途中能生の道の駅に寄る。
ここは茹でたカニが1匹500円で食える所だ。
店のおばちゃんに1匹おくれと言ったら、カゴに2匹入れてくれた。
嬉しいサービスだ。
お金は向こうのおばちゃんに渡してなと言われたので、別のおばちゃんに1000円渡してお釣りを待ってたら、おばちゃん別の人と話しだしてしまった。
一向にお釣りの返ってくる傾向がないので、1匹で良かったのに2匹分金払って食う事に。
カニ持って食堂へ移動。
ファミリーやカップルがわいわいとカニをほおばる中、隅っこの方でひとりカニにむしゃぶりつく様は居残りで給食を食べる小学生のようでみじめだった。
その後新潟港までが地獄だった。
僕の大腸の反乱ぶりは最高潮の時を迎え、腹の中でハードロックのライブが行われているような状態になって来た。
ボーカルはシャウトを繰り返し、客席に何度もダイブした。
能生から新潟港までの道の駅すべてのトイレに犬のようにマーキングしながら進んだ。
道の駅にはスタンプラリーというのがあって、各道の駅のスタンプを押したら景品がもらえるらしいが、各道の駅のトイレにマイスタンプを落として回った僕には苦痛と後悔いう名の景品しか手に入らなかった。
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22時、ゲッソリとした体で乗船手続きを終え、僕はフェリーに乗り込んだ。
2等の寝床を見てビックリ。
狭い部屋に何人もの人が押し込まれ、人一人に対して寝るスペースが畳一畳分の広さもない。
まるで奴隷船じゃないか。
両サイドの人が松嶋菜々子のような奇麗な女の人なら何も文句はないのだが、寝返り打つたびに松崎しげるのような暑苦しいタンクトップ野郎なので大変気分が悪い。
ビールでも飲んでさっさと寝ようと思い、ラウンジで缶ビール買って開けたら泡が爆発して大量に床にこぼし乗客の冷たい視線を一身に浴びる。
寝床に帰り、疲れと、腹痛と、しげるに苦しみながら、その日僕は眠りについた。
北海道中膝栗毛3
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MATATABI BASE
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