2017年1月4日。
ついにBBGは念願の「オフィス」に入居して本格的にスタートすることになった。
実は最初はオフィスを借りるお金なんてないから、どこぞの安アパートの一室で地味にスタートする予定だった。
しかしスタートとは言え、我らはそんなトキワ荘藤子不二雄スタイルなどに甘んじる気はない。
実は岐阜には「日本のシリコンバレー」と呼ばれる、振興のIT野郎どもが集うソフトピアジャパンという場所がある。
そしてその広大な敷地内の一角に「インキュベート(ふ卵器)ルーム」と呼ばれる入居スペースがある。
そこは市がこれからITベンチャー企業をスタートさせようとしているアツい奴らに、安い賃貸料で入居してもらって頑張ってもらおうじゃないのってスペースなのだ。
まさにスタートアップから巣立ちまでの、期間限定ふ卵器なのである。
もちろんそこには誰もが気軽に入れるわけではなく、そこに入居するには「厳しい審査と面接」という難関を突破せねばならない。
それは男塾で例えるとするならば、3号生が仕掛ける「鎮守直廊三人衆」を撃破しないと入居できないということを意味する。
さすがは「日本の死離婚場霊」と呼ばれる難所。
そうやすやすとは入居できそうにない。
そこで我らが一号生筆頭松尾鯛生の登場である。
「今最も面接がアウトな人相No.1」と恐れられる松尾。
この迫力のまま面接に行こうものなら、インキュベートルーム史上最速で入居を断られること間違いなし。
それどころかそのままマル暴に突き出されて、我が社は日の目を見る前に終わってしまう。
そこで彼は自慢のヒゲを剃り落し、パキッとした服装のスーパー爽やかボーイに変身。
そして田沢に「足を舐めろと言われれば舐めるし、ケツを出せと言われたら迷わずご提供してくる」と男らしい一言を残し、静かに死離婚場霊へと消えて行った。
そこで鎮守直廊三人衆から一体どんな破廉恥な面接を受けたかはわからない。
面接官の独眼鉄あたりから「男とはなんぞや?」と、細部まで色んなことをされたに相違ない。
しかしそんな松尾の体当たりの面接が功を奏し、無事に3号生に認められた我々は念願のインキュベートルーム入りを果たした。
そしてここが我らが卵として養育されてしまう場所なのである。
まだ無収入のくせに、何事も形から入る松尾と田沢にぴったりな分不相応感溢れるこのIT企業っぽさ。
しかも常に100名山の「伊吹山」も見守ってくれているという縁起の良さだ。
その中の小さな空っぽの一室。
ここからいよいよBBGの業務が始まるのである。
さあ、それでは記念すべき一発目の業務。
ここはやはり、まず地元の神社にご挨拶しておかねばならないだろう。
で、颯爽と田沢の車で神社に行こうとしたその時。
田沢が新年一発目から渾身の奥義を炸裂させる。
それがこの、田沢名物「邪腐(JAF)召喚」である。
やる気を上げすぎたのか、勢いで車のバッテリーまで上げてしまった田沢。
新年一発目、事業一発目から実に田沢らしいスタートダッシュが決まった。
しかもJAFのおっさんに「君んとこ農家?大量のネズミの足跡と食いかけのウインナーが入ってるよ。」とのまさかな指摘。
庭でウインナー食ったのは7月の庭BBQの時だから、田沢はそれから半年間もこのウインナーとともに走り続けていたことになる。
一時期エアコンから納豆みたいな匂いがしていたのは、さてはこいつのせいなのか?
