高時川/滋賀

ダンディーズの女心乗りこなし講座〜高時川編〜

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「女心と秋の空」


女性の気持ちはいつだって移り気。

それはまさに変わりやすい秋の空模様のよう。


さっきまで笑っていたかと思えば急に泣き出したり。

昨日大人しかったと思えば今日はハイだったり。

結婚前は優しい人だったかと思えば今はサド嫁だったり。



我々男にとって、もはやその謎を解くのは宇宙の真理に迫るのと同じ難題。

男とはそんな女心の上で転がされる生き物。

その上で生き残るためには余計な反抗はしない方が良い。

流れに身を任せ、ただただ笑顔を絶やさずにその荒波にもまれるのが吉なのである。


今回はそんな女心の移ろいに悩む若造たちのための記事。

ダンディズムを極めた二人の大人の男が贈る「女心乗りこなし術」。

これを読めば、もれなく君もジゴロ一直線だ。



そんな女心を知るのに持って来いの「姉妹」が滋賀県にいるという。

まずダンディーズが注目したのは「姉川の戦い」で全国的に有名な姉の「姉川」さん。

しかしこのお姉さんは名前こそ知られているが、正直あまり綺麗じゃなくてタイプでもない。

そこでダンディーズは、「清楚で大人しい女性」と評判の「妹」に目を付けた。

その妹の名は「高時川」という。


この高時川は、姉川に対して別名「妹川」と呼ばれる姉川の支流。

実は彼女はちょっと前まで「ダム」という名の悪い男にその身を汚されてしまう運命だった。

しかし数年前に県知事の「ダムの凍結・見直し」宣言によって、その清らかな身は守られた。

以来高時さんは、手つかずの綺麗な体のまま楚々としてその清流を守り続けているという。


狙いは定まった。

今回はその清く純朴で大人しい妹の女心を、大人の渋み満点の我々のダンディーテクニックで見事乗りこなしてくれよう。


ちなみに今回の記事は川下りの参考にはなりません。

なのに無駄に長いです。

腰を据えて向き合えるヒマ人か、「どうしても女心が知りたい。助けてダンディーさん!」という若造だけが読むといい。

読むのがめんどくさい人は、記事の最後におまとめ動画あるんでそっちをどうぞ。


それではそんな二人のダンディーズが優雅に清流と女心を乗りこなすお姿。

じっくりと拝見して行こう。


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ダンディー達の朝は早い。

彼らは早朝から滋賀入りをして、高時さんをくどく前に余計な遊びをする心の余裕を見せつけていた。

一人は「賤ヶ岳」の山頂でバッティング練習。(前回記事参照

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彼こそ女心を知り尽くすという「恋愛マスター・マスオ」。

彼は早朝から美しく汗をかき、全身に加齢疲労臭というオーデコロンを身にまとって準備万端。

そして下山後、パンに何故か「たくあん」が入っているという滋賀名物「サラダパン」に挑戦。

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パンのもさもさとたくあんのコリコリがまさかのベストマッチ。

やはりデキる男というものも、このサラダパンのように柔和な外見とハードボイルドな内面を併せ持つ事が重要だ。

優しさの中に潜む意外性に世の女性達はメロメロなのである。


これにて彼は加齢疲労臭に漬け物口臭も加わって完璧な仕上がり。

この「ワイルドな匂い」で女性を落とすというのが彼が良く使うテクニックだ。


一方。

もう一人のダンディズムは琵琶湖にいた。

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実は彼は一度このブログに匿名の「Sさん」として登場している。(参考記事:天国情事と地獄事情〜浮かれた男の失楽園〜

彼は僕より年上のテンカラ釣り師であり、そしてパックラフターでもある。

さらには何でも己でDIY(Do It Yourself)してしまうという特技も持つ多才な男。

僕は彼の事を「清流情報に精通したテンカラ師匠」として、師事させてもらっている。

名前は「ドゥー・イット・ユアセルフ達人のテンカラ師匠」では長過ぎるので、今後はダンディーに「ドゥイッチョ師匠」と呼ぶ事とする。


やがて山にいたマゾと、湖にいたドゥイッチョ師匠が川でダンディーに合流。

そこで早速ドゥイッチョ師匠が挨拶替わりのDIYを炸裂。

100均携帯ホルダーで作ったロッドホルダーや、

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ヘアピンで作った毛鉤や、

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DIY魂が所々にちりばめられたパックラフトセットなどなど。

