栂池自然園/長野

スキヤキ浮かれポンチーズ 後編〜雄叫びホモイスティックナイト〜

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天空に輝く死兆星。

その星の下にはジャギ一匹。

今宵、彼は狼となる。

そしてこの白馬の夜に、野郎どもの喘ぎ声が溶けて行く。



過去数年にわたり、悪天候三兄妹に踏みにじられて来たジャギの快晴奥義。

今回の彼は「名もなき未婚修羅男」「光と箔に飢えるジャコウ」、そして「シャワーまみれの種モミジジイ」を味方につけてチーム・ジャギを結成。

そして悪天候三兄妹が、「片足のファルコラオウ」「瀕死風邪のトキ」「ニヤリネギガール」という追い込まれた状態の隙をついた。

その結果、見事に念願だった起死快晴の大勝利を手に入れたのだ。


そんな逆襲に成功した男は、早くも次なる野望に動き出す。

彼の本当の目的は他にあった。

この開放的な空間で、ついにチーム・ジャギの本性が炸裂するのだ。


それでは素敵な快晴スノーハイクの先に待っていた桃源郷の世界。

酒池肉林のスキヤキパーティーの模様と、ジャギの野望。

さらには2日目の奇跡の模様をしっぽりと振り返って行こう。


ちなみに今回は当時の状況を赤裸々に書いていく。

なので若干お見苦しい下ネタに眉をひそめる方もいるかもしれません。

しかし事実を伝えるジャーナリストととしては真実を余す事なく伝えるのが使命。

そう。

それもこれも、ぜんぶ雪のせいなのである。

苦情は受け付けないのである。


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ついに桃源郷に到達した7人の血と肉と酒に飢えた浮かれポンチ達。

たかがスノーハイクなんだが、ここまで実に激しい戦いを生き抜いて来た猛者達である。

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特に左の二人の功績は偉大だ。

本来は家で寝てなきゃいけない程の病人のくせに、マゾをこじらせすぎて地獄のスノーハイクを敢行したトキ。

口の中を胃液でいっぱいにしながら、根性でこの快晴を呼び込んだ功労者。

そして村人達の明日への希望のため、シャワーまみれになりながら種モミを運んで来た種モミジジイ。

ここに到達する途中で一回息を引き取っているにも関わらず、ケンシロウの雑な種モミの扱いに堪え兼ねて墓から這い出て根性のハイクアップ。

これには多くの方から感動と賛辞をいただき、種モミジジイTシャツも飛ぶように売れたと日経トレンディが報じていたほどだ。

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そんな多くの犠牲と、チーム・ジャギの晴れ男パワーで手に入れたこの最高のステージ。

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皆が一様にこの光景にウットリと見とれてしまっている。

しかしその時。

皆が絶景に見とれている隙に、ついにジャギが野望に向けて動き出したのである。


ジャギはそっと瀕死で動けないトキの背後に回り込む。

そして突然、トキの胸に光る7つの性感帯秘孔を優しく突き始めたではないか。

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突然始まったジャギのホモイスティック神拳に動揺が隠せないトキ。

しかも三脚立てて撮影までしているではないか。

しかし抵抗しようにもトキは衰弱が著しく、挙げ句ジャギのフィンガーテクニックの強弱がテクニカルすぎて身動き一つできない。

トキはビクンビクンしながら「ひ…ひで…ぶ…あッ…」と言うのが精一杯。


最近藤原岳でケツに太い木を刺して以来新たな自分に目覚めたジャギ。

そう。

近頃ホモ説著しい彼が、ついに今「保毛尾田ジャギ男(ほもおだじゃぎお)」と化してその本性をあらわにしたのである。



やがてトキは果てた。

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保毛尾田ジャギ男のホモイスティック神拳奥義「ラブミーテンダー」にて完全に骨抜きにされたトキ。

