八重山諸島放浪記

瑠璃の島、鳩間島一周放浪記

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二日酔いだ。

ひどく頭が痛い。まだ何もしていないのにこの疲労感は何だ。

おまけに天気もよろしくない。

それでも早朝の連絡船に乗って、念願だった鳩間島へ向けて旅立った。

鳩間島は西表島の北西にある小さな島で、住人はわずか二十数名しかいない実にマニアックな離島だ。

一時は、以前ブログで紹介したドラマ「瑠璃の島」の舞台となった島だ。

あまり観光客もおしかけない静かな島なので今日はここで一日のんびりするんだ。

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港に着いて、島をのんびり歩き始めた。



未舗装路のいい雰囲気の中、海に抜ける道があったから入って行った。

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そこには無人のプライベートビーチ!

天気さえ良かったらもっといい感じだっただろうけど、それでもテンションがあがってきた。

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ドラマでも出てきたっぽい桟橋で、竹野内豊気分で黄昏れてみたが当然しっくりはこない。

その後無人の足跡もないビーチを散策。

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島一周路は延々と続いて、

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ドラマでもおなじみ、屋良の浜へ。

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たしか、成海璃子が竹野内豊に髪を切ってもらったシーンがこの場所だったと思うが、どうかな?

そして、感じのいい場所があったので、東北のみんなへ砂文字エール!

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足跡残さずにこれやるのは結構大変なのよ。
でも砂文字は女の人がやると絵になるが、おっさんが一生懸命長い枝で書いててもしまらない。

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鳩間島は珍しい蝶が多い事でも有名で、いろんな蝶たちと一緒に歩いた。

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沢山自分の周りを蝶が飛んでると、なんだか妙に祝福されてる気分になるから不思議だ。


その後夫婦岩というのが出てきた。

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不思議な岩にガジュマルの木が巻き付いちゃってるこの岩は、単純にこの付近に昔仲良し夫婦が住んでいたからついた名前のようだ。

仮に僕ら夫婦が住んでいたらドSと白ブタの岩という名前になっただろうか。


立原浜というところでは野生のヤギに遭遇。

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興奮して写真を撮りながら近づいて行ったら、大量のヤギのふんを豪快に踏みながら進んでいた。

興奮しても足下はちゃんと見ていないとこういう事になる。

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その後も続々と無人のビーチが現れる。

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というか、港についてから人間を見ていない。さすが鳩間島だ。

千手ガジュマルや、五兄弟ガジュマルなどのガジュマル地帯へ。

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なんかもう僕からすごいオーラが飛び出してるみたいな写真になってまった。

南国特有の花もちらほらありました。

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ここはアンヌカーという、昔島の人が唯一の飲料水として使っていた、深ーい下がり井戸。

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中に入って行ったが、先が見えんくて怖くなってやめた。

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その後、やっとこさ集落に出た。そしてやっと人に会った。

もはや空腹もピークだったから、早速おばちゃんが一人でやってる小さなお店で鳩間そばを食った。

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これがもう感動もののウマさだった。
すっかり島そばの虜になってしまった。

その後、鳩間中森という森に入って行って雰囲気抜群の神社があったが、ここは島の人の聖域なので一般人は立ち入り禁止。

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鳩間の灯台を見てから再び集落へ。

ぶらぶら歩いて、なんがかんだとかなり行きたかった鳩間小・中学校へ向かった。

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ここはまさに瑠璃の島のメイン舞台で、広い芝生の校庭が印象的な学校だ。

鳩間島は里親制度を採用しており、本土の不登校だったり希望する子供を引き取ってのびのびと育てて行く方針がある。

そして今日、なんと今日、全く知らなかったが偶然にも卒業式があったらしい。

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ドラマさながらのたった一人だけの卒業生の卒業式。

なんて素晴らしい偶然だと思っていたら、もう午前中に終わっちゃったらしいです。

むしろ知らなかった方が良かったほどの無念っぷり。

そして追い討ちをかけるかのように雨も降ってきた。

浮かれてばかりいたら、すっかりいつもどおりの旅になってきた。

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雨宿りをかねて「くしけぇーや」というお店でビールをグビリ。

おつまみは激ウマのもずく。もう本土でもずくが食えません。

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ここのご主人がまた気さくでよく話してくれる人で、雨宿りのつもりがとても充実した時間を過ごせた。

鳩間島行ったら是非おすすめのお店ですよ。

しかもそのお店で偶然、本日の卒業生がかき氷食いにお父さんと入ってきた。

まだまだつきはあるようだ。
もちろんSmile写真いただきましたよ。

その後彼女は島ならではの、豪快な感じで港へと送られて行った。

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そして港では、さっきまで全然人がいなかったのにぞろぞろと人が集まってきた。

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みんなが島を去る人を見送りにきたのだ。

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中々感動的な光景だ。

なにげに僕も混ざって、手を振って船を見送った。
なんだかいいね、こういうの。

僕の乗る船まで少しだけ時間があったから、近くの無人ビーチで瑠璃の海に酔いしれた。

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酔いしれすぎて、時間がたってしまい慌てて猛ダッシュで港に向かった。

せっかく現地で知り合った人が見送りにきてくれたのに、ものすごく慌ただしい別れをして船に飛び乗った。

やっぱり僕には感動的なお別れはなかったってことで。

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石垣に戻ってから、どうしても島そばのうまさが忘れられず、また島そば食いに行った。

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おいしかったんだけど、どうもあの鳩間のそばはかなりうまかったようだ。

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さらに豆腐チャンプルも食った。

結構量があっておなか破裂しそうだったが平らげた。

ゲストハウスに戻ると、Mくんがすごい充実した笑顔で帰ってきた。

長かった鉄工所での仕事がついに終わって、明後日また旅立つという。

そこで、みんなで送別会をすることになった。

これが二夜連続へべれけ祭りの始まりだ。
こんなことなら無理して晩飯食わなければ良かった。

長期滞在の人たちならではの、観光客が行かないディープな沖縄の小さな酒屋で大盛り上がりの夜だった。

僕はRikako似の男におにぎりに似ていると言われた。たしかに。

そしてなぜか板東英二のものまね対決や、島の体験を一言ネタで表現するコーナーや、誰が一番じゃんけんに強いかという子供のようなことを、なぜか僕ら以外のお客さんも一緒にやってすごく盛り上がった。

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Mくんは牛祭りの帽子をかぶり、広島カープのタオルを巻いてずっと板東英二のまねをしていた。

さらにカラオケだー、ということになったがさすがに0時を回っていて、明日は朝早くから西表島へ旅立つから僕は遠慮しておいた。
ほんとにとてもいいやつらだったなあ。

天気はよくなかったが、中々充実した一日だった。



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