ついにやってやった。
僕はアイツに別れを切り出し、別の女に乗り換えてしまったのだ。
別に愛が無くなったわけでも、愛されていないわけでもない。
むしろアイツとの相性は抜群で、何度も共に笑い共に涙した相棒だった。
文句の付けどころのない優秀な女だった。
物事に別れというものは必ず訪れる。
それは避けては通れぬ道だ。
アイツは健康診断の時期を迎えていた。
そもそも健康診断そのものに多大なお金がかかるし、彼女の健康状態が末期だった事も僕は知っていた。
僕は苦渋の決断をし、彼女を下取りに出した。
サヨナラ、僕の青い相棒よ。
僕は彼女に最後のキスをして、永遠の別れを告げてやった。
しかし正直汚すぎて、とてもキスできなかった。
無理もない。
彼女は最後に僕を死国から「搬送脱出」してくれて、もはやボロボロなのだ。
彼女の思いを無駄にせず、僕は今後も強く生きて行こう。
僕は静かに彼女を抱擁してやり、今までの労をねぎらった。
残念ながら君は売られて行くが、新しい男と幸せに暮らせよ。
りんたろくんも「行かないで」と泣きついて来る。
りんたろくん、抱きつく相手が違うぜ。
いなくなるのはエクストレイルさんで、お父さんは一応まだ捨てられないぞ。
まあいつ下取りに出されてもおかしくないがな。
ちなみにこれを撮影しているのは嫁だ。
僕が「あんたもお世話になったから、写真撮っておくか?」と聞いたら「嫌だこんな臭くて酔う車。せいせいする」って酷いことを言うじゃない。
嫉妬しやがって。
全く可愛い女だぜ。
こうして僕は、嫁よりも長い8年間の苦楽を共にしたこいつと別れた。
ありがとう。
新しい女とまた新しい思い出を作って行くから、お前も幸せにな。
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その数日後。
世間が「大雨」「竜巻」「大粒のひょう」「落雷」で盛り上がる中、そいつはやって来た。
別れたはずのアイツが真っ黒に日焼けして僕の胸に飛び込んで来たのだ。
しかしよく見ると、前の女とは微妙に違う顔つき。
この精悍な顔つきはは、ラオウの黒王号を彷彿とさせる威厳に満ちている。
今度の女は随分とゴツいガングロガールだ。
中々にエロいボディーだ。
こいつとなら、またハードな旅を乗り越えて行けそうだ。
これからはこのガングロ女とドS女の二人を相手にすることになる。
うまい事やらないと塩谷くんみたいな事になってしまう。
どちらからも捨てられないように、今後一層二人のご機嫌を取っていこう。
モテる男の宿命とは、いつだって苦難の道なのだ。
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という事で新車がやってきました。
エクストレイルからのエクストレイル。
新鮮みはないけど、中身は結構変わってて気に入ってる。(純正ナビは気に入らんけどね)
カヌー用に新設したアタッチメントに関してはまた今後じっくり書きます。
そこにもちょっとした悲しみの物語があったりしますんでね。
まずは結果報告でした。
青女と黒女とS女〜二股の彼方に〜
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MATATABI BASE
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