カンムギプロジェクト

ぼくらの七日間戦争〜カンムギGW滞在記 前編〜


サザエでございます。

みなさま、大型連休となった2019年のゴールデンウィーク、いかがお過ごしになられましたか?

私は本来であれば武儀川でのツアーテストをする予定だったけど、前回の記事で書いたようにツアーという形でのテストはしばし延期に。


かと言っていってやりたい事、テストしたい事は山ほどあったので、GWの期間中はがっつり山県市に篭ってゲリラ活動してましたよ。

期間は4/27から5/3までの7日間。

さて、今回のカンムギ日記は、

  1. マスオ、養蜂とカフェ改装のお手伝いをする
  2. マスオ、色んな古民家に泊まってみる
  3. マスオ、プライベートで武儀川を下る

の3本です。

それではザザッと振り返ってみましょう!

んっがっくっく。

DAY1・4月27日(土)

岐阜県山県市神崎。

カンムギプロジェクトの作戦本部こと、いつもの古民家「水音(みずおと)」にやってきました。


晴れてるのに雨降ってるというわけわからんスタート。



今回はここをベースキャンプに設定し、7日間各方面にアタックして行く予定。

期間中ここに常駐するのは、僕、低血圧Mちゃん、そして今回から本格参加となったスナフキンNの3名。


はるばる鳥取からやってきた放浪のハンモック旅人。



実は彼、兼ねてからニホンミツバチの養蜂に興味を持っており、そろそろ自分でやろうかなーってタイミングで前回の狩野川のパックラフトイベントに参加。

その時低血圧Mちゃんから「今度カンムギでニホンミツバチの養蜂のお手伝いするんですよ〜」と言われて、「え!行く!勉強したい!」と今回の七日間戦争に緊急参戦したのである。

 

初日はまず肩慣らし的に、前の記事でも書いた改装中の「カフェカワグチ(仮)」へ。


水音から徒歩3分。目の前は神崎川の支流、清流円原川。

夏のオープンに向けて孤軍奮闘のカワグチさん(左)。

ミツバチを学びにきたのにミツビシのエアコンを外すスナフキンN。



ここでは僕も最新の「ETT(イヤーティッシュテクノロジー)」を駆使しながら今日もハツってハツってハツリまくる。


このシステムを発動せんと鼓膜がイかれてしまいます。



そして庭の方では、神崎のマスコットゆるキャラ「テイケッチョル」が頑張って整地作業中。

このキャラの顔が真っ白なのはこの日が5月とは思えない極寒の寒さだったからで、ニッコリしながらも唇はパープルリップである。

こうして一日たっぷり労働した後は、水音で自炊タイム。


レディーガガの新ファッション的な奇抜スタイルのスナフキンN。



途中からカワグチさんも参戦して、「包丁使いがなっちょらん!」と、テイケッチョルに対して熱血料理指導スタート。

これ以降低血圧Mちゃんはこれから7日間、カワグチシェフに弟子入りして料理勉強もすることに。

カンムギでは基本的に労働に対する対価はお金では払わない。

改装手伝いの代わりに料理を教えてもらったり、水音の宿泊費も低血圧Mちゃんが神崎のお散歩マップデザインを制作することでトントンにしている。

人と人の繋がりや助け合い精神を大切にするのが田舎の良いところだ。

ちなみに僕とスナフキンNはMちゃんのデザイン制作に甘えて何もせずに泊まり、ろくに料理も作らない。

なのでこの時、低血圧Mちゃんから「ああ、こういう人たちのことを穀潰しって言うんだ🎵」って笑顔で言われてしまいました。(彼女はたまに悪気なく毒を吐くスタンド能力者なのである)

 

何はともあれ、こういう時間ってのは旅先のゲストハウスにいるみたいで楽しいものだ。

ちなみにもちろんここでは神崎の未来に対する熱いトークが繰り広げられたことは言うまでもない。

この日の未来神崎のテーマは、カワグチ氏から提案された「好きなAVのジャンル」だ。

しかしトップバッターを務めたスナフキンNの趣向があまりにもマニアックすぎたため食卓は炎上。

結果的にカワグチさんも話を振るだけ振っておいて通常の趣味で、意外と僕も大したことなかったからスナフキンNだけとてつもない地雷を踏む結果に。

こうしてスナフキンNは初日にして「変態」のレッテルを貼られ、神崎の未来に対する熱い議論は幕を閉じたのである。

当たり前だが低血圧Mちゃんだけは初日からドン引きである。

DAY2・4月28日(日)

昨夜の議論が盛り上がりすぎて、お風呂は贅沢に朝風呂で入ることに。

もちろん街みたいにすぐにはお風呂に入れない。

まずは薪を作るところからスタートだ。


昨夜の失言をなかったことにしようと必死で薪割りに没頭するスナフキンN。



そして僕も交代して薪を割るが、一発目でいきなり薪ではなく台座を割ってしまうというまさか。


ぬうううううん!



