男心をくすぐってならない。
しかしその見た目の雰囲気に反し、担いでみてもスペシャルな軽さ。
これなら担いで山深く侵入して行くのもまるで苦ではない。
もう担いでいるだけで想像が膨らんで、エロいニヤケ顔が止まらない。
心の中では「あんなことや、そんなことまでして、それからあんな場所であんなことを…」とエロい企みが次から次へと溢れかえって来る。
そうこうしている内にやっとフットポンプが手に入り、再び川原へ。
しかしまだ膨らませられない。
一応今は「子守りの時間」という事になっているので、しっかりとりんたろくんに飯を食わせるのです。
でも彼もだんだんアウトドアっ子になって来たのか、食いっぷりが実にワイルドだ。
彼専用の箸を忘れてしまったため、このようなインドスタイルで唐揚げ弁当を食う事になってしまった。
そして我が息子らしく、しっかり落としてお約束をかましてくれる。
もちろんこの落ちた飯を食うのがお父さんの役目だ。
さあ、飯も食ったしいい加減膨らませてやるぞパックラフトよ。
なんだかカップラーメンよりも早く膨らませられると書いたが、箱から出してすでに2時間近くが経過している。
これがカップラーメンだったら驚異的な伸び麺をもたらした事だろう。
余計な前置きが延々と続いたが、やっと膨らませる時が来たぞ。
本来のフィルバッグではないが、フットポンプにて空気注入。
りんたろくんでは無理だが、大人の僕がやればあっという間に膨らんでいく。
アルパカラフトのパックラフトとの違いは、シートを含めると全部で4気室あるという事。
これにより重量は若干増えてしまうが、例え一カ所穴が空いてもなんとか脱出分の浮力を維持できると言う事になる。
で、ものの数分で完成。
ついに10年の時を越えて我が眼前にその裸体を晒したパックラフトさん。
ドラゴンズブルーのゴエモンに引き続き、FC岐阜カラーの渋いグリーンのボディ。(ちなみに色はこの1色のみ)
あのアヒージョの夜に酔った勢いで買ったから、今後コイツの事を「ナイト・オブ・アヒージョ号」と呼ぶ事にしよう。
中を見ると、アルパカラフトには付属していないフロアシートが付属。
アルパカラフトも結局は別でここにフロアシートを入れるから、最初から付いててありがたい。
これがないとケツが布1枚で直に川だから冷えるし、岩に当たった時に痔主の僕としては致命傷は免れない。
そしてさらに良いのが、ちゃんと座る位置にもう一つ膨らますシートがある。
これによって快適性も上がるし、必要以上にケツが体重で沈み込んで行くことも無くなるはず。
ただこのシート部分4つの層になってるんだけど、最初の層が膨らんだ後に次の層に空気が行きづらくて膨らませにくいのが難点。
ちなみに本体も口で膨らませる場合は、船体内部に空気注入口がある。
ただこの場所を直に膨らませるのは角度的に無理があるから、なんか別でホースとかが必要だ。
何かやり方があるんだろうが、なんせ情報が無いのでいつものように想像する他に道はなし。
それにしても何と言ってもこの軽さだ。
ひょいっと持ち上げられる事はもちろん、片手でも軽々と持ち上がる。
軽さこそ正義、軽さこそ自由。
やっぱりこの軽さは病み付きになる魔力が潜んでいる。
そしてこのおもちゃのようなボートに対し、りんたろくんの食い付きが素晴らしい。
基本的に一人乗り用として考えていたが、結構広くて子供と一緒に乗ってもなんとかなりそう。
そもそも本国では重いザックや折り畳み自転車を取付けて下ってるわけだから、子供一人くらいは何の問題も無い。
そこで二人で静水試し乗り。
なんとここで想像もつかなかったことに、パックラフトの前を僕が持ち、後ろをりんたろくんが持って運搬できたという軽さ。
今までのダッキーでは考えられなかった快挙。
こうしてたかだか「子供とカヌーを運ぶ」という行為だったが、色んな意味でしみじみと嬉しくなるお父さん。
もう漕ぐ前から大満足だ。
(注:二人ともPFD着けてませんが、場所も流れがなく浅い所でちょっと浮かべてみただけだったのでついついそのまま乗ってしまいました。ソロ使用で考えていた為に子供用のPFDを家に置いて来ており、僕がしていないのは子供が落ちた際に場所的に浮力がない方が助けやすいという判断です。PFD着ずに乗ったのは後にも先にもこの時だけですが、PFDは着用するようにしましょう。)
