爆発大移動の旅第4弾は、山梨県「富士川」。
球磨川、長良川と共に日本三大急流として有名な川だ。
そもそものんびりツーリング派の僕が、なぜこんな激流の川へ行ったのか。
その理由は山田(仮)にある。
ご存知の通り、山田は僕の独身時代の貴重なカヌーパートナーで、一時ホモ説が浮上するほどに毎週のように遊んだ仲だ。
しかし僕が結婚し、子供が出来た事でめっきり山田と遊べなくなった。
岐阜(僕)と静岡(山田)の遠距離恋愛ははかなくも崩壊してしまったのだ。
やはり空白の時間が出来ると、人は浮気してしまうもの。
僕が育児に追われている中、山田は他の男達の元に身を寄せた。
そして彼は、僕の知らない所でカヌー遊びを続けていたのだ。
そんな山田の浮気相手の人達が、ちょうどこの日に富士川でリバーツーリングするらしい。
この旅で一度三島で別れた山田も合流するとのこと。
しかし山田は過去の男を忘れたわけではなかった。
ちゃんと僕を誘ってくれたのだ。
こうして元カレだった僕は、山田の今カレの人達と共に富士川を下る事になった。
今回は写真はほとんど残ってなかったから、動画まみれです。あしからず。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
伊豆敗退二連投(伊豆山稜線/南伊豆歩道)のボロボロの体を引きずって、はるばる山梨県へ大移動。
皆との待ち合わせ場所の近くの道の駅にて車中泊。
この時点でかなり体力を消耗していたが、気にしてる場合じゃない。
僕には時間がないんだ。
翌朝、山田と今カレの皆さんと合流。
僕は皆と仲良くなりたい一心で、一生懸命に話をして頑張っていたのでこの時の記憶があまり無い。
なので写真はいきなり、スタート地点へ飛んでいた。
完全に人任せだったから、一体どこからスタートしたとか全く覚えていない。
そして、さすがは激流派の人達。
みんなセルフベイラー(自動排水)付きのダッキーだ。
参加メンバーは僕と山田、山田の同僚黒はんぺんSとその友人B夫妻(B旦那は撮影してるから写ってない)とバターNの6人。
このブログのコアなファンの人はお気づきかもしれないが、後に伝説の「富士6苦フェス」へと続いて行く運命のメンバーとの出会い。
この時以来、山田の元カレと今カレは「山田抜き」で遊んだりする事になる。
人生とは不思議なものだ。
そして、富士川ツーリングスタート。
川はここの所降った雨で増水し、水も濁っていた。
清流大好きな僕だが、流れが速くて楽しいし、なんせ仲間がいるってことが素晴らしい。
最初はのんびり下って行って、富士山なんかも見えたりする。
富士山見ながらのリバーツーリングも中々にオツなものだ。
例え沈しても、銭湯にいるような気分に浸れそうだ。
中々の気持ちよさに、普段笑わない山田もご覧のご機嫌っぷりだ。
新旧の恋人に囲まれて、すっかり浮かれてやがる。
そんな感じでユラユラ進んで行くと、早速「激流富士川」が姿を現す。
我々は手前で上陸して、賑わい現場の偵察へ向かった。
基本的に僕を含めてチキン野郎どもの集まりなので、弱音を吐く奴が後を絶たない。
それでもせっかくなので、もちろん突入して行きます。
後から映像で見ると随分軽々と越えて行っているように見えるけど、内心バクバクです。
特にみんなのダッキーはセルフベイラー付きだけど、僕のやつはそんな機能はついていない。
大波を食らいすぎたら、艇内に水が溜まってそのまま沈だ。
相当緊張して下った記憶がある。
この後もしばらく下って行って、この日は終了。
一度みんなで適当な場所でテント泊して、翌日また再び下る計画だ。
富士川は川原へ車で降りれるいい場所がほとんど無いので、辺鄙な道路沿いの広場でテント泊。
軽くバーベキューしたんだが、さすがにみんなテキパキとソツなく動く。
それぞれが独立したアウトドア人間だから、僕は何も考えなくてもいい。
なんだかそれだけの事が、しみじみと嬉しかった記憶がある。
黒はんぺんSは僕同様、過去にユーコン川を旅した事がある男。
B夫妻とは南米を旅している時に出会って以来の仲らしい。
そしてバターNはアウトドア・バター料理の達人。
かつてこれほど「アウトドア度」が近い人達と一緒に川下りをしたことが無かった。
いつも一人の単独行野郎だった僕は、「仲間」がいるというこの空間がとても居心地が良かった。
一人きりの旅も大好きだけど、たまにはこういうのもいいものだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌日。
