8/17(木)21:00
デナリライリークリークキャンプ場にてこれを記す。
今朝は7:00頃起床。やはり雨だ。
へこみ気味で準備をすませて、デナリ国立公園に向けて車を走らす。
いきなり道を間違えて逆方向へ走行していた凡ミスもあった。
ドライブ用に作ってきたiPodのアラスカセレクションをFMで流しながら、雨の中ひた走る。
やがてヒッチハイクをしているおっさん発見。
思わず反射的に停まってしまった。
当然外人さん。
僕は英語がほとんど喋れないのになぜ彼を乗せてしまったんだろう。
おっさんはクリスという名の43歳、ランディージョンソンに似た大工さんだ。
僕の人生でまさかアラスカで車を走らせ、挙げ句外人のおっさんヒッチハイカーを乗せて二人きりで旅をするなんざ想像もしていなかったよ。
苦しみながらも無理くりたどたどしい英語でコミュニケーションをとってみる。
しかしこのおっさんまるで笑わない。
ただ、よくわからんがなんとなく会話は弾んだ。
だんだんクリスがガイド的な事をしてくれておもしろくなってきた。
やがて初日に会ったSくんが言っていた変な土産物屋だという、スキニーディックスハーフウェイインに辿り着いた。
店内には卑猥な土産物が並び、お店のロゴマークはクマの交尾である。
クリスが「コーヒー飲むか?」って言うから頼んだら、なぜか僕が金を払う事に。
クリスはいい奴なんだが、中々図々しい奴だ。
でもポストカードを使って一生懸命説明してくれる、なんか憎めない男。
店のおばちゃんのテリーがいろいろ卑猥な商品の説明をしてくれた。
布をめくると男の一物が現れるエプロンには笑った。
やがてコースターの裏に、クリスに「久里酢」、テリーに「手理胃」と漢字で書いてやったら喜んでた。
漢字の意味を聞かれて困ってしまったが、クリスにはフォーエバービネガー、テリーにはハンドストマックと言っておいた。
二人とも釈然としない表情になってしまった。もっとましな漢字を書いてあげれば良かった。
店を後にして、クリスがネナナ川がキレイに見れる川原があるから行こうと言って、行ってみたが水たまりで引き返す。
やがてネナナの町に着く。非常にいい雰囲気の町だ。
ここにはネナナアイスクラシックがある。
毎年凍り付いた川の氷が、春になって溶ける日時を賭けるイベントがあるのだ。
教会行ったり、ビジターセンター行ったりと完全に二人で観光してる。
さらに車を走らせていると、突然ワイパーがバキンッと壊れた。
そこは、大工の(関係ないが)クリスがササッと直してくれた。助かった。
お礼にタバコを一箱あげた。
ずーっと進んでヒーリーの町に着く。
そこでランチをおごってあげた。
しかし、彼は一体どこまでついてくるのだろう?
少し不安になってあれやこれや話してみたら、どうやら今日僕がアンカレッジまで行くと思っていたようだ。
僕は今日はデナリでキャンプなんだと告げたら、理解してくれたが、じゃあベアークリークまで戻ってくれないかという。
実際キツかったが、30分程元来た道を戻ってクリスとは別れた。
楽しい時間でもあったけど、ずーっと英語だったから一人になった途端どっと疲れが来た。
気を取り直して、デナリ国立公園に向けて再び動き出す。
15:00を回ったあたりでようやくデナリの旧ビジターセンターへ着いた。
5時間程のドライブだった。
さっそくチケットをもらってライリークリークキャンプ場へ。
実に感じの良いキャンプ場で、どこにしようかと大分迷ってようやく落ち着く。
本当にいい所だ。
テントとタープを張って、まずはホースシューレイクトレイルへトレッキングに出かけた。
途中リスが目の前に現れて、手にキノコを持っていた。かわいすぎる。
ホースシューレイクは馬蹄の形のきれいな湖だ。
次にタイガトレイルへ行く。
ブルーベリーを摘んで食いながらのトレッキング。
新ビジターセンター横の本屋に少し寄って、バスでキャンプ場のストアまで戻る。
シャワーがタダだったので入る。
薪と明日の朝飯を買おうとしたら、外人カップルがなぜかレジの前でチュッチュしてる。
店員キレ気味。
キャンプ場に戻って、ぶっとい薪で火をおこし、パスタを食う。
何度かリスが行き来してかわいらしい。
明日はマッキンレーが一番良く見えるという、大分前から予約を取っていた人気のワンダーレイクキャンプ場だ。
しかし、空を見上げてもうマッキンレーは諦めました。
せめて雨は降らないで下さい。
今は雨がぱらついている。
隣のサイトのキャンピングカーの電源の音がうるさい。
アラスカ珍道中6〜見知らぬおっさんとの二人旅〜
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MATATABI BASE
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