で、浅い所から底をズリズリしながら出発。
船底に結構な圧がかかったはずだが、やはりそれなりの強度は備えているのがわかる。
で、実際に静水で漕いでみた第一印象。
やはり漕ぎ味は軽快。
もちろん想像通り直進性はなく、漕がねば進まない。
一方で回転性はすさまじく、同方向に思いっきり3漕ぎ位するとその場で4回転くらいするほど。
なので、やっぱりこれはある程度流れのある川で細かいコントロールが必要とされる上流部での使用が適しているようだ。
川の下流や湖や海でも使えなくはないだろうが、相当漕がないと進まないし風が吹いたら艇のコントロールは難しいだろう。
あと、やっぱり前面に荷物か重い石でも置かないとバウ(船首)が浮く。
この時は股にりんたろくんがいるから尚更だが、逆にこれは前に自転車でも十分積めるって事を意味している。
予め自転車とともに下れば、そのままその自転車に乗って車に帰れるという自由さがたまらない。
再び我が心の中に「軽量の折りたたみ自転車が欲しいな」という新たな物欲の火が燃え広がった瞬間でもある。
そして危険箇所や堰などをポーテージする際も、パドルをシートに刺せばこんな感じで軽々と運搬可能。
試しに、パックラフトにザックを取付ければ、なんとそのまま担げてしまう。
少々バランスが悪いが、これは今後ベストな形を作って行けば両手フリーでのポーテージが可能になりそうだ。
10年越しの思いを遂げ、ついに抱く事に成功した第一印象は全体的に大満足のものだった。
思わぬ産物として、結構りんたろくんが気に入ってくれた事により彼をこの世界に引きづりこむ良いきっかけにもなりそう。
親子で遊べるともなれば、嫁の手前家を出て行き易くなるし。
こいつはいい買いもんをしたぞ。
後はおまけの親子清流満喫タイム。
ほとんど漕げてはいないけど、彼も大分それっぽい動作が出来るようになって来た模様。
板取川のスケスケな美しさも相変わらずだ。
フロアも結構広いから、このように親子で向かい合って浮かぶ事も出来る。
こうして清流の上で親子で向き合い「どうだ、幼稚園で好きな子できたか?」とかいう会話が出来るのは至極の喜び。
パックラフトの本来の使い方ではないが、この自由度の高い船の使い方は使い手次第。
今後はさらに美しすぎる渓谷部にも攻めて行けるから、いい場所が見つかったらこうしてもっと彼に清流を堪能してもらいたいものだ。
小さいうちから正しい日本の川の姿を沢山見せておけば、とりあえず悪い大人にはならないだろうからね。
だからそのためにお父さんは色々と探検していい場所を見つけなきゃならんのだよ。
多分またふらっとお父さんは遊びに行ってしまうだろうけど、それはあくまでも「下見」なんだよ。
この思い。
お母さんにも届いて欲しいね。
と言う事で、静水での試乗終了。
あとは、プシュッと空気抜いてぐるぐる巻きにして車にポン。
買ったばかりの商品だろうと、我が手にかかればあっという間に手荒に扱ってやるのだ。
もうお前は私の女。
これからも都合良く使ってやるから覚悟しとけよ。
さあ、これにて夢は広がる一方。
まずは今まで行けなかった近隣の川からガンガン開拓して行ってやろう。
ざっと考えただけでも阿智川・片知川・川浦渓谷・付知峡・亀尾島川・根尾東谷川・根尾西谷川・遠山川・吉田川・姫川・鈴鹿神崎川・岐阜神崎川・津保川・大内山川・王滝自然湖・堀川とかとか。
今まで行けなかったフィールドが広がって、情報も少ないからウハウハと冒険心が止まらない。
もちろん四国とかも、マニアックな鮎喰川・安居川・奈半利川・檮原川・野根川・上八川川・安田川・日和佐川あたりにも手を伸ばせるかも。
これが和歌山とかまで加わっちゃうとさらに広がるし、日本中となればそれはもう…。
なんだったら本場のアラスカへ…。
しかし嫁に「アラスカ行ってパックラフトやりたい」なんて言った日には、その瞬間「バックドラフト」の大爆発間違い無し。
だが夢見るのは自由である。
自由こそパックラフト、パックラフトこそ自由。
そんなパックラフトを手に入れた、岐阜県一不自由なサド嫁持ちの養子男。
果たして彼は無事に渓谷で自由を謳歌する事が出来るのか?