この時点で彼はかつてないほどの体調悪化を成し遂げ、本気で吐きそうになったために「ごめん…30分くらい寝かせて….」とリアルダウン。

かつて何度もこのブログで彼のグロッキー姿をご紹介して来たが、確実に今回が一番「混じりっけなしの衰弱」である。

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せっかくこんなに晴れたのに…。

誰よりもこんな快晴に飢えていたのに…。

自分の事ながら、あまりに哀れすぎて直視できない…。



で、なんだかんだと1時間近く気を失っていたトキ。

気がつけばもうすでに皆テントを張り終えている。

保毛尾田なぞは「いつでも俺のテントの中に入って来な。“ほもてなし”の準備は整ってるぜ」と言わんばかりだ。

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あのテントの中に入ったら一体どんなほもてなしをされてしまうのか?

しかもあのテント、実はマジックミラーテントかもしれない…。

そしてやがては「マジックミラー号で徹底検証!男と男の友情は成立する!?友達関係のリアル素人アラフォー男子が日本一あったかいんだからぁ〜♪なMM号の中で二人っきりでハッスルラッセルスペシャルpart4 in白馬」というタイトルでSODから販売されたら大変な事になってしまうぞ。


とりあえずそんな保毛尾田の熱い視線を見て見ぬ振りしながら、遅れを取り戻すべくシャングリラ3を立てて行く。

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だがこの間、恐らく保毛尾田の下半身シャングリラも立てられていたはず。

隙を見せたらすぐ奴のラブミーテンダーの餌食になってしまう。

こいつは今日は気の抜けない夜になりそうだ。


一方、テントを張り終えた他の面々はついにあの作業に着手。

そう。

ずっとずっと夢見続けて来た浮かれの祭典、「雪のテーブル作り」である。

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今まではこういう場所に来ても「突風」「吹雪」「ホワイトアウト」「テント飛ばし」などでこんな事やってる場合じゃなかったし、たまに天気がよくても黒戸尾根では「理不尽な管理人による快晴下の小屋幽閉」という憂き目に遭ったりもしてきた。

しかし今日は我々を遮るものは何もない。

ここにモデルのKIKIさんがいても遜色なく溶け込みそうな、まさにランドネの世界だ。


だがこんな時でも油断は禁物。

今の我々が恐れるのは天災よりも人災。

ランドネのKIKIさんよりも、ジャギによる乱取りの危機の方が深刻。

なんとついに我慢できなくなった保毛尾田ジャギ男が、突然ジャコウのケツに棒を差し込んだではないか。

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その突然の挿入に、さすがのジャコウも「ヒウッ!」と叫んでこの表情。

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これぞホモイスティック神拳奥義「ラブストーリーは突然に」。

この出会って4秒の衝撃に、ジャコウは「もっと….もっとだ….もっと光を!もっと光おぉ〜〜う!」と絶叫。


新しい己に目覚めたジャコウは「次はこいつを頼む!もっと天帝様に響かせてくれ〜い!」と持参の響を取り出して叫ぶ。

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そういう目線で見ると、この響も強烈なアイテムに見えて来るから不思議だ。

しかも12年物だ。

というかやはりこの上に置くだけで、随分と雰囲気とオシャレ感も上がるのが雪テーブルの威力なのだ。



やがてそんなまさかなやり取りを経て、ついに悲願だった雪テーブル完成。

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一生こんな日は来ないと思っていただけに皆感慨もひとしお。

トキに至っては、たまたま目の前のコッヘルで見えないが、笑いながら吐いている。

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すごく念願の状況なんだが、一向に吐き気が止まらずにどうしても目の前の快楽に溺れきる事が出来ない。

きっと分不相応な事すると、体の内部から破壊される秘孔でも過去に打たれているのかもしれない。


それでもこの状況は病床の身をおしてまで来るに値するパラダイス。

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この自由感と幸福感と開放感。


しかし心が解放されすぎると、またあの男が疼いてしまう。

まだ乾杯前だと言うのに、保毛尾田ジャギ男がここでも強引に突っ走る。

なんと低血圧Mちゃんの円筒状のジュースを己のケツに突き刺そうとしているではないか。

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さすがのラオウも、これを見て「バ..バカな…おれが… このラオウが震えて…..」と驚きを隠せない様子。