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他にも色んなDIYアイテムが登場し、何度も僕を唸らせる。

さらにはタイベック素材の科学防護服を裁断して作ってしまったという、オリジナルULジャケットまで飛び出すダンディーさ。

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若干僕が着ると保育園児のスモックを着た変態中年コスプレーヤー的な風合いになってしまうが、とてつもなく軽い素材なのに防風性・防滴性・透湿性に優れたスーパーULジャケット。

もうこれだけで、僕が女ならば何も言わずに自らパンティーを脱いでしまうような代物だ。


基本的に既製品に頼らず、己の感性と工夫を頼りに自作してしまう姿勢が素晴らしい。

その感性はNHK教育テレビの「できるかな?」のノッポさんに匹敵するバイタリティ。

しかし師匠は不適な笑みを浮かべてこう言う。

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迫力のDIY魂。

この「頼りになる男感」が女心をくすぐるのである。



そんな感じでお互いに挨拶を済ませた所で、早速高時さんのハートを射止めるべくスタート地点目指して移動。

するといきなりこのような看板登場。

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まさかまさかの通行止めである。

これにはドゥイッチョ師匠もワナワナと震えて「ブ、ブログ通りの展開だ…」と言葉を失う。

彼はかなりこのブログを読み込んでいるから、この「お決まりの展開」を何度も読んで来た人。

だが、まさか自分が初登場となった一発目でその「お決まりの展開」に巻き込まれる事になるとは思ってもいなかった模様。

言うまでもないが、この頃には空は曇り出して風もどんどん強くなっている。


僕は呆然とするドゥイッチョ師匠に対し、ダンディーに言い放つ。

「ようこそ。カヌー野郎の世界へ。」と。



こうしていきなり高時さんの気まぐれな女心に翻弄されてしまったダンディーズ。

このいかにも口説けそうな(下れそうな)そぶりをみせておいて、いざ口説こうとしたら「私には最初からそんな気はなかった」と言い放つかのような通行止め。

脈ありかと思って思い切って飛び込んでいって即玉砕。

我々男は、一体何度このような悲劇を強いられるのであろうか?

もう思わせぶりな態度はやめていただきたい。



しかし諦めるにはあまりにも早すぎる。

普通の男はここで諦める所だが、我々は天下の「パックトランパー」。

ここからは全てを担いで、己の足で道を切り開けば良いだけのことだ。

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しかし若い頃にこのような仕打ちを何度も食らっては「Mr.勘違い男」と言われた僕は、その時のトラウマなのか若干「またか…」と言った感じでケツ突き出してうなだれてしまっている。

それでも彼は力強く高時さんの懐にズカズカと侵入していく。

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しかし女心の気まぐれはまだまだ止まらない。

高時さんはあれほど「清楚で大人しい子」だと聞いていたのに、この激しさは一体何事か?

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しかも「のんびり清流」と聞いていたのに、今日は透明度ゼロの急流濁流。

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本日の高時さんはすこぶる機嫌が悪いらしい。

それとも騙されたのだろうか?


しかし百戦錬磨のダンディーズは知っている。

そもそも女性というものは、男性よりも実は嘘つきの回数が非常に多い生き物。

「私は平気よ」「大丈夫」「なんでもない」「許してあげるわ」「気にしてないよ」etc…

これらの言葉は基本的に全て嘘。

本当の気持ちは全て「我慢するわ」もしくは「言ってもどうせわかってくれないんでしょ」という意味が含まれている。


という事は、ある意味この急流濁流こそが高時さんの真の姿。

普段はメジャーな姉川の陰に隠れて、我慢して清楚で大人しい妹を演じていただけかもしれない。

これはあの通行止めを乗り越えてまで踏み込んで来た我々に、少し心を開いたという事になりはしないだろうか?


