◉日々のツレヅレ

走るマゾと愛のメモリー

ランニングの季節。


久しぶりにここらで「マジョガー生活」のカテゴリーでまとめておこう。

そしてさりげなく我々夫婦の愛の記録もお送りしておきたい。



僕がランニングをするようになってから1年以上が経つ。

元々はダイエットのために登山を始め、その登山で毎回膝を痛めていた僕が膝の耐久テストの為に何気なく走ってみたのが始まりだった。(参考記事:壊れるのはどちらだ


しかし、何故か途中で方向性を見失った男は突然「フルマラソンを完走したい」と宣言。

しかも大会に出るわけでもなく、ただ静かに一人で走り始めてフルマラソンを完走するという「ここにストイックは極まれり」といったプロジェクトが発動した。(参考記事:方向を見失った男


そして男は女性ランナーの「ビジョガー」に対抗し、走るマゾ野郎「マジョガー」としての生活をスタート。

順調にタイムと距離を伸ばして行ったが、最も僕を苦しめたのは乳首の問題。

そのあまりのツラさに神に鋼鉄の乳首を要求した事もあった。(参考記事:悩ましい乳首事情


そんな難関をくぐり抜けながらも、一向に体重が減らないという苦難の時期に突入。

そして男は「何があっても毎日走る」と宣言し、台風の日すら必死に走った。

そして35日間走り続けた結果、体重がまさかの1キロ増という絶望も味わう。(参考記事:35日後のフリーフォール


それと同時に一日も休まなかった事により、蓄積疲労がスペシャルな状態に達して常時スタミナ切れの状態をキープ。

そして連続ランニング63日目にそのまま槍ヶ岳のハード登山に突入。

出だしからガス欠状態で槍ヶ岳に突入して10時間を越えるロングマゾを味わう。

結果的に槍ヶ岳山頂で「毎日必ず走る」という信念が粉々に砕け散って記録は途絶えた。



それ以降猛反省した男。

今では週2〜3回を5キロか10キロ走るというスタイルになって、やっと落ち着いたランニング生活に突入した。

おかげでマジョガー生活開始当初に10キロを1時間20分で走っていたタイムが、最近では最高52分で走れるまでに成長した。

最長距離は前回記事でも書いたけど25キロ。

今後タイムでは10キロを45分、距離は30キロを目標としてマゾりたい。


で、なんだかんだとこうなって来るとやっぱり市民大会に出てみたい気もしてきたのね。

とりあえず1月か2月のどっかの10キロマラソン大会に参加してみて、可能なら来年5月の「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」の出場を目指してみようかな。

でもそんな事言いながらも5月はカヌーシーズンだから、普通に長良川を下ってる気がしなくもないけど。


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そんな中で、今週月曜日のランニング。

ちょうどその前日に、強烈に中途半端なランニングをしてしまった翌日だ。(前回記事参照)


前日の悔しさと物足りなさが残っていたし、雨も上がったので10キロラン開始。

でも雨が上がったと思いきや、逃げ場の無い5キロ地点で雨が降って来るといういつものパターン。

こうなるとマジョガーは悦びに包まれてペースアップ。

おかげで自己ベストに迫るタイムでゴール。


全力を出し切って大満足でストレッチしていたら、途中でポケットに入れていた大事な手袋を落としていた事が発覚。

結局走って来た道を再び手袋を探しながら逆走する延長戦に突入。


手袋は見つかったが、最終的にはトータルで15キロも走る羽目になってしまった。

ここで大きな問題に直面する。

そう、乳首問題だ。



過去の僕は走行中に乳首と服が擦れて6キロくらいで違和感が始まり、ゴールする頃には乳首は真っ赤になって切ない痛みに支配される日々だった。

しかし僕はこれまでの特訓により、10キロまでは乳首に異常をきたす事無く走れるようになっていた。

だから10キロ以上走る時は、必ず両乳首にオシャレな絆創膏を貼って挑むようにしていた。


でもこの日は予期せぬ延長戦のために絆創膏を貼っていない。

ゆえに15キロを走った僕の乳首は、もげるんじゃないかってくらいの痛手を負った。

あと2キロ手袋の発見場所が遠くだったら、間違いなくもげてリアルな「ポロリ」をしていたのではないだろうか?

とにかく僕は人より敏感で繊細な乳首の持ち主なのだ。



汗を流すべくシャワーを浴びる。

もちろん今シャワーの水が直で乳首を襲った日には、激しく染みて激痛にまみれる事になる。

僕は慎重に両手で両乳を鷲掴みにしてその痛みに対応しながらのシャワー。


なんだかんだ15キロ走ったから気分はよろしい。

さっきまで走りながら聴いていた、ミスチルの「LOVEはじめました」を自然と鼻歌気分で口ずさむ。


ここで僕は背後に気配を感じた。

振り返って、あまりの驚きで「ビクッ」とする僕。

なぜかその模様を、ずっと嫁が覗いていたではないか。



かつて愛した自分の旦那が、両乳を揉みしだきながら「LOVEはじめまーしたー、そいつで大きくなりまーしたー」と歌っているのである。

通常の女房なら「ついに夫が変態になった」と嘆き悲しむ局面。

しかし何かが彼女のサディスティックな琴線に触れたんだろうか?

嫁が今までに見た事の無いヨロコビの表情で大爆笑しているではないか。


出会いから6年以上経つが、あんなに喜んでる嫁の表情を初めて見た。

高価な指輪を買わされた時もこんなに喜んでなかったぞ。

僕がビックリして慌てふためいていた事で、より彼女のドS心を満足させたんだろう。

そのあまりの大爆笑っぷりに、勢いで出産しちゃうんじゃないかと心配になったほどだ。


昨晩はお義母さんに僕のリトルマーメイドが目撃され、今日は嫁に「HENTAIはじめました」を目撃された。

もう僕には失うものは何も無い。

良い親孝行と嫁孝行が出来たと割り切るしか無い。

不器用な我々夫婦には、この様な形でしかお互いの愛を感じられないのだ。



こうして今日も男は走り続ける。

男は空を見上げて来るべきマラソン大会を逞しく見据えている。


心と乳首をヒリヒリさせながら。

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