いくら開放的になったとはいえ、それはあまりにも自己中心的だぞ保毛尾田。

しかしこれこそセルフホモイスティック神拳奥義「愛のままにわがままに僕は僕だけを傷つけたい」なのである。


だがなんとかラオウの「それはやめておけ」という説得によって踏みとどまる保毛尾田。

で、やっと落ち着いて勝利の乾杯なのである。

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保毛尾田のゴールドフィンガーアピールが気になるが、これでやっと優雅なお時間の始まり。

何気ない話から山談義、そしてジャコウの下ネタ話まで話は尽きる事がない。

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こうしてただただのんびりとステキな時間が過ぎて行くのである。

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これだよね。

白馬三山の大縦走や黒戸尾根の変態ロングプレイもいいけど、本来の僕はこういう世界に憧れて山をやっていた所もある。

こうして気の合う仲間達と大自然の中で酒飲んでくっちゃべる。

この何気ない瞬間が、きっと数年後に輝かしい思い出となってフラッシュバックする事もあるんだろう。

大人には大人の青春ってやつがあるのです。


やがて白馬岳の山頂に日が沈み出し、見事なダイヤモンド白馬が。

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これと同時に「暗い…暗いぞ…。光が…。」とジャコウの元気が薄れて行く。

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これ以降、彼はこの場所をピクリとも動かずに飲み続ける。

一方で、日が沈んで寒くなると現れる芸人が二人。

ラオウとトキの「ブラックミシュランマンズ」のお二人である。

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基本的に弟の方の見せ物は冷え性でプルプルするって事くらいだが、兄は颯爽とけん玉を取り出し「今や天をめざすおれの拳玉!とくとみせてやるわ!!」と剛のけん玉を披露。

いつもならこのけん玉を合図に空が白で埋め尽くされ、世は突風で包まれるのが常だが、この日ばかりはひたすらに静穏をキープ。

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たまんねえなあ。

これにはたまらず名もなき修羅の男も、「今日ならこのバズーカレンズでステキな嫁さんを見つけられるかもしれない」と血をたぎらせながら白馬村の独身女性達を探し続ける。

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しかし彼のお眼鏡にかなうお相手は中々見つからない。

どうしてもレンズ越しに見える、箸の持ち方とかしゃべり方とかが気になってしまうのだ。

彼は当分結婚できずに名を名乗る事が許されない独身修羅として、そしていずれはボロとなって過ごして行く事だろう。

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そんな彼が「食事だ」と言って今回の酒池肉林パーティーのために用意して来たもの。

それがこの南部鉄器製の本格すき焼き鍋なのである。

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実に体感重量3〜4キロはあろうかという、雰囲気重視でチョイスされた山向きではない重量級鍋。

持って来たのは修羅だが、ここまで担いで来たのはチームリーダーのジャギ。

そんなジャギの苦労が滲んだ鍋にスキヤキの具材が投入される。

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このすき焼き鍋の晴れ姿を見て、ここまで苦楽を共にして来た鍋との思い出が溢れて男泣きするジャギ。

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ついに始まったスキヤキ祭りに、ジャギのコーフンが止まらない。

シャッターも追いつけない高速さで具材をかき混ぜては、

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出来上がった黒毛和牛を食って「ウメッー!」と叫んで後方に吹っ飛ぶ。

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実に騒々しい男だが、これまでの彼の苦労を思えば無理もない。

散々悪天候三兄妹に好きなように弄ばれ、テントとシュラフを谷底に飛ばされたり、土砂降りの八方尾根で買ったばかりのカメラフォルダーまで奉納して白目になったりもして来た。

しかし今回念願叶って大快晴を手に入れ、ホモプレイも楽しんで黒毛和牛まで食っている。

その悦びのせいなのか、お酒の勢いも手伝ってチーム・ジャギの仲間達に過剰なほもてなしを開始。


早速彼は得意のゴールデンフィンガーで、パパラッチKの背中のGスポットを刺激し始める。

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たちまち白馬の闇に修羅の男の「あふッ..む…ふぬ〜ん」という喘ぎ声が溶けて行く。

