「2857m」の常念岳地獄の登山の次に選んだ山は、「418m」の百々ヶ峰(どどがみね)。
凄まじいまでのスケールダウン。
北アルプスで相当打ちのめされた僕の、リハビリをかねた里山登山。
もちろんりんたろくんを連れて。
りんたろ登頂記7番目「百々ヶ峰」。
418mといっても、一応岐阜市最高峰の山であります。
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今日は珍しく帽子をかぶってくれたりんたろくん。
英国紳士のようなたたずまい。
彼もすっかりこのスタイルに慣れて来たようだ。
駐車場脇の道から登り始める。しばらくは舗装路を歩く。
少し行くと、薬木の広場という広い原っぱが現れれる。
中々感じがいいじゃないか。また今度りんたろくん連れて遊びにこよう。
そして、いよいよ登山道に入っていく。
やはり標高が低いから緑の密集度は濃密だ。
おまけにこの日はとても暑い日で、この時点で僕の体はムンムンだ。
思いのほか、延々と続く上りの階段。
結構急坂でキツい。
このような上りが30分程続く。
里山と思ってなめていた僕に手荒い歓迎だ。
あっという間にリハビリ気分から、筋トレモードに変換してしまった。
階段地獄を登りきると濃密な緑の回廊だ。
当たり前だが400m程度ではちっとも涼しくはない。
まずは岩井権現山の頂上へ到着。
40分程でここまで来れるので、いつも山頂で寝ているりんたろくんもまだ起きている。
しかしよくよく拡大してみると、
彼は英国紳士からネズミ小僧に変化していた。
しばしそこで小休憩。
落ちていた太い木を持ち上げるりんたろくん。
だいぶあんたも力ついて来たなあ。
そこから一旦少し山を下降すると、きれいなトイレと道がある所へ出る。
そこのトイレの手洗いは井戸という乙な演出。(水は飲めません)
これにはりんたろくん、大喜びで水出しまくってたね。
熱中して井戸のポンプで遊んでたから、お父さんはその間にオシッコです。
一瞬でも彼を一人にしてしまうのが不安だったが、道はどう見ても車が通る気配もないし、周りも安全だったからささっと済ましてしまおう。
そしてお父さんの放尿がスタートした途端、遠くから車の音が。
「やばい」と思って放尿しながら窓の外を見れば、何故かこんな山の中に救急車と消防車が連なって来るではないか。
なんというタイミングだ。
りんたろくんが飛び出したら大変なことになる。
しかもりんたろくんは救急車と消防車とパトカーが大好きなんだ。飛び出す可能性は高い。
放尿は急には止まらない。
僕は大声でりんたろくんの名を叫び続けた。
なんとかりんたろくんが扉を開けてトイレに入って来たので、僕は彼の注意をこちらに向けさせるべく腰を回転させながらアクロバティックな放尿を披露した。
不思議そうに我が息子を見つめる我が息子。
オシッコが終わり、急ぎズボンを履き、救急車を見つけて走り出したりんたろくんをガッシリ制止した。
危ない所だった。
子連れ登山におけるトイレは一刻を争う戦場なのだ。何が起こるか分からない。
そこから再び百々ヶ峰山頂目指して登っていきます。
正直今日は天気が不安定だということで近場の里山にしたんだけど、この天気ならもっと高い山登れば良かったよ。実にアツイ。
百々ヶ峰山頂の展望台へ到着。
りんたろくん、7番目の山百々ヶ峰制覇です。
ここからは岐阜市内が一望出来ます。
りんたろくんと登った金華山と岐阜城が左手に見えて、眼下にはお父さんがよくカヌーで下る区間の長良川。
だんだんお父さんも岐阜ッ子になってきたね。
続いてりんたろくん単独での登頂トライ。
実に力強いステップだ。
だんだん様になって来たなあ。
彼は満足げに塩せんべいを食べながら、格子越しにニヤリと笑った。
ここで彼の足下に注目したい。
左足の靴が無いではないか。
どうやらここに来るまでのどこかに落としてしまったようだ。
シマムラで買った数百円のものだから別にいいんだけど、りんたろくんの靴を無くしましたと言えば僕が嫁に怒られてしまうのは明白だ。
今回のルートは、行きと別の道で下山する予定だっただけにとても悩んだが戻ることにした。
まあそんなに遠くない所に落ちていれば、また戻ってこればいいし。
その後ひたすら元来た道を下山。
一向にりんたろくんの靴は見当たらない。
長い時が過ぎ、りんたろくんの靴を発見。
その場所はほぼスタート地点でした。
だったら別ルートで下って来ても良かったんじゃないか。
さすがに常念岳程の威力は無いが、低い山だけに嫌がらせが細かい。
思いのほかな疲労感を身にまとって、温泉へ行った。
りんたろくんが、お風呂場で転倒して大泣きしてしまったのでほとんど湯船にはつかれず。
さらには僕は着替えのTシャツを家に忘れて来たことが発覚。
やむなく風呂上がりに今まで着ていた汗だくのTシャツを着ることに。
これほど不快なことは無い。
追い討ちをかけるように、りんたろくんのオムツを車に置いて来ていることも発覚。
ひとまずノーパンでズボンを履かせたが、今彼がオシッコ漏らした日にゃ施設内は大パニックだ。
結局、休憩所でのんびりすることも出来ず、親子二人で逃げるように温泉施設を飛び出した。
なんとか車でオムツを替えて帰路へ。
温泉に行ったのに余計疲れてしまった。
リハビリのお気楽里山登山のつもりが、結局いつも通りな感じの旅になってしまったね。
りんたろ登頂記〜百々ヶ峰〜
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MATATABI BASE
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