宿泊費を低血圧Mちゃんのデザインに頼り、料理も作らず、たまに動いたかと思えば水音の備品を破壊する男。

とはいえそんな穀潰シーズたちの活躍でなんとか着火に成功。

何気にここの薪風呂は着火機能と送風機能、そしてタイマーも付いてるから意外と楽ちんなんです。

お風呂が沸くまでは、無粋なことに持参のiMacでノマドワーク。


悲壮感漂う現場。燃えるゴミの隣ってのが哀愁を誘う。寒すぎるからシュラフにくるまって。



世間は10連休だけどフリーランス野郎に休日はなし。

スナフキンNからも「なんかノマドワーカーとか自由な感じで憧れありますけど、ユーコンさん見てると全然羨ましくないですね。」と言われる始末。


おまけにパソコンの調子が悪い。運び入れる時だけ局地的な謎の雨が降ったのが原因か。



そこである程度仕事を進め、風呂に入ったら、いよいよニホンミツバチの養蜂手伝い。

この日はスナフキンNと低血圧Mちゃんの二人が出動し、僕は一旦家に帰ってりんたろくんを連れて帰還。

その頃にはすでにミツバチの巣箱は回収されており、親子共々初めて巣板とご対面。

それをナイフで切り取って採蜜器に入れて、圧搾作業。

ニホンミツバチのハチミツは採蜜量が少なく、飼育も大変で手間がかかるため非常に高価。

養蜂家のマツダさんも、正直儲けというより、在来種であるニホンミツバチの保護と飼育者の育成というところに重点を置いている。


さらに漉してようやく完成。手間と時間がかかるのだ。



分蜂から採蜜に至る流れを体験したかったスナフキンN。

彼はなんとそのままマツダさんに弟子入りを志願。

今後彼は月一回ペースでこのカンムギに通うことと相成り、こうしてまた一人カンムギファミリーが増えていくのでありました。

 

その後僕とりんたろくんは水音に戻って、りんたろんが最近ハマりまくっている薪割りを再開。

りんたろくんは地域活性化のために色々奔走しているヤマグチさん(水音のオーナー)に、薪割りの極意を伝授され、


ヤマグチさんの口癖は「でれすげえ」とか「でれ寒い」とか。彼はデレデレの男なのである。



僕は僕でチェーンソーの使い方をレクチャーされております。


超楽しい。いつかこれで巨大なコケシとか男根の道祖神とか彫ってみてえ。



で、しばらく経って「さあ、我が子の薪割りフォームは進化したかな?」とりんたろくんを見ると、まさかの「種田仁」スタイルに。


驚異のガニ股スタンス。



しかしそれでもクリーンヒットを連発してるから進化はしてるんだろう。

で、またしばらくチェーンソーに没頭して再び彼を見てみる。

すると今後は種田から「YAZAWA」スタイルにステップアップしていたというまさか。


斧がマイクスタンドのようだ。



よほど楽しかったのか、彼は1時間以上一心不乱に薪を割り続けていた。

こういう子供向けの薪割り体験や間伐体験のプログラムも今後組んでいこうと思っていたので手応え十分。

ためにし「将来は林業の人になるか?」と聞いてみたら、彼は「ボクは将来立派なニートになるんだ!」と言っていた。

ここ数年彼の夢は「ニート」で一貫しており、その意志はさらに強固なものになってるようだ。

あれかな?

お父さんのこと…ニートと思ってるのかな…?