たちまちとろけて行く修羅。

これにてもはや彼は「アア…もう女より男….結婚なんてクソ食らえ…。早く僕の大吟醸を…僕の大吟醸をー!」とホモ感染。

もはやジャギのなすがままの修羅の男。

これぞホモイスティック神拳「レット・イット・ビー」である。


その勢いのまま、保毛尾田ジャギ男は次の獲物ジャコウのもとへ。

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ソフトに、そして時に激しく背後からジャコウを快楽の花園へといざなう。

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俺は声は出さないと強がっていたジャコウも、たまらず目を閉じて「アッアッアッ〜!」と豊丸状態に。

これぞホモイスティック神拳奥義「瞳をとじて」なのである。


やがてコーフンがピークに達した保毛尾田ジャギ男は、ジャケットを脱いで乳首を見せながら二人に迫る。

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ついに出たジャギの名言。

これぞ酔った勢いでのみ発動されるという、ホモイスティック神拳奥義「ジャギの流れに身をまかせ」なのである。


と、そんなジャギ・修羅・ジャコウの「ゴリゴリボーイズ」達の余興を楽しく見ながら美味しいスキヤキとお酒に舌鼓。

まさにここは愉快な酒池肉林会場。

こんな状況でスキヤキ食えば誰だって幸せだ。

ただ一人、トキだけは「吐き気がある時には難敵」となるスキヤキに激しく苦戦。

せっかくの黒毛和牛や、パパラッチKが持って来た幻の大吟醸も全く喉を通らない。

こんな状況ですらトキはプロフェッショナルを貫き通す。

これがトキのマゾヒスティック神拳奥義「僕が僕であるために」なのである。



さあ、すっかり夜も更けて来て頭上には大量の死兆星が登場。

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月明かりが煌煌としすぎて満天の星空って感じではなかったが、それでも空どころか5m先の景色も見れない悪天候三兄妹はため息まじりでこの星空を見上げる。

そしてみんなで再び丘に登って白馬の街を見下ろす。

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この文明の光にはジャコウも興奮して、チラチラとジャギの方を見ながら「おいおい。こんな夜景見せられたらイチコロだぜ。」と呟く。

おそらく彼はジャギを誘っているのだろう。

事実、このあとトキがジャコウに「ヘッドライトで何か文字書いて」と言って撮影したら、ジャコウは大好きな光で己の心をこのように表現した。

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夜景は人の心を素直にする。

これを見たジャギは全てを察したのか、頬を赤く染めて静かに頷くだけ。

この先は大人の男の世界。

これ以上彼らの愛を詮索するのは野暮と言うものだろう。



こうして白馬の夜は更けて行く。

宴もたけなわとなり、各自それぞれが己のテントに帰って行く。

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今頃ジャコウは自分のテントの中で、ジャギが「お待たせ」とやって来るのを今か今かと待っている事だろう。

一方で修羅の男も「ちょっと待った」とばかりに、先にジャギのテントに大吟醸持って先行夜ばいを企んでいるかもしれない。

そして青春の夜はその甘美な闇を徐々に濃くして行く。

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その夜、どこで何が起きていたかは知る由もない。

ただ時折激しい雄叫びが聞こえた事だけは確かな事である。



さあ、色々あったが充実した初日が終わる。

最後の最後まで大快晴の最高の世界だった。

この調子で行けば明日が悪天候になるなんて想像する事も出来ない。


トキは思う。

今日はしっかり寝て体調を戻し、明日こそ大快晴の世界を心行くまで楽しんでやろう。

そして稜線の船越の頭までハイクアップし、ステキなご来光に包まれるのだ。

今シーズンラストの雪山登山に相応しい、最高のエンディングを迎えてやるのだと。


そして彼は眠りに落ちて行く。

時折激しい咳に苦しめられながら。


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う…

ううむ…

そろそろ朝か…


お、

なんだか昨日より調子が良さそうだ

これで今日こそ全力で晴れを楽しめるぞ


でも

なんだろう….