それともまさかの「買ったはいいけど使う機会を得られませんでした」という絶望を味わうのか?
はたまた嫁に巧みにパッキングされて渓谷に捨てられてしまうのか?
今シーズンから始まる新たなるパックラフト人生。
カヌー野郎の季節はもうすぐそこまで近づいて来ている。
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あ!先を越されたって感じです。
実は僕もNRSのパックラフト買おうと狙ってて、また円が80円位にならないかと待ってたんです・・。
今はアメリカに居るので生活が落ち着いたら買います、きっと。国内送料無料?なので500ドル程で買える筈。
今はホテル住まいで落ち着かないので川も釣りも行けないでいます。チョッと欲求不満ね(笑)
細かい所まで写真に映ってて購入の参考になりました。
買ったらブログにアップ致しま~す。では!
http://tunnoko.naturum.ne.jp/
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tun_nokoさん、おひさしぶりです!
というかまさかアメリカに行ってしまっていたとはまさか過ぎる展開ですね。
関東遠征が間に合わなかったんで、こいつはアメリカ遠征しないといけなくなっちゃったじゃないですか。
最高じゃないですか。
まあそんな事嫁に言ったら即、天国へ遠征する羽目になるから今はやめときますけど。
そしてまさかまさかのNRSパックラフトの物色者だったとは。
でもなんか先を越した喜びよりも、そっちで買ったら5万程度で買えてしまうという現実に激しくジェラってます。
ひとまずまだ静水で浮かべただけなんでまだ何とも言えませんが、今後どんどんこいつで今まで行けなかった川に攻めて行こうと思ってますよ。
またそん時の様子はちょこちょこアップして行きます!
tun_nokoさんの購入記+本場の川でのパックラフターぶりも楽しみに待ってますね。
しかし…アメリカ羨ましい!
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よい買い物をされましたね!アルパカラフトを犀川かどっかで初めて目撃したとき、「環境モニタリング・サービス」とかでっかく書いておけば上高地の梓川が下れるんじゃないかとわくわくしました!アヒージョ号、色も渋くて梓川にぴったりですよね!!!
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ミヤケさん、ありがとうございます!
良い買い物だと言ってもらうと、このやっちまった散財でざわついていた心もちょっと落ち着きます。
そして僕の永遠の夢、上高地の梓川下り。
パックラフトには持ってこいの行為ですが、やっぱやっちゃまずいんでしょうねえ…。
あそこが下れるようになれば、パックラフターの数は急上昇でしょうね。
ほんと、一度はやってみたいなあ。
まずは近隣の川でパックラフト使って、夏でも鮎釣り師も来られないような場所を探す旅です。
なんて言いながら、GW後半から四国でマニアックリバー行脚して来ます。
どれだけ行けるか分からないけど、全く川下りの情報がない川も入ってます。
予定では3日で7本….。
四国で精一杯遊び死んで参ります!
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初めまして、NSRパックラフトでたどり着きました。文章をよくここまで面白く書けるなー!と感心してしまいます。で、まさか所有している人はいてもネットで取り上げている人いるとは思いませんでした。それでお聞きしたいのですが使い勝手はどんなもんでしょうか?ナチュラムとかスピリットでも購入可能なので、ポチッ、寸前です。ホワイトウォーターとかもけっこういけそうな感じですか?ファルト乗りなのでコンパクトになるのも気に入っております。もし買ったら一緒に遊んでください。水辺で遊ぶ友達いなんで、、子供いると大変ですね!10歳と7ケ月のコゾー2人がいます。では、
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なとりさん、はじめまして!