 

その後、ミツバチ組の二人と合流して、本日は神崎のハヤシさんの古民家にお呼ばれされての焚き火&BBQ。

素敵すぎる古民家、焚き火ができる広い庭、目の前は清流神崎川、空は満点の星空。

世にグランピングという豪華キャンプのスタイルがあるが、神崎ではちょっとしたことでもグランピングとなってしまうのだ。


ハヤシさんが焼いてくれた赤身ブロック。半端ない美味さだった。

「メメタァ!」と叫びながらカエルにパンチを繰り出すりんたろくん。最近彼はジョジョにはまっている。



豪勢な焚き火を眺めながらなんとも言えない贅沢な時間がすぎていく。

この日はそのままハヤシさんちに宿泊。

ちなみにこの後みんなが次々と離脱する中、焚き火の前で一人でお風呂の順番待ちしていたのがスナフキンN。

彼は「さあ、そろそろお風呂入って寝るか。ここ数日あんま寝てないし…」と立ち上がろうとしたところ、ハヤシさんから「君はそんなに焚き火が好きなのか?じゃあもっと太い木をくべてあげるよ」とビッグな薪が投入されるというまさか。

そしてハヤシさんは「じゃあ火の番よろしくね」と去っていき、スナフキンNはもう寝たかったのに焚き火の前から離れられなくなり、結局一人きりでAM2時まで火の番をしていたという。

初日は「変態認定」、二日目は「エンドレスロンリーファイヤー」。

神崎の洗礼をしっかり浴び続けるスナフキンNなのでした。

DAY3・4月29日(月)

朝起きると小型のニートが捕獲されていた。

実はこれはハヤシさんちの裏山に張られたハンモック。


かなり大型のニートも捕獲されていた。脂身が多く食用には向いていない。



どこまでも羨ましい田舎暮らし。

でもそういう田舎暮らし体験を、今後は民泊や古民家一棟貸しのようなスタイルで提供するための土台も作っていこうと思っておりますよ。

こういう場所に泊まって、そこをベースに川遊びや山登りを楽しむ。

もちろん遊ぶだけじゃなく、テレワーク(時間や場所にとらわれない働き方)のベースとしても活用ができるからお仕事としても利用可能。


水音に戻り、空き時間で神崎のお散歩マップデザイン製作に没頭する低血圧Mちゃん。



そしてアクティブなことやお仕事的なことをしなくても、「何にもしない」ってのもカンムギの贅沢な過ごし方。


円原川の前で瞑想にふけって景色と同化するスナフキンN。



僕も仕事を進めたりして、各々が自分の時間を過ごす。

そして落ち着いたところで再びカフェ改装の労働タイム。


サンダーでパイプ外周をカット。ここではこの作業の事を「包茎手術」と呼んでいる。

ヤマグチさんも合流してトイレの天井を作っていく。



ここで気持ちのいい汗を流した後は、シェフ・カワグチさんが作った極ウマの飯と酒を飲みつつ、デレ・ヤマグチさんも交えて再び神崎の未来について語り合った。


カメラ目線のデレ・ヤマグチ氏。上野クリニックのCMの人ではない。



この日の未来神崎のテーマは「結婚って本当に必要か?」だ。

基本的にこのメンバーで結婚してるのは僕だけだが、結婚したい派の男3名に対し僕は「夢を見るんじゃねえ!」と白熱の議論を展開。

やがていつの間にかトークテーマが「養子論」に移行して行き、僕は涙ながらに何か色々と訴えていた気がするが、今となってはもう何も覚えていない。

DAY4・4月30日(火)

神崎に入ってから三日間、ずーっと冬のような寒さだった。

で、その寒さがようやく落ち着いたかと思えばもちろん「雨」である。

ほんと、かつて雨乞いが必要なほど雨の降らない場所だったとは思えないほど、僕と低血圧Mちゃんが来てからこの地方は天候が安定しない。

この日は午前中、スナフキンNと低血圧Mちゃんが養蜂、僕は仕事&来客対応。

で、午後からは久しぶりに下界(高富)に降りて買い出しとコインランドリーへ。

そのついでで、高富にあるマッスル・サワダさん(秘密基地・ニュー北山のオーナー)の自宅兼ドライフラワーショップ「はながら」を訪問。


月に一回だけ営業され県外からも多くの人が訪れる。営業日はブログをチェック!