そんな田沢のおめでたい初仕事の末、なんとか車は復活してやっと神社に参拝。
ちなみに書くまでもないが、もちろん田沢は仕事始めから風邪をひいています。
そして荷物の搬入。
前回の南アから持ち帰った御神木もしっかり搬入。
他の入居者からは「造園関係の人」と認識されるかもしれないが、我らはオフィス内でも南アの風を感じたいのである。
で、最初のうちはまだ机とかもないからこんな感じ。
みかん箱を台にしているから、結果トキワ荘感が溢れてしまう。
しかもこのスタイルだと腰に破壊的なダメージを食らうことになって、見た目のほのぼのさとは裏腹に実に厳しい作業。
で、腰に限界が来るとそのまま涅槃スタイルへ。
すごく頑張ってるのに頑張ってる感が全くしないという世界観。
自由な社風にもほどがある怠慢な絵面だが、これはこれで腰と肩への負担が半端ない。
しかしスタートはこれくらいみすぼらしい雰囲気の方が、いずれ「あんな時もあったなあ」としみじみ感じられるものである。
しかも松尾に指摘されて初めて知ったが、この時田沢の靴下はこのような貧乏感。
靴下の替えすら買えない苦労人感がにじみ出まくっている。
なんとかBBGを成功させて、せめて靴下を買えるようになりたいものである。
ちなみにこのような腰に強い負担がかかる我が社には素敵な福利厚生がある。
それがこの松尾社長自らによる腰へのマッサージタイム。
絵的には、足蹴にされてひたすら働かされているブラック会社な雰囲気。
そしてオフィスの外には野太い男の「あふぅ!イイ…そこ!そこぉ〜!ああぁ!」という声が漏れまくる。
おそらく早い段階で、「あそこに新しく入った会社、どうやらSM用品店らしい」という噂が蔓延するのは間違い無いだろう。
そんな厳しい戦いの中、チーム・マサカズのビビるSもお祝い激励訪問。
色々お祝いの品をいただいて感謝感謝である。
その思いをしっかり受け止めて、再び作業に邁進。
しかし中々うまくいかない難作業が続き、頭も腰も爆発する日々。
早々に満身創痍だが、それ以上に遊び心が止まらない松尾と田沢。
そこで「トキワ荘からの脱却。IT感への変貌。」をスローガンに、壊れた腰に鞭打ってDIYへと動き出す。
結局内勤だろうと体を動かしたくなってしまうといいう男塾の性。
やがて入り口だけは少しITオフィス感が出てきた。
しかしやってる本人たちは、日雇い土建屋感が著しい。
370円弁当をかっ喰らってひたすらDIY。
腰と握力を酷使する、IT感ゼロの内装職人たちの職人風景。
そしてそんな二人の激闘の模様を、無駄に「己撮り」するのが我が社の社風なのであります。
それではそんな本業と遠いところで頑張る、匠の職人風景をタイムラプスでどうぞ。
やはりアウトドアに携わる仕事上、無機質なオフィスで悶々とするわけにはいかない。
インドアにいようと気持ちは常にアウトドア。
こうして最高の「芝オフィス」が完成したのである。
椅子のキャスターが転がりにくいとか、やたら細かいゴミが出るとかそんなことは言ってはならない。
働きやすさより、ロマンを先行させるのがBBGの社風。
特に養子問題で悩む田沢にとってここは重要な逃げ場所なので、居心地の良さは最重要課題なのである。
もちろん腰痛対策として田沢はバランスボールにて作業に集中。
これで体幹を鍛えつつ仕事もできて一石二鳥。
疲れたらこのように体を伸ばせばリラックス効果もグンバツだ。
ただこの瞬間にお客さんが来た日には、机から人間が生えてるみたいでかなりびっくりされるだろう。
何はともあれ、これで必要最低限(余計なもの多い気もするが)のオフィスが完成。
こっからはひたすらにアイテム登録作業に集中なのである。
この小さなふ卵器ルームから始まるBBGの旅路。
まだまだ我らはトレイルヘッドにも立っちゃいない。
まずはここで卵をあっためて、無事にBBGを出産させるのだ。
今現在、不休で深夜遅くまでシコシコ作業は続き、山じゃないのに満身創痍な二人。
田沢は腰痛のみならず、年末に発症した四十肩が苦しいのなんのって。
それでも必死こいて根性の入力なのである。
旦那が頑張っている姿を見て嫁も惚れ直したのか、昨日は「鼻息がくせえ!」って応援してくれたし。
さあ、なんとか2月上旬には形にできるよう、まだまだ頑張るぞ!
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以前、笠ヶ岳の記事にコメントさせて頂いた者です。なんだか面白い事になってきましたね〜。
同じ40代として(半ばになっちゃいましたが笑)これからのBBGの行方を楽しみにしてます!陰ながら応援してますよ〜〜!
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やすKさん、ありがとうございます!
なんだか面白いことになっちゃいました。
遊びも情熱があれば仕事になっちゃうんですね。
実際は多発する問題や上手くいかないことだらけでアップアップですが、壮大な笠新道を登ってるんだと思えばなんとかなりそうです。
こういう時登山や男塾や嫁とのやりとりで培った根性が試されてゾクゾクしますよ!
今まで散々遊んだんで、40台はしっかり還元していきます!
で、さっさと落ち着かせてまた遊びほうけますよ。
それまでは血尿垂れ流しながら頑張ります!
応援よろしくお願いします!