実に三年ぶりの気田川。
育児にまみれてとんとご無沙汰していたが、久しぶりのマイスイートホームリバー。(参考記事)
もう岐阜県民になってしまった僕は気田川をホームリバーとは呼べないが、それでもここは心落ち着く川の一つだ。
今回はそんな僕の青春の川に、これからカヌー青春が始まるかもしれない男達を連れて来た。
チーム・マサカズの素人野郎共だ。
「まさか」な出来事を楽しむ、アウトドアマゾ集団「チーム・マサカズ」第五弾。
カヌーチェリーボーイズ達の川カヌーデビュー戦。
穏やかな川で名高い気田川だったが、そんなチェリー共の奇行に支配されて全く落ち着きのないリバーツーリングとなった。
これは「大量のチェリーボーイズを連れて川を下るとどういう事になるか」の記録。
そんな童貞野郎達の暴走を振り返ってみよう。
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僕はいつものように、子供の風呂と寝かしつけのミッションをこなしてからの夜間出発。
5月の休日のカヌーは、前日の深夜入りが鉄則だ。
気田川に到着して、夜中に一人川原のテントの横で飲むビールと魚肉ソーセージ。
僕の背中の羽が伸びに伸びまくる瞬間。
それは徐々に「マスオ」から一人の「男」へと変貌を遂げて行く大事な儀式。
そこには仕事の電話も、養子の重圧も、育児の悩みも、嫁の罵声も届かぬステキな世界。
一人の夜の川原が寂しいかどうかは僕が決める事。
同情は禁物でございます。
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朝8時にメンバーが現地集合で合流して来る。
しかしこの時点で何故か肩で息をしているのは僕だ。
実は朝にあまりの寒さで目が覚めた僕は、ひとりランニングをかまして皆より一足先にマゾっていたのだ。
ちょっとだけ走って、合流メンバーの車の前に飛び出して驚かせてやろうという魂胆だった。
しかし奴らの車が中々現れずに、結果ずっと走り続ける事になってこのような醜態となってしまった。
マゾ塚カヌースクールの講師として、この素人どもに「いかに準備段階で己の体力を削っておけるか」の重要性を自ら示した結果だった。
ここでアゴ割れMが突然、白昼堂々と股間に黒いホースを取付けた。
写真だけ見ると「怖い人達に囲まれてホースをはめさせられる男」に見えるがさにあらず。
もちろんこれはカヌーをポンプで膨らませているんだね。
一方で小木Kはと言うと、カヌーの上であられもないポージングだ。
グラビア撮影だとしても実に画期的なカモンポーズ。
そんな小木Kに刺激されたのか、アゴ割れMが「セクシー対決」に乗って来た。
そして見事なライフジャケットの食い込みプレイでセクシーアピールだ。
かつてこれほどのツヤのあるセクシーなケツがあっただろうか?
僕の記憶の中では寺沢武一の漫画でしか見た事が無い。
早くもチェリーボーイズ達の暴走が始まったようだ。
まだカヌーのイロハの指導を何もしていないのに、乱行を始め出す者も現れる。
僕が車をゴール地点に置きに行っている間に、無謀にも彼らは難易度の高いプレイボートに試乗していたようだ。
そしてゲリMによる、まさかの「正座乗船」が炸裂した。
プレイボートを便器と間違えてないだろうか?
パドルの持ち方も変だし、逆に凄い難易度が高い乗り方のように思える。
彼は「プレイボート」の意味をはき違えてないか?
決してこのカヤックはマゾなプレイを楽しむためのボートではない。
一方で甲府から遅れて参戦して来た男がいる。
僕以上のドラゴンズファンと知られる彼は「ゴールデン立浪」で気合いを見せつける。
綿生地のこのTシャツはたっぷりと水を吸って彼を冷やす事請け合いだ。
実にチェリーらしいミスチョイス。
今回がチーム初参加のこの男を、ひとまず「ドラT」と表記して行こう。
しかし彼だけ遠方に住んでいるから、かなりのレアメンバーになることは間違いない。
そしてドラTとアゴ割れMのコラボプレイ「現場の男達」が始まった。
アゴ割れMは前回の長良川に引き続き現場ヘルメット持参で、ドラTもそれに続いた形だ。
どう見てもこれからカヌーをやろうという男達には見えない。
少し文字を加えれば、たちまち国交省風のポスターが出来上がる。
二人とも、実に悪い企みを密談しているように見える。
こうやって見ると、凄く腹立たしく見えて来る奴らだ。
そんな現場監督も、プレイボートに乗ってご満悦だ。
今にも「おう、若ぇの!手ぇ休めるな!ちゃっちゃと川に入れ!」という怒号が聞こえて来そうだ。
こう見えて、彼も立派なカヌー素人。
かつてこれほど威厳に満ちたチェリー野郎を僕は知らない。
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チェリー共の暴走が落ち着いて来た所で、スタート前の記念撮影だ。
左からマゾ塚カヌースクール講師の僕、近所だから参戦して来た山田(仮)、現場監督のアゴ割れM、風邪+睡眠1時間のみの小木K、黄金の立浪ことドラT、従軍キャメラマン矢作C、そしてゲゲゲのゲリM。
カヌー経験者は僕と山田のみ。
ドラTは完全なる初体験。
アゴ割れMと矢作Cは、先日長良川でプロによる強制筆おろしで脱初心者したばかりの素人童貞。
その他は水路を一回プカプカしただけの自慰野郎たちだ。
これだけ大勢の素人どもを引き連れてのカヌーは初めてだから非常に不安だ。
ひょっとしたらゴールで写真を撮った時、この中の何人かは映っていないかもしれない。
彼らにも家庭があるだけに、僕の責任は重大だ。
この先、そんな僕の不安を予想通りに彼らは現実のものにしてくれた。
そこかしこでチェリー達は暴走を続け、僕の精神と体力と大事な物を破壊しまくるデストロイヤーズと化した。
本来は美しき清流気田川をのんびりと満喫してもらうつもりだったのが、まるでドリフ後半のようなドタバタとした落ち着かないツーリングとなってしまった。
鮎釣り前の貴重な5月に行なわれた、「筆おろしのファン感謝祭〜童貞カヌーツアー〜」。
本来はささっと一話で終わらせるはずだったんだが、忙しいのと体調不良により中々記事が書けんくて。
まあその体調不良も、今思えばこの時からがきっかけだったように思えるが。
というわけで、後編へ続きます。
気田川デストロイヤー前編〜チェリー達の暴走〜
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MATATABI BASE
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