そんな女心の隙を見いだした我々は、その後もずんずんと進んでいく。

しかし少し進んだ所で、どうも他のトンネルからこの先まで車で侵入していけそうだと発見。

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女性の嘘の中には、このようにちょっとしたサインが潜んでいるもの。

この別ルートからのトンネルこそ、高時さんの本心。

「でも本当は気づいてほしいの。こっちに来て欲しいの。」という切ない女心が伺える。

これに気づいたドゥイッチョ師匠は、したり顔でスガシカオのアルバムジャケットのような笑顔を炸裂させる。

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結局ここまで散々歩いて来たけど、また来た道を戻っていく事に。

これを回りくどい無駄な行為と思ってはダメだ。

すぐに結果を求めるのは男の悪いくせ。

このように女心に振り回される行為すら楽しめるようにならなければ、我々のようなスケコマシにはなれないぞ。



やがて車に戻って楽しい重量ハイキングを終えたダンディーズは、再び車でさらに高時さんの深部へ。

そしてやっとこさスタート地点の田戸に到達。

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しかしここでも高時さんの女心が豹変する。

方々歩き回ってみるが、川へ出る道がまったく見つからないのである。

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これぞ代表的な女心あるある。

「ここがスタート地点よ」と言われた事を真に受けた我々が間違っていたのだ。

男が「じゃあ何か食べにいこうか?何が良い?」と言ったとき、大概女性は「何でも良いわよ。あなたに任すわ。」と言う。

しかしそこで男が真に受けて「ヨッシャ、吉牛行こか」等と言ってしまった日には、「ほんと、女心のわからない人ね」と冷たく言われてしまうのだ。

恐らく世の男子全員がこの理不尽な荒波を食らって来た事だろう。


このように我々も「ここがスタート地点よ」と言われたことを真に受けて、結局彼女から理不尽に「分かってないわね」と突き放されてしまった。

男にとっては実にやりきれない局面だ。


しかしここでこの理不尽に対して腹を立てるのは若造がする事。

我々は笑顔を絶やす事なく、根気よく彼女が本当に望んでいる入口を探っていく。


すると我々が車を停めたすぐ背後の草むらの中に、わずかな踏み跡を発見。

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僕は彼女が本当に言いたかったことに耳を傾けながら、静かに進んでいく。

この場合、女性の話に対して決して「アドバイス」や「反論」を言ってしまってはダメだ。

あくまでも相手は「共感」を求めているだけだという事を忘れてはならない。

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僕は「こんなとこに道がある君も良くないぞ」と言いたい気持ちをグッとこらえて、ただただ「うん、うん、あーわかるよ。うん、そうだよね。」と深く相づちを打ち続ける。

ここでアドバイスをした所で、はっきり言って彼女の中でもう「答え」は出ているのだ。


すると高時さんの女心もついに我々を受け入れてくれ、やっと彼女のハート(川原)に出た。

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なにやらここまでに随分と時間がかかってしまった。

中々にガードの固い女だったが、すぐに心を開くような軽い女よりはずっと良い。


こうしてダンディーズが合流してから約2時間。

もうすっかり昼になってしまったが、ようやく高時さんとのデートにこぎ着けた。

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あまりにも長過ぎてもうすでに何人かの読者は脱落しているだろうが、ここからがやっと本編の川下り。

恋愛マスターマスオもご満悦の表情で、「ここまで来たらもう高時さんは私に落ちたも同然」と余裕の佇まい。

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ここから先はもうこちらの主導権。

ゆったりとした大人のトークで、じっくり優雅に彼女を虜にして行くのみ。

その様子を、この頭に装着した女心スコープ(GoPro)で追って行こうではないか。


まずはファーストコンタクト。(※うまく観れない場合は右下の歯車マークで画質落として巻き戻してから観てね。)



なんだ、やたらと流れが速いぞ。

大人しい川じゃなかったのか?

まったく落ち着いて大人のトークかましてる暇がない。

ドゥイッチョ師匠に話しかけようにも、パックラフトが止まらずにどんどん押し流されて全く話が出来ない。



いきなりミスを犯してしまったダンディーズ。

そもそもこっち都合で勝手に自分に浸って気持ち良くデートしようとしたのが間違いだった。


デートとは漢字で書くと「接待」と書く。

あくまでも相手に合わせつつ、でもこちらが手動で引っ張って行き、要所要所にヨイショを織り交ぜ、カフェという名の落ち着かない空間で相手の話に激しく共感しなくてはならないもの。

そして「言わなくても気付いて欲しい」という相手の気持ちに敏感に気づいてあげるという臨機応変な対応も求められる。

もはや一休さんでも解けないような難題とんちだが、それが女心というものだ。


普通の若造ならここで早くも沈脱するところ。

しかし数十人の女性を乗りこなして来たマスター達はすぐに体勢を立て直す。

見事、この荒波女心も乗りこなしてみせる。

行くぞ!