さっきから随分と聞き覚えのある音が聞こえるな…

シャラシャラシャラシャラシャラっていうこの音….

以前にもこの白馬で聞いた事あるようなないような……



トキは静かにテントのジッパーを開ける。

そして恐る恐る外の世界を眺めてみる。

やがてトキはプルプルと震え出す。

そして蚊の鳴くような声で呟く。

「う….うそだろう….」と。



そこにはこのような世界が展開していた。

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これは一体何事だ?

また核戦争でも起きたのか?

私はまたしても子供達とケンとユリアを守るためにシェルターの扉を閉めてしまったのか?

青空はどこだ…。

俺の青空はどこ行ったぁぁぁ!!


これを見たトキはついに「グハッ!」と血を吐いた。

その場に倒れそうなトキの背後にはハッポーNさんが。

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「泣きたくば泣くがいい。責めはせぬ。所詮これが我々の現実なのだ」と。

これに対し、わずかでも夢を見てしまったトキは全てを悟って涙する。

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そう。

これが現実。

ラオウに至っては全てを悟った顔で、後光に包まれながらしっかりとこの現実を受け入れている様子。

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さすがは悪天候神拳の長兄だ。

我らは落ち着くべき所に納まっただけの事なのである。


それにしてもなぜあの大快晴からたったの数時間でこのような大惨事になってしまったのか?

チーム・ジャギ達は何をしていたのだ?

ちゃんとモクモクの侵入に目を光らせていたのだろうか?


と思って遠方を眺めると、寒風に向かって己のブツを冷やしているジャギを発見。

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トキは「まさか!」と思い、慌ててジャコウのテントに走って行く。

するとそのテントの中から、ヘロヘロのジャコウがケツを抑えながら這い出て来たではないか。

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そして彼のテントの中を見ると、なぜかホッカイロの中身の粉が大量にぶち撒かれている。

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一体昨晩、二人の間に何が起きたのか?

これが噂に聞くジャギのホモイスティック神拳最終奥義「今夜はビート・イット」の威力なのか?

ホッカイロが破れるくらいのビートとは一体どのような….。


しかし二人は昨晩の事を何も語ろうとしない。

それどころかトキが白い絶景を見ながら飯を食っていると、

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突然ジャギが現れて、もの凄く己の股間をアピールして来るではないか。

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これでもかと突き出されたジャギの股間。

そしてトキを見る目は「次はお前だ」と言わんばかりの迫力。

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そう、これがこの悪天候の原因。

ジャギの過剰なほもてなしとご乱心によって、チーム・ジャギの足並みが乱れてその隙をモクモクさんに付け入られたのである。


でも待てよ。

ゴリゴリボーイズの三人はしょうがないとして、もう一人のチーム・ジャギメンバーの種モミジジイは何をしていたのだ?

と、思ってジジイのテントを見てみる。

するとそこには誰もが「あれ?ここ鶴舞公園だったっけ?」と言ってしまったほどのホームレスジジイがいたのである。

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種モミをぽりぽり食べながら出て来る様は、まるで「あれ、もう配給の時間かい?」とでも言い出しそうなしっくり感。

そして役所の人に「こらこらジイさん。こんなとこにテント張っちゃダメだよ」と退去させれているようなリアリティさ。

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それでも種モミが入った袋だけは大事そうに手放さない。

彼は今回種モミに執着しすぎたあまりに、晴れをキープさせる事をすっかり忘れていたようだ。


なんにしてもこれで快晴の空は遠い記憶の彼方に消え去り、全ては元通りの世界に。

辺り一面真っ白なこの世界になって、ようやくトキにも生気が戻って元気100倍。

昨日の体調不良が嘘のように、急にふんぞり返って水を得た魚のようになってしまった妖怪死に魚。

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やはり彼にはこのような白い世界が良く似合う。


結局これにて船越の頭行きは当然断念。

その後は、どうせどこ見ても白いからとのんびりとシャングリラで談笑タイム。

照れて顔を覆うジャギに、昨晩のジャコウとのチョメチョメ話を聞いてみたり、

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長老から「効果的な空き缶の拾い方」のレクチャーを受けたりもした。

