「さとうきび畑の唄」
おすすめ度:★★★★☆
八重山諸島に向けての予習DVD第3弾!
ドラマの舞台は沖縄本島で八重山諸島ではないけど、いくつかのシーンの撮影ロケ地が石垣島だったので見てみました。
沖縄と言えばあくまでも明るくて開放的、牧歌的なイメージがある一方で、やはりどうしてもつきまとう暗い過去の影がある。戦争だ。
今まで行った旅でもカナダやアラスカでは壮大な風景の素晴らしさの影に、ネイティブアメリカンの悲劇がつきまとったし、北海道でも所々アイヌの悲劇や開発の問題などの暗い影があった。
勝手な僕の定義だけど、「旅行」のような単純に楽しむレジャー的なものも楽しいんだろうが、僕はあくまで「旅」であって、その土地のいいところばかり見ていたらきっと本質的なものを見落としてしまう気がする。
感動も失望も悲哀も暗い過去もひっくるめてその土地を感じることが大切だと思ってる。
当然僕は戦争を体験していないけど、思う事がある。
戦争当時の話をしてくれる人は確実に減ってきてる。
去年僕に海軍にいた当時のことを話してくれた親戚のおじさんも今年他界してしまった。
自分の息子の事を考えてみると、おそらく僕ら世代というのは「あの戦争」を生で体験した人々の話を聞く事ができる最後の世代じゃないかな。
もし今回の旅で当時の話を聞く機会があればおじい、おばあに聞いてみたい。
つらい内容もあるかもしれないけど、僕らの息子たちの世代につなげていけるようなものを吸収してきたいと思う。
戊辰戦争がもう僕らの中で完全に歴史上の戦争で現実味がないように、きっと太平洋戦争も歴史に埋もれてしまうかもしれない。
そうならないようにしないとね。
そんなことをしみじみ感じさせてくれる作品だった。
特にさんまさんの演技というか役柄が素晴らしい。
名作映画「ビューティフルライフ」の主人公と重なったけど、
暗い時代だからこそ明るく笑顔でいる事の素晴らしさを教えてくれた。
こんなに平和な現代で、笑顔をなくしてしまった僕らに訴えてくるものがある。
作品とは関係ないけど、さんまさんのよく言う「生きてるだけで丸儲け」って素晴らしい言葉だと思う。
ほんとその通りで、丸儲けしてる状態なのにもっともっと儲けたい、遊びたい、良い生活したいってほんと馬鹿みたいだよね。
余分を求めすぎて勝手に苦しんで。
生きてるだけで丸儲けなんだから、あとは笑って楽しんじゃえばいいんじゃないって事だよね。
中々難しいけどそうやって生きて行けたらっておもうよ。
余談だけどイマルってこの言葉からきてんだよね。良い名前もらったなあ。
まあ長くなっちゃったけど見ておくべき作品ですよ。ぜひぜひ。
さとうきび畑の唄 完全版 [DVD] (2004/01/23) 明石家さんま、黒木瞳 他 商品詳細を見る |
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