見事に前半戦のデートを乗りこなしてやった。

ショッピングデートでは、似合ってるのかよく分からない服の試着に対し「すごくいいよ!」と叫びながらの怒濤のパドリング。


こっちからしたら女物の服の違いなんて全くわからない。

しかし似合ってようが似合ってなかろうが、正直彼女の中でもう答えは出ている。

ここで間違って「さっきの赤のやつのがよくない?」なんて言ってしまったら最後。

またたくまに「私の事何も分かってない人」と言われて沈するのが関の山。

なのでここはただニカリと笑って、グッと親指を立てて背中を押してあげる事が吉なのである。


相変わらずの急流ではあるが、そんな感じで順調に進んで行くダンディーズ。

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しかし僕はまたここで決定的なミスを犯してしまった。

彼女の「ねえ、何か気づかないの?」という言葉でハッとする。

なんと彼女が「髪を少し切ってカラーリングもしていた」という重大な事実に、相手の指摘で気づかされるというビッグミス。

本来ならタモさん並のスピードで、出会った瞬間に「あれ?髪切った?」と気づいてあげねばいけなかったのだ。


これで再び彼女はプンプン丸に。

その怒りが買ったばかりの我がGoProに襲いかかる。

突然背面タッチスクリーンが真っ暗にになってうんともすんとも言わない状態になったのだ。

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ただただ川原にうずくまり、必死でGoProをいじくってその事実を受け入れようとしない哀れな男。

背面タッチスクリーンが購入の決め手となってこのシルバーエディションにしたというのに…。(参考記事:マリポーサからの使者〜中年ジャンプのGoPro事始め〜


しかし愛に犠牲はつきもの。

そして僕に故障はつきもの。

画面は真っ黒だが撮影は続行できたからその後もデートを続ける。

こういう時に女性に動揺した顔を見せてはならないのである。



髪の事に気づけなかったというミスを犯してしまった僕は、その後は必死で彼女に優しく接する。

しかしどんどん不機嫌(急流)になっていく高時さん。

髪の事だけを怒ってくれれば良いものを、なぜか関係ない過去のミスまでも引っ張り出して溜まった鬱憤を吐き出して来る。

普段「平気よ」と嘘をつく女心は、この様な時に黒部ダムの観光放水のように不満をぶち撒いて来るのだ。

そして最後には「だからあなたは女心が分からない人なのよ!」とズガンと突き落とされる。(動画のラスト)



瞬間、僕の脳裏に過去の悲しき記憶が蘇る。


僕は「優しい人が好きなの」という女性に恋をした。

そこで僕は目一杯優しく接して、ここぞという時に告白をした。

すると「優しすぎる人はだめ。優しいだけじゃだめなのよ。」と言われてフラれてしまった。

もちろん僕はその場でメダパ二状態になって混乱し、その日の夜は一人公園でワンカップ大関を2杯飲んだ記憶がある。

ただ単に優しいだけでは「あのひとはいい人」で終ってしまうものなのである。


そんな過去の記憶をひっぱり出されてすっかりグッタリする恋愛マスター。

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もう彼女の感情の浮き沈み(急流さ)が激しすぎて、何度も排水しないといけないから疲れる事。

ドゥイッチョ師匠も後方で随分荒波食らってたようで、さすがの師匠も疲労の色が濃い。

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とりあえず劣勢な我々は、一旦ここでランチデートに切り替えて体勢を立て直す事に。


オシャレカフェでランチという王道を捨てて、あえて奇をてらった作戦に出てみるダンディーズ。

それがこの「焚き火餃子うどん」である。

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しかしこのチョイスが再び高時さんの女心の逆鱗に触れる。

ここにきて猛烈に風も強くなって来て、寒いのなんの。

やっぱり女の子は素直に温かい屋内でのカフェランチで良かったのだ。

しかも「餃子」という最悪な食材により、本日のチュータイムは絶望視。


いよいよメッキがはがれて来た「偽恋愛マスター」。

そしてはがれたメッキの中に現れた「やっぱり女心の分からない男」の姿。

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イラついた高時さんの怒りが風となり、猛烈なモクモクがそのダメ男に襲いかかる。

