八重山諸島放浪記

八重山諸島放浪記最終日+あとがき

最終日の朝が来た。

いよいよ天気も悪く、資金も底をついてきたので15時の飛行機出発までのんびりとすることにした。

これだけ長くいたから、すっかりこのさんだるハウスが我が家みたいに落ち着く場所になっていた。

連日の宴会でたまりにたまった旅の記録をまとめた。

お昼にはwさんと富山ちゃんと一緒にちょいとしゃれたカフェ何ぞで石垣牛ハンバーグを食った。

これでだいぶ八重山名物は各種食った気がする。

ハウスに帰ってから、人があまりいなかったけど改めてSmile写真をみんなで撮った。

IMGP8084.jpg

出発前は素晴らしい景色とともにフラッグを持って撮影すると言っていたが、最終的にはやっぱりこの旅で出会った人たちだった気がする。


Wさんとエグザイル君が荷物の整理を手伝ってくれて、空港まで送ってくれた。

空港で熱く別れの挨拶を済ませた10分後くらいに、またバッタリ会ってしまうという気まずいパターンはあったが、実に別れが惜しまれた。

八重山諸島は、また来たいというより、また帰ってきたい場所だ。

また必ず訪れるだろう。

次こそはガッツリ晴れてもらって、もっと八重山のてぃだを浴びてみたい。

ではでは皆さん、のんびり行きましょーねー!

(翌日の会社に山のような仕事があって徹夜地獄になろうとは、このときは思ってもいませんでした。)

八重山諸島放浪記 ー完ー

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〜八重山諸島放浪記 あとがき〜


今回の旅は僕にとって特別な旅となった。

出発直前に東日本大震災が発生し、かなり悲嘆にくれた。

旅もキャンセルしてボランティアに向かうことも考えたが、とても外部の人間が行ける状態でもなかった。

義援金を送っても激しい無力感で苦しんだ。

でも、周りの人たちの励ましのおかげで旅に行くことができた。

それに際し、Smiling Seeds Projectという個人レベルのプロジェクトも立ち上げた。

復興にはまず笑顔を取り戻すこと、その思いだった。

旅先で被災家族の人と出会ってとても喜んでくれて最高の笑顔をいただいた。

他の旅人達もすごく協力的で、心から被災地の方々を心配していた。

同じ日本人同士、芯の部分ではやっぱり繋がっているんだと感じることが出来た。


そして、個人的には今までとは少し毛色の違う旅になった。

僕はどちらかというと北思考の人間で、あまり南国的なところには魅力を感じていなかった。

でも今回はWさんがゲストハウスをやるということで行くことにした。

北では自然の清冽さ、厳格さや、人間的な感覚を研ぎすましたり、己と向かい合う旅が多く、宿泊は基本テント泊で山の中で寝た。

しかし今回の八重山諸島は、きれいな景色はもちろんだが最終的に印象に残っているのは「人」だ。

北では自然と己、南では人と優しさ。

今回南を旅したことで、偏っていた自分の人生観、自然観はずいぶんフラットな状態になれた気がする。

同時に、被災者の方々のことを思いながら旅をしていたから、家族のこと、子供のこと、友達のこと、まだ見ぬ被災者のことなど、「自分ではないその他の人のこと」を思う機会が多かった。

旅に出る前までは「人のために笑え、人のために泣ける」、そんな人間になりたいと思いながらそれが中々出来ずに妙に苦しんでいたりもした。

でもなんか少しだけ分かった気がする。

そうした人間には、なろうと思って意識的になれるものではない。

人との繋がりの中で自然と湧いてくる思いであって、誰しもが心の根底に持っている感情なんだ。

そんなことを思った旅でした。

ここまでお付き合いしてくれた人、ありがとう。

みんなで共に。これからも笑顔で。ちばりよーねー。

IMGP6994.jpg

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〜お世話になったところのご紹介〜

さんだるハウスさん・・・一泊1000円のゲストハウス。長期滞在にも短期の滞在でも間違いなくいい思い出が残るだろう。管理人のWさんは共にユーコンを下った戦友。カヌーする人もしない人も一度彼の話を聞いてみてほしい。ひょっとしたらあなたの人生変わっちゃうかもよ。リバーカヤックする人は中々八重山諸島行かないだろうけど、カヌー話に飢えてるから泊まらなくても顔を出してみておくれ。

ちゅらねしあさん・・・本物の男が見たい方は是非!もちろん初心者だってオッケーさ。でも特にカヤックやってる人に特に行ってほしい。観光カヤックガイドというより、深く自然と向き合えるプランが多く用意されている。自給自足ツアーや離島遠征ツアーなど、日本の誇る名アウトフィッターだ。話も面白いし、ためになる。そしてここの子供がかわいいのなんの。次に石垣島行ったら、観光ゼロでどっぷりここにお願いしたいと思っている。

くしけぇーやさん・・・鳩間島の集落にある別邸チックな小さなお店。ここのご主人は島の人間ではないが、誰よりも島の心を大切にしている。もずくなんてかなりウマいのよ。小さな島だから、島の人や旅人とも交流できる。これからいろいろと面白いことを始めて行きそうな、今後が気になるお店だ。鳩間島に行ったら「帆」というお店の鳩間そばと、くしけぇーやさんは是非行っておきたいところだ。

うりずん家・・・波照間島の民宿。まだ去年建てたばかりだけど、小民家風で雰囲気はばっちり。そしてここのご主人がいい。彼を慕って彼のサトウキビ畑でキビ刈りの仕事をしにくる人も多い。奥さんも大変気配りの出来る方だし、値段も1泊2500円だ。外にはゆんたくテーブルがあり、実に楽しい夜が迎えられる。次は家族連れて行ってみたいなあ。

糸洌三線屋(いとすさんしんや)・・・石垣島で天気悪かったら迷わずここへ行っとくべきだ。事前に三線民謡ショーをみてテンションを上げておくのも良い。90分1500円で結構基礎が身に付いて、うまくすれば一曲弾けてしまいますよ。



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