青木湖/長野

混沌の青木湖フェス〜がんばれカヌーおじさん〜

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人買いの男が大量の子供たちを連行して密入国をしようとしている。


ように見えるがさにあらず。

これは毎年恒例の「カヌーおじさんと行く青木湖キャンプ」の一コマ。

それは普段家庭内ではクレバスに落ちたかと思うほど光が当たらない男が、一年で唯一誰かに「求められる」という輝ける日なのである。


まあ場所もいつもと同じだしメンバーもほぼ一緒なんで今回は割愛しようと思ったが、せっかくなんでサクサクっと書き留めておこう。


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今年もやってきました青木湖。

今回はいつもの大向キャンプ場がいっぱいだったから、お隣の青木荘キャンプ場にて。

いつものようにりんたろくんの瞑想の儀式からスタートです。

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今まではもう少し遅い時期ににやってたんだけど、今回はもっと湖の中に入って遊びたくって暖かい時期開催に。

やはり水に入れば、子供たちは問答無用に楽しいのである。

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そしてカヌーおじさんがまだ準備中だというのに、もう勝手に漕ぎ出していく子供たち。

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この企画も3年目だから、子供たちももうすっかり操船の仕方を身につけてしまった。

あんなに昔「カヌー嫌い」と言っていたりんたろくんが率先して漕いでいるのを見て、お父さんは超絶に嬉しかったぞ。

そして気づけばあんな遠くに行ってゆったりと楽しんでいる。

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もはやカヌーおじさんは不要なのか…。

嬉しさと切なさと心強さが同居しちゃう不思議な感覚だ。

なので即座に準備して、カヌーおじさんは復権をかけて必死で子供達をご接待。

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人買い、河童の襲撃、肉のカーテンなどなど、汗だくになって渾身の接待。

ここで輝きを失ったら、私はまた長く光の当たらないクレバス生活に戻ってしまう。

陸に上がってもすかさずハアハア言いながらスラックラインを設置。

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子供たちから「テンションが緩いよ」とか「ロープがだるだるだよ」などの暖かい苦情をいただきながら、汗びっしょりで必死の調整作業。

その間、他のメンバーたちは美味そうな飯を食ってすっかり飲み会スタート。

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こんな美味そうなパエリア食ってたことを後にこの写真見て初めて知った。

とにかく僕は飲食をする暇もなく接待に明け暮れたのである。


一方子供たちはというと、ハッポーNさんの息子ユーロYがみんなを引っ張りながらあらゆるお手伝いもこなしていく。

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本当にハッポー家の子供たちはいい教育がされていて、挨拶から気配りまで実にしっかりしている。

次女のヒロインHもアンニュイなハスキーボイスを駆使しながらしっかり料理のお手伝い。

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本当によくできた子供たちである。

そんな中、我が息子りんたろくん。

一切お手伝いをしようという気配はなく、ポケットに石を詰め込んでひたすら徘徊をしているだけ。

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そして大人たちに「石売り〜石売り〜石いらんかね〜」と石を売りつけようとしてくる。

そして石が売れないとわかるや、急にテンションダウンして瞑想状態に入る。

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一体どこで教育を間違ってしまったんだろうか?


りんたろくんも変な奴だが、それを大人にしたような男がパパラッチK。

彼はキャンプなのにテントのポール忘れてきやがったので、僕のヘネシーハンモックを貸してやった。

しかしやたら細い木しかなくて全然テンション張れず、もはやケツが地面についてしまっている。

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この中途半端すぎる寝床のせいで、彼はこの日の夜随分寝苦しい思いをしたらしい。

そんな不思議ハンモック男が珍獣に見えたのか、ハッポー家の次男「ジパングI」(日出ずる国に似た名前だったから)にハンティングされようとしている。

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ハンティング指導は小木Kの友達で今回初参加の「ナウくるよ」さんである。

来るときの車で酔ったのか猛烈な体調不良でひたすらダウンしていたという輝かしい初登場となった。


そして飯を食ったら再び湖で遊びまくる子供たち。

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今回が2回目のマイティ・ソーくんも随分慣れてきてお魚探し。

そしてお母さんの劇団マヨネーズさんと、今回初参加の次女イヤイヤチェリーちゃんも優雅に湖を堪能する。

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イヤイヤチェリーちゃんは只今うちのこーたろくんと同様の猛烈なイヤイヤ期真っ最中。

どうせならうちのこーたろくんも連れてきて「青木湖イヤイヤ決定戦」をさせてみるのもアリだったが、多分僕とマヨネーズさんは絶対こういう顔になっちゃうからやめておいた。