今回の記事は「NRSパックラフト」で検索して来たニッチすぎる人の為に書いた記事。
そもそもそんな人がいるのか?と疑問に感じながら書いたけど、見事に釣られましたね。
なんせ僕自身がNRSのパックラフトを検索して、たいして情報が得られなかったんで、こうしてなとりさんの参考になったのなら嬉しい限りです。
購入してから1ヶ月、ガッツリ使った感想書きますね。
良い所はとにかく自由度が高く、短い距離の渓谷探検に持ってこいって所。
膨らますのが楽で軽いのは気分的にもすごくいいです(ファルト乗りなら尚更)。
今まで激しそうだったり水量が少なそうで行けなかった川にも行けるようになり、行ける川の数がぐっと広がりました。
良い所は今回のGWの四国清流行脚で書いてますんで、あえて悪い所を書いておきます。
あたりまえですが直進性はほぼないです。
ファルト乗りの人なら尚更直進性の無さには驚くと思います。
水上面積が多い事と、その軽さ故風が吹くと影響受けまくりです。
河口付近や湖や海などと言ったフラットで風が吹くエリアには向いてません。
そういう場所は圧倒的にファルト向きですね。
一方で回転性は凄まじくありますが、急カーブが続く川や岩の多い激しい川も大変です。
岩を見つけて早めに船を方向転換しても、直進性が無いから川の勢いに勝てずに岩に引き寄せられる事しばしば。
要は「漕ぎ抜ける」という感じがちょっと難しいですね。
ただこれもファルトと一緒で、そういう川に行きたければはクリークボートとかでいくべしですね。
もちろん軽い分、生地の破れと言う問題はいつもつきまといます。
実際は結構思った以上の強度があって、岩場もガシガシ行くんですが、やっぱりどこかで鋭利にこすれば穴空きます。
僕も一カ所穴が空いて補修しましたが、まだどこかに穴があるようで、使ってると徐々に萎んできます。
基本的に破れるもの、補修ありきで相対した方が良さそうです。
パックラフトはとにかく限定的な用途として使うものです。
もともとがアラスカの原野を旅する時に川や湖を一時的に渡渉するためのアイテムなので、「川下りを楽しむ
」という用途はやはりちゃんとしたカヤックに任せるべきです。
僕の場合、渓流の清流を漕いで素敵な淵に行く為の移動手段として捉えています。
川下りと言うより「沢下りの道具」と言った方が適切かもしれません。
基本的に激流や落ち込みが出て来たときは、軽いからパックラフトもって川原を歩いてポーテージします。
それでも何度か落ち込みに突入してみましたが、わりかし突破できますが。
ただやっぱりセルフベイラーがついてないので、岩に引っかかって流れが艇内に侵入したときはあっという間に沈しました。
ストレートな流れの瀬なら難なく抜けて行きますが、やっぱり本格的なホワイトウォーター向きではないですね。
ホワイトウォーターも視野に入れたパックラフトであれば、やっぱりスプレースカート付きのアルパカラフトの方がベストでしょう。
僕は何度も乗り降りを繰り返すので、あえてスプレースカートなしのNRSにしました。
アルパカラフトのケツの方が突き出てるのは、多分ケツの方の重心の沈み込みを防ぐ役目があると推察します。
NRSの丸形は、前に重い荷物がないとやっぱり沈み込みます。
瀬の場所では、そのケツの方から波がわっと入って来る事が多いですね。
ちなみにナチュラムさんはフィルバッグ(袋で空気を入れるやつ)が付属してますが、スピリットさんは本体のみです。
なぜなら仕入れ時点でNRSの方でフィルバッグが現品無しの状態だからです。
僕も今NRSの次の生産・販売を待っている状態。
フィルバッグなしでもフットポンプで膨らむから現状何とかなってますが、最初からフィルバッグつきが良ければナチュラムさんでしょうね。
もし地元が長良川に近くてスピリットさんに近ければ、会員サービス面を考えてスピリットさんでの購入がオススメです。
色々問題点はありますが、僕のように限定的な使用であれば大満足の一品でした。
やっぱりベストは「シーカヤック」「ファルトボート」「ダッキー」「クリークボート」「パックラフト」の全てを持って、状況に応じて使い分けるのがベストですね。
まあそんだけ揃えたら間違いなく嫁に殺されますけど。
いずれ手に入れられて都合が合えばいつでもご一緒します。
NRSのパックラフトが二つ並んでる絵なんて、間違いなく日本初の光景でしょう。
ただ7ヶ月のお子さんがいればお分かりかもしれませんが、どこに行くと言うよりそもそも行かせてくれるのかと言う大問題があります…。
お互い大変ですが、パックラフトライフ楽しみましょう!