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しかしいつまでもそんなどうでもいい話を聞いている場合ではない。

我々はさっさとテントを片付けて撤収準備開始。

いざ、お馴染みの白の世界の中へ出発だ。

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昨日あれだけ美しかった白馬の山々も、今やただの影絵にしか見えない。

このブログもまたモノクロ仕様に逆戻りである。


これには母の体内にいるかのように落ち着く悪天候三兄妹。

低血圧Mちゃんに至っては、フリーフォール並に血圧を急降下させて「嬉しくて泣いちゃいそう」と感激している。

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やはりネギを失った彼女は、もはや溢れ出る悪天候オーラを制御できないのだ。

今後は普通の登山でも無駄にネギを背負って行った方が彼女は好天を維持できるのかもしれない。



こうして2日目は悪天候三兄妹の圧勝に。

悲しい現実だが、百戦錬磨のこの7人は天気が悪いなら悪いなりの楽しみ方を知っている。

ここからはヒップソリで颯爽と下山を楽しんでしまおうというアクティビティタイムなのだ。

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勇猛果敢に滑り出そうとするトキとジャコウ。

それを優しく見つめる種モミジジイと名もなき修羅の男。

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しかし名もなき修羅の男の方は、よく見ると顔が真っ赤っかだぞ。

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これが昨日の日焼けのせいなのか、まだ大吟醸が残っているのか、それともジャギに妙な事をさせられて顔を赤らめているのかは分からない。

ただ一つ分かっている事は、彼は絶賛お嫁さん募集中という事だけである。


そんな視線に見つめられながら奮闘するトキとジャコウ。

しかし雪が重すぎて全然進んでいかないというまさかな予定外。

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本日のメインイベントが早くも頓挫して狼狽する二人。

必死で滑ろうとするが、体力を失うばかりでやってることはただの下山ラッセル。

そんな汗だくの二人の横を、普通に歩きの修羅の男が追い抜いて行く。

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これは一体何の茶番なのか。

ヒップソリというささやかな行事すら楽しむ事を許されないのか。


と、思っていたら、ネギという足かせを失った悪天候ガールが転がり落ちて来るではないか。

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そして最後は美しく犬神家フィニッシュ。

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さすがに悪天候時の楽しみ方を心得ている。

立ち上がった彼女は「滑れないなら転がればいいのよ」とぴしゃりと言い放つ。

それを見たラオウも「うむ!さすがは我が妹である!」と感心している。

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そう言うラオウ自身が、壮大な白に包まれて最も絵になっている。

そんな二人の兄妹に負けてられないとばかりに、トキも空身になって陽気に滑り落ちる。

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とても昨日まで嘔吐寸前にまで追い込まれてた男とは思えないほどの浮かれっぷり。

やはり彼は光のない白い世界でしか生きられない悲しき深海魚。

悪天候三兄妹に快晴なんぞ必要はないのである。


で、空身で滑って行ったトキの荷物を運ばされるのは元晴れ男のジャギ。

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2日目まで快晴を維持できなかった責任をとって、彼の大好きな重量歩荷にいそしんでもらった。

結局終わってみれば今回の彼は初日完勝、2日目惨敗のイーブン。

途中で余計なホモ行為に走らなければ、奇跡の2連勝も可能だっただけに惜しまれてならない。


一方、ここまでヘタレのふりをして虎視眈々と逆転の機会をうかがっていた者がいる。

ついに念願のバックカントリースキーのチャンスが到来した種モミジジイである。

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初日に散々置いてけぼりを食らった腹いせとばかりに、彼はドタバタしてる他のメンバーの横を颯爽と滑り抜けて行く。

