僕の唯一自由な時間。
会社に通う車の中の往復2時間半がそれだ。
危ないのは承知の上で、いつもDVDを見ながら通っている。
なので月に20本以上の映画を見る事になる。
観た映画すべてを、本当はレビューしていきたいが追っ付きません。
なんで今回は最近の一番良かった映画をご紹介。
テーマは「命の尊厳」と「人間の倫理観」だ。
その映画は「告白」。
ここまでメジャーな映画を今更紹介したくはないんだが、書かずにはいられないほどの名作。
予告なんかを観ていて、最初はよくある「誰が犯人だ」的な薄い映画かと思っていた。
だが、観てみてこれほどパーフェクトな映画は久しく観ていない。
それぞれの登場人物達の主観や倫理観に添って、心の情景が告白されてゆく。
それを役者の名演と、なによりも素晴らしい映像がその情景を映し出してゆく。
ともすれば、映像に凝りすぎて人物の感情を、観る側に押し付ける映画もある中、淡々とそして斬新に深く深く表現している。
この映画を観て「ああ、面白かった」で済んでしまう人は、とても幸せな人生を送っているんではないか。
僕は各人物の心の深い所の本音の闇に同調したし、大小問わず社会がもたらす押し付けられた世界観、倫理観のあやふやさも感じた。
同時に命の尊厳とは、ここまでしないと現代の人に理解させることが出来ないのかとも思った。
言葉だけで、命の大切さや重み、人としての倫理観を諭す事はもう出来ないのだろうか。
僕は自分の子供にその真理を教えてあげられるだろうか。
そもそも僕自身どれだけまともな倫理観を持ち合わせているんだろう。
色々と観る人によって感想は違うと思う。
ただこの映画をただのエンターテーメントで終わらせてしまうには惜しすぎる。
過激な暴力シーンなどがあるからR15指定されているが、あえて子供達にも観てほしい。
そんな貴重な一本の映画でした。
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