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レス有難うございます
スピリットも注文後、発注、輸入だそうで、ナチュラムはちと高いので
NRSにメールして返事待ちです。(私もgoogle翻訳で、)私も先立つものがないので、どうしよう?とは思っていますが、大人の遊び道具に惜んではいけませんかね?(わたしもそれでけっこう自滅しております。)
では。
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なとりさん、面倒でなく時間が許せばNRSに直で頼むのが一番手っ取り早いですね。
僕は以前NRSバンディット2を直で買ったんですがなんだかんだとめんどくさかったんで、手間賃的な事考えても安易な代理店に頼んだ次第。
アウトドア野郎は宵越しの金は持たねえとは僕の名言ですが、おかげでリアルにお小遣い貯金が底をつきました。
ちなみにもしフィルバッグも注文してたとして、フィルバッグの在庫があるような状態だったらご連絡ください。
僕も待たされてる身なんで、スピリットさんに念を押したいので。
それでは、グッド価格のメールが届くといいですね。
日本で数少ないNRSパックラフター目指して、日々節約して行きましょう!
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gogleの翻訳でも、んっ?と思うとこ多数でもう心は折れそうです、、それで、フィルバックは今も在庫はないそうです。セールはいつなの?聞いたのですが、なぜか返事はありませんでした。まめに覗いて経過待ちしてみます。ではまた
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gogleの翻訳でも、んっ?と思うとこ多数でもう心は折れそうです、、それで、フィルバックは今も在庫はないそうです。セールはいつなの?聞いたのですが、なぜか返事はありませんでした。まめに覗いて経過待ちしてみます。ではまた
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なとりさん、確かにGoogle翻訳こんにゃくは驚きの精度の悪さです。
相手が言った事も結構素っ気ない感じになるから、喧嘩売ってるのかと思ってしまうほど。
かつてGoogle翻訳駆使して現地のショップとチャットでやり取りした事ありますが、もうただただ疲れて衰弱した事を覚えてます。意図した事が伝わらないし、向こうの言ってる意味も分からないし。
なので「手数料」と割り切ってスピリットさんにお願いしたのであります。
フィルバッグはやはりまだ在庫なしだったんですか…。
ネットショップ見る限りでは「明日発送」的な事書いてあるからあると思ったんだけど、やっぱ向こうの人はいい加減ですねえ。
NRSはセールに関してはかなり突発的に発表しますからね。
比較的インフレータブル艇はセールになる事が多いですが、あまりパックラフトがセールになってるのを見た事無いです。そもそも数が少ないでしょうからね。
でもたまに発送時とかに傷ついて補修したリペア品が格安で出る事もあります。
僕のバンディット2はリペア品で出た瞬間発注しましたから。
こればっかりは気長に待つしか無いですね。
もうすでにファルトがあるんで、じっくり待ってみるのも手ですね。
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久々の書き込みさせていただきます。
エクスプローラー42を購入してしまいました。
まだ1度も浮かべていませんが、、
お住いの方は楽しそうなフィールドが沢山あって
羨ましいです。
ほんとに手に入れちゃったんで何時でも遊ぶ
準備はOKです!
お会いしたいですね。
では、
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なとりさん、おめでとうございます!
あれから時間が経ったんで随分と悩まれたんですね。
そしてアルパカラフトを買ったとの事で大正解ですね。
散々NRSで煽っておいてなんですが、やっぱりあれから何度かアルパカに乗ってみてその完成度の高さにため息ばかり漏らしております。
ちなみにフィルバッグはまだ入荷未定って…。
そしてエクスプローラー42!
これは周りでも誰も持ってないですね。
こりゃ子供と遊ぶには気軽で持ってこいでしょう。
羨ましいです。僕も今無性にアルパカラフトが欲しいんですよ。
まああとは実際にどれだけ遊びに行けるかが勝負ですね。
こないだ「一生埋まらぬ溝がある」と言われたばかりで、今年のGWはたったの2日しか自由が手に入りませんでした…。
こちらの方に来られる時でタイミングが合えばぜひ行きましょう。
ひとまずせっかく買ったんですから今シーズンはガンガン使い倒して下さい!
ああ..アルパカ欲しいなあ…