今まさに製作中のドライフラワー。大きな薪ストーブなんかもあって素敵すぎる空間。



その後、夜に改めてマッスル・サワダさんが水音に合流し、テスリンYさんも合流して宴会。

途中で神崎の元ゲストハウスオーナー(再開予定あり)夫妻も合流し、4夜連続の酒宴まみれに。

元ゲストハウス夫妻が帰った後も宴会は続き、そのままここで0時を回って「平成」から「令和」の瞬間を迎えたのであります。

まさにここからがカンムギ元年。

今この神崎がある美山地区では、いろんな人の想いや若い人たちの情熱がマグマのようにくすぶっている。

令和時代の神崎は、そりゃあもう面白い展開になっていくこと間違いなしなのである。

DAY5・5月1日(水)

連日連夜の労働と酒宴の日々。

さすがに僕も低血圧MちゃんもスナフキンNも、この頃にはかなりの疲労を感じていた。

天気は今日も相変わらずの雨で、気分も少々物憂げになっちゃうおセンチな朝だ。

その時である!

ぐったりと疲れ果てた我が眼前に、突然このような「異世界的な男」が姿を現したのである。

「え?」と目をこすって見直しても、その異様な男の姿は消えない。

僕は「おかしいな…昨日だいぶ飲みすぎたんかな?」と言いながら恐る恐る近づいてみる。

しかしそこには間違いなく「たった今空母から降りて来ました」といった感じのいかついトップガン野郎が立っていたのである。

全くこの神崎の景色にマッチしていない巨大な将校。

よくよく見ると、そのTシャツにはコアな北斗の拳ファン垂涎の「種もみジジイ(ミスミじいさん)」がプリントされてるというシュールさ。

そう、この男こそはるばる関西からやって来た、仕込みの雄「鯉さん」その人なのである。

疲れ果てた朝からこれはかなりのヘビーインパクト。

朝っぱらから油ギトギトの牛丼を食えと言われるような迫力。

そして彼が降りて来た車からは「ホワチャア!」とか「あたたたたた!」という爆音も鳴り響く。


201X年 神崎は鯉の炎に包まれた。



そう、実は昨日から前泊してるテスリンYさんと鯉さん&鮎狂いUさんの3人が、これから二日間「カフェ改装」「山奥の古民家泊」「武儀川川下り」を共にこなす予定なのだ。

と同時に、本日のみ参戦するのが、BBG読者で逸見政孝似のイッツミーNさん(左・BBG的にはnagakenさん)とBBGライターのルマンドフジタさん(右)。


さっきのトップガン野郎に比べてこの爽やかさよ。でもイッツミーさんはちんこ掻いてるように見える…



そしてこの後、ついに日本を代表するダイレクターの二人が夢の初共演を果たしたのである。


大地にダイレクトで寝かせたら右に出るもの無しの二人。奥の鮎狂いUも屈指のダイレクターだ。



ちなみに鯉さんたち、聞けば神崎には昨日の深夜に到着し、そのまま山奥のどこぞの廃墟の中でダイレクト寝をかましてきたそうだ。

相変わらずの変態さである。

 

そして水音では朝っぱらから大賑わいの朝食タイム。


朝から冴え渡るディープな「鯉のから騒ぎ」トーク。



疲れ切った朝のローテンション時にはパンチ力がありすぎ、次々に「鯉当たり」を起こして具合が悪くなる僕と低血圧MちゃんとスナフキンNの3名。

結局この「鯉当たり」によって、低血圧MちゃんとスナフキンNは力尽きて午前中は休養に専念することになってしまった。

この男に会う前は、ある程度コンディションを整えておく必要があるのである。

そして「この男を鯉慣れしていないカワグチさんに会わせても大丈夫だろうか?戸惑って鯉当たりを起こしたり怒ったりしないだろうか?」と急に不安になって来た。

しかしいざカフェに連れて行ってみると、カワグチさんは「おい!なんかやべえの来たぞ!」と大喜びで「ちょっと写真撮ってもいいっすか?」と興味津々に。


鯉さんを見るなり大急ぎでカメラを取りに行くカワグチさん。



そして「もう作業やってる場合じゃねえ」と、まだ何も始まってないのに休憩タイムに突入して「あなたは一体どういう人なんですか?」「有名な芸人さんなんですか?」と質問攻めに。

で、さすがにそろそろ作業に入りますかって段階で、今度は鮎狂いUが魅せる。

なんと彼のジャケットの下が、なぜか「ウェットスーツだった」というわけのわからない状況が展開。

これには作業を始めようとしてたカワグチさんも「なぜだ!」となり、結局また「あなたは一体何者なんですか?」「なぜカフェ改装の手伝いなのにウェットスーツなのか?」という質問タイムがスタート。