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とにかく何をやってもやらなくても、何かをさせようとしてもさせなかったとしても常に号泣して怒ってイヤイヤァァァッッッ!っとなるので結果親は打つ手が無くなってこういう顔になっちゃうんです。

なので今回はこーたろくんはお留守番。

マヨネーズさんとは次回ゆっくりとイヤイヤあるあるなイヤトーークをかましたいところである。


そして今回はパパラッチKがパックラフトを手に入れたので、記念すべきその進水式だ。

と思っていたら、何とパパラッチKが乗る前に勝手に小木Kが乗っているではないか。

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一生に一度しかない記念の進水式を台無しにするアウトロー。

それを呆然と見つめるパパラッチK。

しかもである。

この穏やかすぎる湖で突然の沈。

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何もないところで沈させたら相変わらず右に出るもののいない小木Kの妙技。

しかもいつの間にか自分の娘まで巻き添えになっている。

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まだ持ち主が一度も乗ってないのに、早くも手荒い使い方をされるパパラッチのアルパカラフト。

もちろん僕の大事なパドルも流出だ。

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僕も以前彼にパドルを折られてるので、毎度彼のパドリングにはヒヤヒヤさせられる。


そして今度はライフジャケットせずに勝手に漕ぎ出しちゃてるパパラッチKをレスキュー体制で猛追し、

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いつの間にか遠くまで漕いで行く幼児組を必死で追いかけるカヌーおじさん。

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そして酔っ払いの二人と蜘蛛の糸状態の子供たちを乗せた重量オーバーのカヌーを必死で操船し、

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「魚獲ってよっ!早く!」という小木セントちゃんの追い込みによって漁業にまで徹するカヌーおじさん。

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寒さで体をガタガタ震わせながらなんとか小魚一匹を捕まえるが、

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小木セントちゃんからは「ちっせえ!もっと大きいの獲ってよッ!」と追い込まれていく。

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結果カヌーおじさんは低体温症寸前まで己を追い込み、陸に上がってきた時には顔面蒼白な廃人状態に。

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目はうつろで腹の肉もプルプル震えて乳首も立ち立ちな哀れなカヌーおじさん。

光を失わないため、おじさんは必死なのである。

一方で、親のミスによって水着を持ってきてなかったりんたろくんも、父と同じようにガタガタと震えている。

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親子揃って久々のパープルリップ共演。

たとえ現場が普通のキャンプ場だろうと、マゾの血は燃えたぎってしまうのである。


そんな中、湖の上には地元のマオリ族の姿が。

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よく見るとハッポーNさんだ。

別名ラオウとも言われる彼は、基本的に白馬を中心にこの辺り一帯を支配しているので方々に友達がいる。

そんな頼もしい長兄を見ながら、やっと落ち着けた悪天候次兄と松本に移住してラオウの支配下に入った妹低血圧Mちゃん。

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この写真を小木Kがお留守番中の奥さんの小木ママに送信。

するとこのような返信が。(黒い部分は僕の名前です)

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小木セントちゃんがやたら僕を魚獲りで追い込んできたその源流を今垣間見た気がした。

小木家の中では、おそらく僕の扱いは若い時の出川哲朗と同等なのかもしれない。


そんな中、低血圧Mちゃんに対して「もう下ネタ言わんからなんか色々と許してよ〜」と言いながら、ひたすら下ネタ話で盛り上がる小木K。

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そうこうしてると夜も更け、

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すっかり酔った小木Kは我が子の前でも下ネタを言い続け、

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挙句焼肉のたれを己のスネにぶちまけるという失態っぷりを見せつける。

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その隙に、なぜかりんたろくんに耳を舐められるという不思議な展開に。

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その横では「飲むほどにクズ」と謳われるパパラッチKの目がヤバイことになっていき、

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最終的に日本酒をクロス持ちしながら寝落ちして、この後自分の足に酒をぶちまける。

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それを撮影していた低血圧Mちゃんはお気に入りのフーディニジャケットをランタンで燃やして穴を開け、

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矢作Cはブラックデビルになる始末。

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一方子供達はりんたろくんの謎の特訓に巻き込まれ、ひたすらスクワット。

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乱れる大人たちと統制をなくした子供たちの阿鼻叫喚の世界。

こうして素敵な夜は更けていったのである。

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そして翌日、再び朝からカヌーして各々は帰宅の途についた。

今年も中々楽しいキャンプだったのである。

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この会は毎回子供達の成長が感じられて中々有意義だ。

それと同時にカヌーおじさん不要論も勃発してしまうわけだが、なんとか今後も頑張っていこうと思う。

まずは小木ママへビールのお歳暮を贈ってご機嫌を取るところから始めてみよう。

そう思った初秋のカヌーキャンプでありました。




混沌の青木湖フェス 〜完〜



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