ついに彼の希望の種が実る時が来たのである。


しかしその数分後。

彼は足をもつれさせて豪快に転倒した。

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やはり初日にシャワーを浴びすぎたのか、もはや滑るだけの体力が残っていなかったようだ。

そして転倒した時の勢いで、手に持っていた大事な種モミが飛んで行く。

それを必死に取り返そうとする種モミジジイ。

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しかしその想いも空しく、彼の明日(種モミ)は雪に埋もれて行く。

そしてそれを合図にするかのように、突然ドカ雪が降り出すという世紀末。

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チーム・ジャギの最後の希望であった種モミジジイの死により、悪天候三兄妹の闘気が一気に白馬に溢れかえる。

これにはジャコウもたまらず「ひゃああっ!光..光がない!ひ、光が…私の光がぁぁっ〜〜!」と断末魔の叫び。

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結局最後はこうなってしまうのね。

もう昨日の浮かれた大快晴なんて思い出す事も出来ない。


しかしこれが我らのスノーハイキング。

2日で快晴と豪雪を楽しむお得なスタイル。

要は飲んで食って浮かれられればオールオッケー。

そう。

我らはスキヤキ浮かれポンチーズ。

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死んだ種モミジジイも怨念となって奥の方に写っている。

どうか成仏して欲しい。

きっといつかこの白馬にも彼の明日は実るだろう。

悪天候三兄妹さえいなければ…。



そんなこんなで、色々あったスノーハイクは終了して駐車場へ。

そしてここで保毛尾田ジャギ男が最後の攻撃に打って出る。

それはまさに突然だった。

彼は突然低血圧Mちゃんに対し、「ねえ、パンツ見せてもらっていい?触っていい?」というセクハラ発言をしたのだ。

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男だけじゃ飽き足らず、今度は女性にまで絡み出すという暴挙。

しかも何の前触れもなく「パンツ見せて」「触らせて」はさすがにストレートすぎて引いてしまう。

こんなこと言えるのは麦わら海賊団のブルックだけだと思っていたが、まさかジャギまでもそんな変態発言するとは。


本人は慌てて「違いますよ。ズボンの方のパンツですよ。マムートの新しいパンツ履いてたからちょっと見てみたかったんですよ」とアワアワしながら言っていたが、言えば言うほど言い訳にしか聞こえない。

恐らく2日目の惨敗でやけになってしまったのだろう。

彼はついに両刀使いの変態に堕ちてしまったのである。


帰宅後ジャギの奥さんに遭遇したんだが、「今回もブログ楽しみにしてます」と言われて僕は少し胸が痛んだ。

旦那さんの悲しき性癖をこうして世界発信する羽目になってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

しかし私は真実を伝えるジャーナリスト。

そしてノンフィクション作家として、この事実はしっかりと書いておく必要があったのです。


しかし彼や彼の晴れ仲間達は、今後も逞しく悪天候三兄妹に戦いを挑む事だろう。

因縁の地白馬にていつか完全試合を達成するその日まで。


ジャギ達の逆襲はまだまだ続くのである。





スキヤキ浮かれポンチーズ  〜完〜


※この作品は8割型フィクションです。
ジャギ関係者の皆様、彼は正常ですのでご安心下さい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それでは恒例のおまとめ動画でございます。

ジャギ、修羅、ジャコウからの苦情は受け付けませんのであしからず。



さあ、これにて今シーズンの雪山は終了。

今年は「御池岳」「藤原岳」「甲斐駒ケ岳」「栂池自然園」と4つのステージで戦った。

注目すべきは、そのどの山に置いても「登頂を果たしていない」ということ。

見事に一度も山頂に立つ事なく終わってしまった…。


まあ楽しかったから全然良い。

登頂が全てではない。

いかにマゾり、いかに浮かれられたかどうかが重要なのだ。


さあ、こっからしばらくは再びカヌー野郎に戻って川三昧。

さっさと風邪を治して清流にまみれます!

また新たなるマゾステージへ。


浮かれた初夏はもうすぐそこだ!



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