で、結局作業はなかなか始まらないばかりか、そのまま現場は謎の「コスプレ撮影会場」に変貌を遂げてしまったのである。


もはや大門刑事にしか見えない。



そして鮎狂いUさんが「さすがにもうふざけるのはやめよう!いい加減作業を始めようぜ!」と、足元の道具を取ろうとかがんだ瞬間。

再び我々の眼前に「なぜだ!」という状況が展開してしまったのである。


ドライナミック・メッシュボクサーがチラ見え。知らない人が見たら変態でしかない。



静かなる神崎に突如として降臨した「大門刑事」と「編みパン刑事」。

結局手伝いに来たのか邪魔しに来たのかわからない二人。

カワグチさんも「ユーコンさん…この人たちはリアルな変態なんですか?」と激しいカルチャーショックを受けていた。

現場がそんな変態2名でカオスと化す中、ふと後方に目をやれば黙々と作業に徹する「業者の人」の姿が。

なんとよく見ると彼は業者の人ではなくイッツミーNさん。

実は僕は何も知らずにルマンドフジタさん越しに「イッツミーさんも手伝いに来てよ」と軽く誘ったところ、なんと彼がモノホンの「建築現場監督」の人だったというまさかが発覚。

こうしてイッツミー監督、大門刑事、編みパン刑事というシュールすぎる男たちの作業がようやくスタート。


なにこの状況?



変態2名の登場で戸惑っていたカワグチさんも、突然の「プロ」の登場に大喜び。

カワグチさんが「ここに天井作りたいんですよねー」と言えば、監督は「なるほど。わかりました」とプロフェッショナルな顔で言い、

即座に持参したいろんな道具を駆使し、

あっという間に天井の基礎を作り上げてしまうという見事な仕事っぷりを見せつける。


なんかレーザーとか出る機械とか使ってた。頼りになりすぎる。



そんなイッツミー監督とカワグチさんの指示のもと、ようやく他のメンバーもせっせと作業を進め始める。

この日も寒かったが、作業中は白熱して汗だくに。

そして休憩時間、そのかいた汗で汗冷えを起こし、激しい腹痛に襲われているのはもちろん私です。

山だけじゃなく、下界ですら腹を下してゲリにまみれる男。

それでも根性の改装作業は続く。

「壁に穴を掘る」という役目を授かった鯉さんは、もはや少しづつ穴を掘って脱獄を企てる囚人にしか見えなくなっている始末。

口元は卍丸みたいなマスクだし、なんかいろんな要素が混ざっててどこを突っ込んでいいのかもわからない。

そんなこんなで充実の午前のお仕事が終わり、廃校レストランの「おんせぇよぉ〜」へ向けて移動。

ここから低血圧MちゃんとスナフキンNも合流し、午後からの「山奥古民家泊」に向けて英気を養うのである。

しかし、この中に連日の疲れと早朝鯉当たりのダメージが思いの外深かった人が一人。

そう。

それは味噌汁すらまともに持ち上げることができず、そのまま「バシャァッッ!」とぶちまけてしまった低血圧Mちゃん、その人である。


コインランドリーで洗ったばかりのパンツに熱々の味噌汁をぶちまける低血圧M氏。



これにて彼女は己の限界を察し、「まだまだ鯉当たりから回復してなかったみたいです…私は今日はもう休養に徹します。」と、ここで一時離脱を決意。

これが世に言う、「低血圧Mの鯉患い」の全貌なのである。


人に指を差して大笑いする失礼男スナフキンN。そして彼女を助ける前にシャッターを切ってる僕も失礼である。



ついに一名の犠牲者を輩出してしまったが、本当の戦いはまだまだ始まったばかり。

おんせぇよぉ〜で英気を養った我々は、神崎川に流れ込む支流の円原川(えんばらがわ)のさらに奥の奥にある古民家に向けて移動を開始。

途中、昨晩大門刑事と編みパン刑事がダイレクト寝をかましたという廃墟(以降「鯉ハウス」と呼ばれるように)を見学。


雨が降る寒い暗闇の中、ここでシュラフもなくダイレクトに寝ていたという。



鯉さんは「どや!わしらの家、ええ感じやろ?」と自慢して来たが、よくよく頭上を見てみると、彼らが寝ていた真上にはスズメバチの巣が。


昨夜は暗くて見えなかったんだね。



よくこんな場所で生きたまま朝を迎えられたもんである。

しかも彼らは知らなかったようだが、この場所は何気に観光地である「円原川の伏流水」のすぐ横。

早朝に観光客にダイレクト姿を見られてたとしたら、死体遺棄騒ぎになっていたことは間違いなかっただろう。

 

