突然だが僕は激しい「低血圧野郎」だ。
今回は意外と知られていない、そんな低血圧者の心の叫びを聞いて頂きたい。
テレビなどで高血圧がもてはやされる昨今、低血圧野郎に対する社会の関心の薄さと言ったらどうだ。
確かに高血圧に比べて大きな病気になる率は少なく、低血圧者は比較的長生きすると言われている。
しかし丁度この梅雨明け間近のこの季節から、低血圧野郎の地獄の日々が始まる。
朝起きた時から低血圧の「諸症状」が僕に襲いかかる。
めまい、立ちくらみ 、偏頭痛、倦怠感、疲労、肩こり、眼精疲労、吐き気、下痢、冷え、動悸、息切れ。
当然寝付きも寝起きも悪いから疲労の蓄積が著しい。
立ち上がる度に失神しそうなほどの目まいでクラっとし、服を着替えるだけで息切れをする世界。
もはや立っているだけで精一杯な状態だ。
そして動けずにいると、周りからは「怠け者」のレッテルを貼られてしまうのも低血圧野郎の悲しき宿命。
低血圧じゃない人には絶対に分からない世界がここにはある。
正直、日常生活そのものがマゾの世界だ。
そんな低血圧野郎には具体的な治療法はない。
決定的ではないけど、ただジックリと日常を苦しむ魅惑の低血圧ワールド。
これはなってみなければ分からない世界だ。
しかし弱音ばかり吐いているわけにはいかない。
「目」には「目」を、「低血圧」には「さらなる苦痛」を。
毒をもって毒を制すのだ。
というわけで今夜僕は旅立ちます。
天気予報が悪くてもあえて挑むショック療法。
目指すは悪天候が約束された標高2,967mの世界。
「甲斐駒ケ岳」だ。
以前登った仙丈ヶ岳が「南アルプスの女王」という異名に対し、甲斐駒ケ岳は「南アルプスの貴公子」と呼ばれている。
女性的な稜線の仙丈ヶ岳に対し、甲斐駒ケ岳の白く輝く岩肌は荒々しくて猛々しい男山。
これが仙丈ヶ岳に登った時に眺めた甲斐駒ケ岳。↓
そんな「南アルプスの江田島平八」に対するは「低血圧の貴公子」。
標高0m地点ですでに虫の息の男が挑むハード登山。
さらに天気予報に「晴れ」の文字は全く見当たらないというベストコンディション。
今回も仙丈ヶ岳に引き続き、B旦那ご一行と現地集合にて挑む。
梅雨明けを待ちきれなかった者達の悲しきチャレンジ。
今回は一体どんな戦いになるのか?
そしてショック療法が成功し、「オールウェイズ高山病状態」の低血圧野郎がまさかの回復を果たすのか?
まずは集合場所まで無事に辿り着けるかが問題だ。
低血圧の貴公子
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MATATABI BASE
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