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すっかり煙まみれになって、涙が止まらない偽恋愛マスター。

このままでは高時さんがこのデートに愛想を尽かし、この恋が終わってしまう。


そんな大ピンチにドゥイッチョ師匠が機敏に動く。

なんと彼は家の菜園でDIYした安納芋を持って来ていたというビッグプレー。

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この女心くすぐる素敵なスイーツ攻撃。

これにはプンプンだった高時さんも少し機嫌を直してくれたようだ。

さすがはドゥイッチョ師匠である。


しかしよっぽど僕の餃子チョイスが気に食わなかったのか、高時さんは僕に対しては敵意むき出し。

ついには女心最終兵器「女の涙」が炸裂。

その涙によって、いよいよその急流さに歯止めがかからない。



滝のように流れ落ちる涙。

女性がこのように激しく泣いた場合、もはや論理的に会話をするのは無理。

涙を流された時点で、もはや戦いのステージは「感情論」という不毛な世界に突入する。

ゆえに男はその急流の中で、ただただあたふたするしかなくなってくるのだ。

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しかしその突発現象に対し、パニックになって「何が悪かった?何がいけなかった?」と質問攻めにしてはだめだ。

ましてや「だって」とか「でもさ」などの己の正当化を臭わす言葉もNG。

問いただしたところで、女性本人もわからない場合が多々ある。

涙が流れてしまうのは、うまく言葉にならい時や感情のコントロールが効かなくて自然に出て来てしまうから。

こんな時男は黙ってパドリング作業に集中し、相手がスッキリするまでその荒波を静かに乗りこなして行くしかない。


しかしそれが分かっていても、女の涙は男にとって全盛期のマイク・タイソンの右ストレートに匹敵する威力を持つ。

その大量の涙がパックラフト内に何度も侵入して来るから、その都度上陸しては黙って涙を排出する。

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だが高時さんは取りつく島もなく(上陸箇所が少なく)て、排水作業もままならない。

やがてメッキのはがれた偽恋愛マスターは、もうすっかり浸水涙で腰が冷えてノックアウト寸前。

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今にもセコンドのドゥイッチョ師匠からタオルが投入されてしまいそうだ。

一体何度この涙にKO負けを喫して来た事だろうか?


しかし、そんな嵐のような涙も時間とともに収まって行く。

女心の良い所は、泣き止んだら意外とスッキリして笑顔になってしまう所。

そしてお互いに優しく「すまん。僕が悪かったよ。」「ううん、私もちょっと言い過ぎちゃった。ゴメンね。」などと仲良しに。

そして涙の瀬を無難に乗り切った男女は、強い絆で結ばれて行く。


最後の最後でようやく川は穏やかとなり、やっと素敵なデートタイム。

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のんびとパックラフトに寝転がり、二人で空を眺めて甘いトーク。



こうして長かったデートは終わりを告げる。

ひたすら秋の女心に翻弄され続けた一日だった。



ゴールに到達した頃には、もう高時さんはすっかりこのダンディーズにメロメロだ。

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そしてもちろん数々の女性を手玉に取って来た我々ですら、高時さんの魅力にすっかりゾッコン。

ミイラ取りがミイラとはこの事か。

紆余曲折の数が多いほど、そして障害が多いほど恋は燃え上がるというものだ。


もう私達は君(高時川)の虜。

またすぐにでも会いに来るからな。

君の事は絶対に忘れないぞ。


しかしダンディーズは「最後の女心」を忘れている。

それは「男の恋は別名保存、女の恋は上書き保存」だということ。

結局メロメロになった我々の一方で、高時さんはさっさと二人のおっさんの事なんか忘れて別のパドラーに良い顔するのである。

きっと清流で大人しい「仮面の顔」で…。




「女心と秋の空」


女性の気持ちはいつだって移り気。

それはまさに変わりやすい秋の空模様のよう。



やっぱり僕には永遠に分からない世界。


だから嫁に嫌われるのである。





ダンディーズの女心乗りこなし講座 〜完〜



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〜おまけ〜


今回のおまとめ動画でございます。





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