で、その「円原川の伏流水」を見学。

この二日間の雨で、伏流水はドウドウと湧き出ておりました。

ここは何気にここ最近「奇跡の清流」とか「光芒写真のメッカ」と呼ばれて注目を浴び始めている場所。

実はこの翌日も、東海テレビの「スタイルプラス」という番組で鈴木ちなみさんがロケにきていたりします↓。

もしこのロケ隊が1日早く来てたとしたら、廃墟に転がる2体の変死体を発見していたはず。

危うくちなみちゃんも激しい「鯉患い」に苦しむところだったのである。

 

こうして円原の伏流水と、新名所「鯉ハウス」を満喫した我々は、いよいよ今日のメイン会場である「超古民家」に向けて動き出す。

ここから先は人も住んでおらず、携帯の電波も通じない僻地。

そこで我らを待ち受けるは、全く予期していなかった魅惑の円原ロックフェスティバルだったのである。

 

次回後編。

この時期限定の極上のマゾ体験が男たちに襲いかかる。

山間にこだまする男たちの野太い絶叫。

 

君は、

生き延びることができるか?

 

 

ぼくらの七日間戦争〜カンムギGW滞在記 後編〜へ  つづく

記事が気に入ったら
股旅ベースを "いいね!"
Facebookで更新情報をお届け。

MATATABI BASE

関連記事

  1. イベント告知

    川の学校「カンムギ冒険教室」他サイト連携生徒募集中!

    前回記事の川の学校「カンムギ冒険教室」の生徒募集から数日。あり…

  2. ◉日々のツレヅレ

    カンムギ日記7-11月〜カンムギ生活&共創プロジェクト&りんころ編〜

    7月から現在までの振り返り企画第3弾。ここまで「村づくり編」「エコ…

  3. ◉日々のツレヅレ

    カンムギ日記〜2020冬/2月-3月編〜

    ついにッッ!よーやく現代に追いついた!なんかす…

  4. ◉日々のツレヅレ

    カンムギ日記 4月編〜withコロナ時代に立ち向かえ!リモート野フィス生活のススメ〜

    前回の記事でようやくブログが現代に追いつき、「さあ!いよいよこっからだ…

  5. ◉日々のツレヅレ

    カンムギ日記〜2019-2020冬/12月-1月編〜

    「現代の僕」に追いつくためのラストスパート。今回は「冬編」として1…

  6. ◉日々のツレヅレ

    カンムギ日記〜2019秋/10月編〜

    いやあ、ようやく10月の記事かあ...。今は新型コロナの話でやべえ…

コメント

    • イッツミーN
    • 2019年 5月 17日

    ちんこかいてるのバレましたね笑笑
    二つ名いただけないかなと思ってましたが、嬉しい限りです
    僕らが行く前にそんなにお腹いっぱいな事があったんですねー笑そりゃあMちゃんも休養したくなるはずです笑
    これからこちらではイッツミーNでいかせていただきますのでよろしくお願いします
    また手伝いに行きまーす

      • yukonkawai
      • 2019年 5月 18日

      やっぱちんこかいてたんすね。でもあの時は意識の半分以上が鯉さんに持ってかれてたんで全く気付きませんでしたよ。
      名前は最初現場監督Nだったんですが、あまりに安易だから他なんかないかなーってよく見たら朝に水音で談笑してる時の顔が逸見政孝だったんですよね。ってこっちのが安易…。
      ぜひこれからもこの名で、いつ見ても波乱万丈な伝説を築き上げて行ってください!