なんだか天気も悪いし、寒いし、体が重いし、疲労溜まってるしっていう朝だった。
さすがの僕も「もう今日は漕がなくてもいいんじゃないか?」って気分になっていた。
そう山田に告げると、どうやら彼も同じ意見だった。
まあ、無理する事無いじゃないかと。
しかし疲労の固まりの我々とは違い、他の皆は昨日からがGWみたいなもんだ。
体力も気力も満ち満ちていた。
こうして、怒濤の富士川二発目ツーリングが容赦なく開始された。
本日も富士川は大変賑わっていた。
のんびりなんてさせるもんかと、必死で僕らを弄ぶ。
しかし僕だって生粋の遊び人であり、マゾ人(まぞんちゅ)だ。
体はギシギシだが、次第にボルテージが上がっていって楽しくなって来たぞ。
僕らのツーリングスタイルは、一定距離ごとに漕ぐペアとカヌーをシャッフルする。
そしてダントツで人気がないのが僕のカヌー。
やはりセルフベイラー付きじゃないから、一気に恐怖レベルが上がる青い弾丸。
もちろん漕ぎ抜けた後は水風呂状態。
でもこの富士川の区間は瀬こそ大きいが、流れがストレートなので隠れ岩に乗り上げなければ素直に越えて行ける。
非常に楽しい川だ。
沢山波にもまれたせいで、一人また一人と壊れて来る人間が現れ始める。
トランス状態だからこそ、このようなお調子者が現れる。
そろそろ危険だ。
その後も快適で楽しい瀬が続く。
のんびりツーリングもいいけど、やっぱりこんな激流を大勢で下るのは楽しい。
そしてついにあの男も壊れて行った。
激流のヨロコビで、普段笑わない山田が突然気色悪い声で笑い出した。
川は人を変えてしまう。
彼はエクスタシーに達してしまったようだ。
そして僕もすっかりエクスタシー。
ついに「エアパドリング」で激流を下るという技を繰り出した。
もうここまで来ると「どうにでもしてくれ」という気分になって、激流も怖くなくなり楽しいだけの遊び場となる。
いやあ、実に楽しい川下りだった。
もっと夏の暑い時期とかに、おもいっきりやってみたいな。
でも6月以降は鮎釣り師がいるから、それも中々出来ないのが悔しいんだけど。
こうして富士川連投リバーツーリングが終わった。
燃え尽きた黒はんぺんSも、ずり落ちてローライズ化したパンツでケツの割れ目が見えそうだ。
そして、車回収して温泉に入ってお開きです。
今回の川下りは「激流下り」と「沢山の仲間と下る」という新しい経験が出来た。
すっかり僕は気分も良くなってホクホクだ。
でものんびり余韻に浸っている場合ではない。
これから大急ぎで岐阜まで移動し、今回の自由なGWのための条件を遂行しなくてはならない。
りんたろくんの「初節句」だ。
せめてGWの頭かケツにあってくれたらよかったが、おもっきり中日にあるからこのようなハードスケジュールになる。
鬼怒川、伊豆山稜線、南伊豆歩道、富士川と巡って来た大移動の旅で、すっかり体が悲鳴を上げている。
でも頑張って山梨から岐阜まで僕は帰って行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌日。
見事に僕は岐阜の実家に到着し、りんたろくんの初節句をこなす。
僕のカヌーよりも高価で、全く実用機会がない兜もばっちりだ。
こうして、つつがなくりんたろくんの初節句が終わった。
さあ。
再び大移動の再開だ。
この自由なGWを一分一秒でも無駄にする事は出来ない。
そしてその日の夜に僕はすでに出発して行った。
向かった先は、遥か先にある長野県と新潟県の県境にある「千曲川」。
爆発大移動の旅の後半戦。
休む事をしらないご乱心男の移動は、まだまだ止まる気配がない。
爆発大移動の旅4〜元カレと今カレと山田〜
記事が気に入ったら
股旅ベースを "いいね!"
Facebookで更新情報をお届け。
MATATABI BASE
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
初の動く、そしてアップ"山田(仮)"だったのに・・・
逆光なのか確認できず[絵文字:v-12]残念だわ♪
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
お、お久しぶりのご来店。
みんなのミステリアススター山田(仮)。
中々直に会う事はないだろうから、今後の山田の登場に期待しておくれ。
というか、山田本人はこのブログの存在すら知らない。
問題ないだろうか?
まあ、いちおう仮名で載せてるから問題ないか!