      P.S 会社名、なんか聞いたことあるなーって思ったら、英字ロゴをトレースしてデータ化したことがありました。他の看板やさんの依頼で。世間は狭いっすね。

    • イッツミーN
    • 2019年 5月 18日

    ホントですか!!
    そんなところで関わっていただいていたとは!
    これからは直でお願いいたします(^^)
    波乱万丈じゃなく平々凡々でいきたいです笑

    • ほすほす
    • 2019年 5月 18日

    鯉さん登場シーンが衝撃すぎて色々吐き出しました。
    鯉さん、小木kさん絡みは毎回神回なっちゃいますね。
    未来神崎会議day1、ぜひオブザーバーで参加したかったです(笑)

    ユーコンさんに触発されて先週神崎川何年かぶりに伺いました。
    相変わらずとても綺麗な所ですね。ツアー楽しみしています★

      • yukonkawai
      • 2019年 5月 19日

      鯉さんの登場は現場だとさらに迫力と、神崎の風景にマッチしない違和感がありましたよ。
      小木Kも大概な男ですが、鯉さんはまた独特の世界観が構築されててブログ的にはとても重宝する存在であります。
      未来神崎会議day1の熱い会議ではスナフキンNが新たな扉を開いてくれました。
      正直鯉さんと言いスナフキンさんと言い、ブログで公開ができない発言ばかりで載せられないのが悔しいっす。

      そして先週行かれたんですね!
      僕も月一中学で近辺にいたんでニアミスっすね。
      そうなんです、今の新緑の時期の神崎川はとても綺麗なんです。
      先週は本当に綺麗でした。
      ぜひまた、こちらでも色々企画ができましたらいらしてください!

    • スナフキンN
    • 2019年 5月 19日

    押忍!
    初日から罠にはまり変態と認識されてしまったスナフキンです
    お世話になりました
    ゴイスーな一週間でしたね
    出会う人達が全員映画が一本撮れる級の濃ゆさ
    その中でも、鯉さんは別格でした…

    ぶっとい葉巻にタレ目サングラス、そしてあの帽子
    これがボクの初鯉です
    もう他の人では満足出来ない感覚になってしまいました
    その鯉さんにいつか水辺のデート(地獄の沢登り)に誘ってもらえるのを心待ちにしてます
    まさに、鯉患いです

      • yukonkawai
      • 2019年 5月 19日

      お疲れ様であります!
      初日の神崎夢トークでは完全に一人でカワグチさんの掘った穴に滑落してましたね。
      出足は好調。そしてその流れからのエンドレス焚き火ナイト。
      その疲労を抱えた状態で鯉さんの登場ですからね。
      まさに弱り目にマゾり目ですよ。
      あれ以来、カワグチさんも完全な鯉患いです。
      共に沢に行くのが怖すぎますが、僕も早めに体力取り戻して行けるようにしときます!
      まずは沢のイメトレのため、初日の神崎夢トークでスナフキンさんが推してたAVでも見てシュミレーションしておきますよ。

    • 海苔
    • 2019年 5月 24日

    鯉さん(笑)
    順調に上から楽しく読んでいたのに、いきなりのブッコミ・・・!
    絵面がもはや別次元すぎて笑いまくりますね(笑)

    やはり古民家は雰囲気がいいですね。
    田舎暮らしには憧れますが、なかなか実現も出来ないので体験で出来るようになるならぜひやってみたいとは思っています。

    近ければお手伝いに行きたいところなんですが、いかんせんなかなか行けないのが心苦しいですね・・・

      • yukonkawai
      • 2019年 5月 24日

      鯉さんのはパンチ力ありすぎなんですよね。マッカーサー元帥のあたりは特に。
      そもそもあの風景と雰囲気の中にあれは違和感ありすぎですよ。
      結局古民家の素敵さ伝えるはずが、関西人二人のパンチ力とカメムシ軍の脅威の前になにも伝わらなかった気がします…。
      でもここほんと良いところなんですよ。
      こういうところでのんびり泊まって、翌日川を下ったりハイクしたりして帰る、ってな農泊体験をぜひ実現させたいんですよね。
      海苔さんが言うように、田舎暮らしに興味持ちつつも現実的じゃない人には最高の体験になるはずです。
      まずはすこーしづつすこーしづつですが、色々と整備して行くんで、整った際はぜひ遊びに来てほしいです。
      その前でもこっちの方に寄ることがあればお気軽にお声がけくださいね。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)




カテゴリー

アーカイブ

おすすめ記事

  1. ◉ りんころ成長記

    神々の理想郷〜デスゾーンの彼方に〜
  2. ◉日々のツレヅレ

    庭男あおによし〜三連休の残像〜
  3. ユーコン川漂流記

    ユーコン川漂流記〜予告編〜
  4. 常念〜大天井〜燕/長野

    常念山脈北上野郎1〜常念岳・涙そうそう編〜
  5. 上八川川/高知

    四国清流行脚1・上八川川編〜浮かれた漂流者〜
PAGE TOP